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キャリアに関するワークショップを開催しました!

弦本:まず最初に僕の方から、今日のワークショップのきっかけと、僕自身の主な活動について、そして今日のメインのテーマになる自分のためと誰かのためを両立することについて、簡単にお話させていただきたいと思います。そして最後に今日のワークショップでご協力いただきたいことについてお話させていただきます。

今日は贅沢なことに参加者3人に事務局4人という手厚い体制になっているんですけど、ワークショップ自体は2時間半ほどを想定しているので、適宜休憩をとりながら進められればと思います。

最後の15分ほどをフィードバックの時間として、みなさんの感想を話してもらえたら嬉しいなと思っております。

長丁場にはなりますが、休憩を挟みながらやっていければと思っております。

あらためて、今日のワークショップのきっかけなのですが、本を出しませんかというお話を、出版社さんからお声がけていただいて、それをきっかけに本を書きはじめました。

これまでも本を出版したことはあったのですが、今回はキャリアに関する本を書きたいと思ったので、仮ですが自分らしく働きたい人のための副業や起業のプロセスに関するノートをテーマに本を書こうと思っています。

そのなかで、キャリアのワークショップを開催して実際に読者の対象となるみなさんのためになるようなことをしたいと思っていて、今回事務局として3人にご協力いただきました。

まず、〇〇くんは、もともと弦本が弦本ビルをはじめた頃からお世話になっていて、シェアハウスに住んでもらったり、コワーキングスペースでいろんなイベントを開催してもらったりとかしていました。〇〇さんと〇〇さんとは、それぞれ先々週くらいからの出会いでして、まだ立ち上がったばかりのチームではありますが、今日ご一緒できればと思っています。

そして、〇〇くんの紹介で、〇〇さん、〇〇さん、〇〇さんにもきていただいて、6人プラス僕で7人で開催できればと思っております。あらためてよろしくお願いします。

僕の自己紹介をさせていただきます。本業はリクルートで働いていて、新卒で2011年に入社して今年で12年目です。最初はスーモで働いていて、今はリクルート全体のエンジニア組織の人事をしています。

二つ目が副業で、おもに専門学生さんなどの専門性のある方たちに対して、一人ひとりの可能性を活かす選択肢を提供していました。

三つ目が弦本ビルで、3人も来たことがあると聞いたのですが、コワーキングスペースやシェアハウスがあるビルです。これは買ってから7年が経ちます。

最後の四つ目が著者としての活動で、弦本ビルで立ち上がったプロハという団体のインタビューブックを書いたり、3年が経ってメンバーのみなさんが起業などで軌道に乗ってきたので、どういうことをしたから上手くいったのかというのを本にして出したりしました。3冊目は本屋さんでも売られている『超ど素人がはじめる不動産投資』という不動産の教科書のような本です。

そして今回は4冊目ということで、本を書こうとしています。

簡単にまとめると、リクルートで働きながら、一人ひとりの可能性を生かす選択肢を提供しつつ、ビルのオーナーをやりながら、本を書いてます。

ここからは少し細かく見ていきますが、リクルートで11年やってきたことをまとめると、最初のうちはWebマーケティングですね。CRMやWebの集客を2年くらいしていました。そのあとはメディアの商品企画ということで、新築戸建や中古戸建、リフォームや注文住宅などを対象にしていたんですが、スーモのサイトで探すときのページの並び順であったり使い勝手であったり、商品の企画をしたり設計をしたりして、プロジェクトマネージャーなどをしていました。

このようなメディアのプロダクトの開発を経て、その後は組織開発などの人に関する仕事をさせてもらいました。この1年ほどはリクルート全体のエンジニア組織で、だいたい1,000人くらいの社員を対象に、みなさんのモチベーションをあげる組織活性や、組織開発、インナーコミュニケーションと呼ばれるようなことをしています。

リクルートは一部の界隈では新規事業も有名だと思うのですが、Ringというコンテストなどもしていて、弦本も毎年、何かしら提案してきました。2018年から事務局として参加したり、2019年からは審査員として、住まい領域に関する提案に対して審査をすることもありました。

住まい領域に関連してなのですが、スーモに入ったことをきっかけに、個人としても家に興味を持ちました。自分でも暮らしや住まいの体験がしたいと思い、シェアハウスを自分で運営してみたり、みんなで住んでみたり、戸建を買ったり売ったり、マンションを買ったり売ったり、ビルを買ってみたりもしました。目的としては、売る人の気持ちや、買う人の気持ちを知ることによって、いい企画を作りたいと思ったためです。そのために自分でユーザー体験をしていました。

副業や起業に関しては、テーマとしては人と場所の可能性を活かす場づくりということで、大きく3つ心がけています。まず一つ目が困っている人や場所の気持ちになりきって可能性を感じるということです。そして二つ目が困っている別の人や場所をみつけてマッチングさせることです。最後に三つ目が、組み合わせでお互いの課題を解決するということです。これは三方良しともいうんですが、困っている者同士の課題をプラスにしていき、自分も相手も世の中も良くなるというのをコンセプトに活動をしています。

主に社会人一年目、二年目くらいのときにやっていたのは、音大生に対してピアノが弾けるレストランをマッチングして音大生のピアノイベントをやったり、18歳くらいの学生のダンサー集めて、夕方にお客さんがこないような本格的な音楽とかダンスとかできるクラブで学生さんのイベントを行ったり、美大生などの美術の専門性が高い方たちの絵をバーに置いて売る芸術バーを行ったりとか、美容師さんのアシスタントの人たちに大学生を紹介してアシスタントから、プロのスタイリストになるのを支援したり、都内の教育系の専門大学の学生さんたちを沖縄の離島に連れて行って、そこは人口1,500人ほどの島だったんですが、そこの中学生の平均値を上げようと頑張ったり、沖縄の離島の活性化をしたりしました。

最後の一つが一番大きくなってゆくゆく会社として切り出したのですが、地方の高等専門学校の学生さんたちを都内のIT企業に紹介するというのもしていました。高専生のみなさんは、ゲームを作りたいとかロボットを作りたいとか、そういった熱意がある人たちが多くて、一方で都内のIT企業などだと、採用したいと思っても簡単にできなかったりすると思ったので、そういったところに高専生を無料で招待して、都内での宿泊費、滞在費、食費を出してあげて、企業をまわるツアーなどをしました。企業さんにはその分のお金をもらうというのをやっていました。

こんな感じで、テーマとしては困っている人だったり、場所だったりをくっつけてお互いに課題を解決するようなことをやってきました。

三つ目の活動の弦本ビルは、きっかけは先ほど話しましたが、良い企画を作るためには自分で体験したいということで、最初は賃貸を借りてシェアハウスをしたり、新卒2年目のときに戸建を買って、3年目で売ったんですけど、そのときに担当してくださった仲介の営業の方から「弦本さん、ビルを買いませんか?」と連絡をもらって買いました。当時は松岡ビルという名前だったのでそのまま安易に名前を変えて弦本ビルと名付けました。27歳のときに買ったので、20代のたまり場にしようって感じで運営をしてきました。

ここのコンセプトは、食べる、住む、働くが一体となった場所で、20代の若手社会人や学生さんたちがやりたいことを実現する場所というものです。4階と5階にシェアハウスがあって、11人くらいが住みながら、2階や3階のシェアオフィスやコワーキングスペースで働いて、1階の飲食店でご飯を食べるという、ビルの中で完結したりして、みんなで楽しくビジネスをしながらプライベートも一緒に楽しむといった、起業家のシェアハウスみたいなことをしていました。

四つ目の著者に関しては、最初にこのビルの中でできたコミュニティをテーマにして『PRODUCERS』という、メンバーのインタビューブックみたいな本を出して、そのあとに自己分析やワークブックがついた『プロハ夢手帳』という自己啓発的な本を書きました。そのあとに不動産の知識も本業のスーモでついたので、不動産の本で出すと露骨だなということで、不動産投資として本を書きました。

以上が、おもに私がおこなっている4つの活動となっています。

ここからは、今日のワークショップにも関連することなので、少し厚めに話します。

今日のワークショップでは、メインのテーマとして「自分のため」と「誰かのため」というキーワードが出てきて、その両方を両立しましょうという話をします。リクルートでもよく話されるんですが、「右手にロマン、左手にソロバン、心にジョーダン」といったりするんですが、ロマンは理想や夢や右脳的なことで、ソロバンはお金や論理や左脳的なことがあって、その両立をすることがビジネスをする上では大事で、だけど心には冗談を忘れないでっていっていたりしています。それに近い考え方で、自分のためというのはワクワクすることや、経験であったり、誰かのためというのは価値を提供したり、お金をもらったりすることを指しています。

そしてこれらを両立する流れに関してですが、これは自分のためと誰かのためっていうのを、大きいか小さいかで考えていきます。最初はおそらく、社会人になると自分のためでもなく、誰かのためでもない状態からスタートすると思います。そして、ゴールは自分のためにもなるし、みんなのためにもなることが、最終的に目指したいところだと考えています。

ゴールの実現に向けて、最初は就職前からのイメージなのですが、おもに学生時代の勉強などを中心に自分のために活動をしていきます。そのあとに、就職などで誰かのためになることをやっていきます。

みなさんはすでに社会人三年目前後ですので、いまはこのフェーズだと思うんですが、おすすめとしては徐々に本業と副業の間を新たに生み出して、強化していくことです。本業と趣味の間に、お金も入るし自分のやりがいも感じるようなものを作っていきます。

そのあとに、それを大きくしていくことによって、自分のためでもあり、かつ誰かのためでもあるのを両立する状態を実現していければと考えています。

これらを両立していくステップが、今回のワークショップの全体になります。この流れを考えていくにあたって、全部で7つのステップを踏んでいきます。

一つ目は、現状の把握です。自分のためになるってなんだろう、誰かのためってなんだろうということを振り返ってもらいます。

二つ目と三つ目は、その価値をゾーニングすることです。自分のためになったか、誰かのためになったかを大小の2×2で4つの象限に分けて、振り分けていきます。

四つ目は、「自分のため」を見出すというところです。ここでは、誰かのためやお金になるかは置いておいて、自分のためを突き詰めるにはどうすればやりがいを感じていけるか、幸せを感じていけるか、経験になるかを考えていきます。この図でみると、右に進んでいくことを考えるワークです。

五つ目は上に進んでいく方向について考えます。自分のことは置いておいて、誰かのためになること、価値を提供すること、喜ばれること、お金をもらえることについて考えていきます。

そのあと、小さく両立するというところで、まずはゼロベースで、新しいテーマとして本業でやっていることと、趣味でやっていること分解して、両方を掛け算でくっつけるっていうのをおこないます。両方から分解をしていって、それらを両立することについて考えていくワークです。

最後は計画を立てることで、これまでのステップで考えたことについて、実際に計画を立てていきます。このあたりは時間の都合でできないかも知れませんが、そこまでできれば、あとはゴールに向かっていくだけです。今日はその準備をするところまでをおこなって、右上に拡大していくところは別の機会にできればと思います。

さきほどの自己紹介で話した弦本の例に戻って考えると、たとえば弦本がリクルートで働いていたところと高専生とふとしたところで出会ったことを組み合わせると、高専生の就職支援にたどりつきました。他にも、不動産のメディアを本業にしていて、就職支援を本業以外でやっていたことから、両方をくっつけて起業家のビルやりました、などといった流れで考えています。このように組み合わせて次々と事業をやってきたので、同じように、みなさんにも新しい発見ができたらなと考えています。今日、みなさんからいろんな案が出てくることを楽しみにしています。

最後に、今日みなさんにお願いしたいことなのですが、前提として今日のワークショップは本を出すにあたって本を読んで終わりにならないような仕組みを作りたいと思っているため開催をさせていただきました。本を出すのと同時にワークショップを開催していきたいと考えています。

本にはワークシートを載せるのですが、本を読んでおしまいとならずに、実際にアクションをしてもらうきっかけを作りたいと思っていて、本にはQRコードも載せようと考えています。そのQRコードからアクセスすると、みなさんがワークにチャレンジしたときの投稿が見れたり、ワークシートのPDFをダウンロードできたり、イベントの開催情報を見ることができたりといったコンテンツを考えています。

今日のワークの内容を、本の中のワークシートにも反映したいと思っているし、イベントの開催マニュアルとして体系化していきたいと考えています。開催のマニュアルとして無料で公開すれば、日本全国でオンラインで開催する流れを作れるのではないかと考えています。

今日は一回目のイベントとして身内開催のワークショップをさせていただいて、そのあとは、すでに外部からお声がけいただいているのですが、コワーキングスペースの方々に対して有料で開催したりとか、外部の法人の方々に対して開催したりとかして、徐々にブラッシュアップしていきたいと思っています。

最後にワークショップに今日参加していただくうえでお願いしたいことが、大きく4つあります。

一つ目は、ワーク中に参加者の人が話したことに関しては、今日この場限りの取り扱いでお願いします。誰かに話したいことがあれば、本人に事前に聞いて許可を取ったうえでお願いします。

二つ目は、すでに録画させていただいてるんですけど、ワークの内容を記録させていただきたいです。このあとワークシートも共有させていただくんですが、内部で使うために録音、録画し、ワークシートの内容も見させていただきます。

両方とも運営の方で今後の改善のために使いたいと思っていますが、仮に外に出したい、本に例として紹介したいとなったときには、事前にみなさんに連絡して相談したうえで使わせていただきます。

三つ目は積極的に参加をお願いしますということです。今日の主役はみなさんですし、この本で想定してるのがみなさんの世代なので、みなさんの役に立つようなものにしたいと思っていますので、ぜひ積極的に参加をお願いします。

最後に、ぜひ遠慮のないご意見をください。この場でしたことが、そのあとのワークシートであったり、ワークショップになっていく想定です。今後、たくさんの人に影響していくことになりますので、少しでも感じた違和感や意見を教えていただけると、その彼らのためにもなりますし、僕らの励みにもなります。

さきほど話したように、今日の事務局はまだ立ち上がったばかりの組織ですし、ワークシートも昨日の夜にできあがったばかりで、まだだれも試していない状態なので、至らないところもたくさんあるかもしれませんが、ぜひみなさんご協力いただければと思います。

以上になります。長くなってすみません。

では、〇〇さんにお渡しして実際のワークショップを進めていきます。

弦本 卓也

1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。

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