目次
司会:おはようございます。
一同:おはようございます。
司会:今日は、前回告知したように、リクルートのスーモの弦本さんに来ていただいております。
彼は、すずかん先生が外でやっている「社会創発塾」という外部研修みたいなところで知り合ったんですけど、聞いてもらったらわかるんですけど、本当に色々すごくてですね。
今日は「不動産投資」というところにしぼって話をしてもらうんですが、一部、弦本さんが普段取り組まれていることとかも発表してもらいます。
今回、なぜ弦本さんにお願いしようかと思ったかというと、まず、どこかの不動産の人ではないので、変に物件をすすめるとか、儲かる話がありますよみたいな話は一切ないからです(笑)
一同:笑
司会:そのため、ものすごく中立な立場でフラットに、お話していただけるということ。
そして、彼自身は今1億円ぐらいの資産を不動産で運用されています。
運用といっても、彼自身が「会社員以外の副収入で、儲けたい!」といった気持ちでやっているわけではなくて、「自分がスーモにいるから、自分で物件を売買してみないと仕事に活かせない」という思いからはじめたということです。
やってることがピュアというか、純粋な気持ちで若者を応援したりとか、色んなことをされているということです。
それから、あとでスライドでも紹介してもらいますけど、『超ど素人がはじめる不動産投資』という書籍も出されています。
今日は特別に「ギャラはいりません」と言ってくださったので、代わりに本を購入していて、18冊ぐらいは、このなかで「ぜひほしい!」という人にお渡しします。
残りの2冊は、局内で回覧しようかなと思っています。
それでは、僕の前置きはこれぐらいにして、それでは弦本さん、よろしくお願いします。
弦本:はい、弦本ともうします。よろしくお願いします。
参加者:お願いします。
弦本:ちょっと今日は気合を入れて、250枚くらいのパワポがあるので(笑)
紙芝居形式なんですけど、サクサクご紹介したいと思います。
司会:最初は300枚以上あったんですよ?発表時間は1時間って言っているのに(笑)
一同:笑
弦本:まず自己紹介ですね。
弦本 卓也(つるもと たくや)ともうします。32歳です。出身が九州で、関東に来ました。
九州では、ご先祖様が相撲をやっていまして、相撲って勝つと「弓取り式」というものがあるんですが、勝つと弓をもらえるんです。
それを玄関に飾っていた本元の家。ということで弦本という名前になりました。
ご先祖様は「相撲」なんですけど、僕は「スーモ」で働いているということで…
司会:もうちょっとウケるとこなんですけどね(笑)
一同:笑
弦本:ありがとうございます(笑)
よろしくお願いします。
まずは簡単な自己紹介です。主な活動は4つあります。1つ目はリクルートです。
新卒で入社して、今年で9年目です。はじめの7年はメディアづくりをやっていて、その後は2年ほど、人事の組織開発の仕事をしています。
2つ目が副業ですね。
会社を2つ起業しまして、1社目が10年目、2社目が6年目となっています。
「一人ひとりの可能性をもっと世の中に!」というコンセプトで、活動をしています。
3つ目が「弦本ビル」という、これは安易に自分の名前を付けてしまっているんですけど…(笑)
4年半前に神保町にビルを購入しまして、そこではコワーキングスペースだとかシェアハウスだとかが入居しています。
そして4つ目が著者ですね。
本日は、お買い上げいただきありがとうございます!(笑)
これまでに、本を3冊ほど出版させていただいたのですが、こちらの『超ど素人がはじめる不動産投資』の本は、本屋さんなどに並んでいます。
まずはリクルートでの取り組みです。
スーモは不動産会社ではないのですが、不動産系のウェブメディアで、不動産の情報を広告として載せています。
そのなかで、僕は、CRMやWebマーケティングを最初の2年ほどやりました。
その後、新築戸建てだったり、中古一戸建て、中古マンション、土地、売却、注文住宅、リフォームなどの領域で、メディアの商品づくりをしました。
たとえば、どういうふうに商品をWeb上で見せるかであったり、どういう機能を作るかであったりというものを企画して、開発のディレクションなどをしていました。
今は人事の仕事で、組織開発の仕事をしています。
それから、リクルートは結構、新規事業も多くやっているイメージがあるかもしれないですが、毎年、自分でも新規事業の提案などをしています。
プライベートでは、スーモで働いたことをきっかけに不動産に興味をもって、毎年、住む場所を変えたりしています。
一人暮らしをして、ルームシェアをして、戸建てを買って、売って、ビル買って。その後もシェアハウスをやったり、別のところでルームシェアをやったり、一時期は家のない生活というか、「アドレスホッパー」という言葉も去年あたりに流行ったのですが、そういったホテル暮らしのような生活をしたり、その後にマンションを買ったりしています。
今は次のビルを買いたいなと思っていて、2棟目のビルを探しているところです。
スーモで働いたことをきっかけに不動産に興味をもちました。
自分でも体験して、それをつうじて、よりよい企画やメディアづくりの仕事に活かしていきたいなと思っています。
社会人9年間は、色々とありました。
僕は浪人して、明治大学に行って、親も裕福でもなく、コネもなく。
就活では電通さんや電通さんの子会社にも落ちて、最終的にリクルートに行ったというかたちでした(笑)
資産はゼロからのスタートですね。
9年たって、いまでは純資産で大体1億円ぐらいの資産になっています。
ビルを買ったときには、物件価格の7,400万円の全額をローンを組んだのですが、4年半で最近完済しました。
リクルートでもらっているお給料は、電通さんほどの金額ではないんですけど、家賃収入をあわせると、年間の収入で2,500万円ぐらいです。
純資産が1億円になって思うのは、いわゆる「不労所得」という言葉は個人的には好きではないんですが、働かなくても生きていけるような状態なのかなとは思っています。
1億円がある場合に、おすすめの資産運用というのを税理士さんに聞いたので、もしみなさんも資産をお持ちでしたら、参考にしていただければと思います。
こちらはtwitterにあった情報をもとに、弦本がいつもお願いをしている税理士さんと話したものです。
まず、自分で会社を作って、そこに自分の1億円を貸しつけます。
そして、法人名義で日本の株を買って、利回り6%で運用します。
そうすると年間の配当金が600万円になりますが、受け取った配当金は益金不参入というのをして、480万円を得ます。
それをもとに、家族に給与を支払ったり、経費で会社の運営をしたりして、税金をなるべく引かれないようにすると、年間で480万円が自動的に入ってくるといったことができるらしいです。
実際にされる場合には、詳細は専門家に聞いていただければと思います。
ちなみに僕は知識としては興味があるんですけど、こういうことはやっていなくてですね。
さきほどご紹介させていただいたように、本業のリクルートもすごく好きで、やりたい仕事をさせてもらっていますし、副業もビル経営も好きでやってます。
何もせずに生活したいといったモチベーションはまったくなくて、むしろ少しでも時間があれば動き回りたい性格で、色んなことをやりたいなと思っています。
ただ、いずれにしてもある程度お金に余裕があると、自分のやりたいことをする余裕につながると思っています。
ここからは、どうやって資産をつくるのかといった話です。
まず、収支の計算式には収入と支出があって、収入が支出を上回る状態でいつづけることが大切だと思っています。
そして、支出でいうと無駄を減らすというところと、収入でいうと増やすというところの、大きく2つかなと思います。
僕からいうこともないぐらい、めちゃめちゃ当たり前かもしれないですね…(汗)
支出の無駄を減らすというところでいうと、支出には大きく4つあって、消費、浪費、投資、空費にわけられています。
それぞれの支出の特徴としては、
・消費は、普段生活していく上での出費で、家賃、水道光熱費とか交通費
・浪費は必要以上の贅沢、無駄な出費
・投資は後にリターンが見込まれる出費
・空費は心のゆとりにつながる出費、旅行やマッサージなど
といったものです。
支出は大きくこの4つに分類されますが、そのなかで無駄を減らしていくということが大切ですね。
特に、消費と浪費については減らしていくということです。
消費であれば、たとえばローンの借り換えであったり、保険の見直しであったり、スマホを格安SIMにしたりであったりとか、そういうことですね。
投資を増やしていくというところでは、株式投資をしたり、為替の投資をしたり、不動産投資をしたりして増やしていくということです。
他にも、浪費や消費を投資に変えるという考え方もあります。これは、たとえば今まで浪費としてお金を使ってきた自分の趣味を、仕事に変えるというものであったり、これまで遊びでやっていたことを学びに変えていくだとか、これまで浪費だったものを何かしらで投資として、リターンを得にいくみたいなことです。このようなことも、戦略としてはあるかなと思っています。
そして何より、お金があると狙われやすいので、余計な支出をしないように、注意が必要です。
国も、高所得者からより多くの税金をとろうとしてきますし、銀行も優しい顔をして近づいて来るんですけど、実は手数料がたくさんほしくて、色々な金融商品をすすめてきたりだとかします。保険会社も、発生確率の低い事故や病気で恐怖心を煽って、さまざまな保険の商品をすすめてきます。
どれも、一見すると利益が出そうに見えますが、提供者側がうまく利益をとれるように、複雑な商品体系にして、勧誘をしてきます。そもそも、向こうから提案される話に、いい話はあまりないと思います。
不動産も結構、多いですね。みなさんもおそらく、会社の携帯電話に急に電話がかかってきて「新築のワンルーム、買いませんか?」とか、来ませんでしょうか。
僕も勉強のために、話だけでも聞きに行くことがありますが、ありえないような損をする物件だったりで、いつもびっくりしています。
お金があるような素振りをすると、そういったものにたくさん狙われるので、注意した方がいいかなと思っています。
ここまでの話をまとめると、資産を形成するためには収入が支出を上回る状態にするということ。
そして、支出を減らすこと、そして投資を増やしていくということ。
最後に、お金があると狙われやすいいので注意してくださいということです。
つぎに、収入を増やす話ですね。
収入に関しては、前回の講義で確定申告の話があったかと思いますが、国が定めている収入は大きく10に分類されています。
国税庁の定義している所得としては、利子、配当、不動産、事業、給与、退職、山林、譲渡、一時、雑所得にわけられています。
これら10個を簡単にまとめると、大きくは4つになるかなと思います。
働いて得られる収入の労働収入と、事業とか不動産をやって得られる事業収入。それから利子、配当から得られる投資収入。 あとは、臨時収入ですね。臨時収入は、一時的な所得とか雑所得みたいなものが当てはまるかなと思います。
それぞれの収入の特徴としては、まず労働収入は、時間をかけて働いて、収入が大きく減ることはないでしょう。一方で時間がないとできなかったり、収入は大きくは増えなかったり、自分のやりたいことができにくいということが、特徴としてあるかなと思います。
事業収入に関しては、自分のやりたいことがしやすくて、収入が大きく増えることがあるというメリットがあります。しかし一方で、デメリットとしては、様々な能力が必要であったり、収入が大きく減ってしまうリスクがあったりします。
投資収入に関しては、自分の時間を使わなくてもはじめられますが、一方で元手が大きくないと、そんなに収入も大きくならないです。
株式も、たとえば4%の利回りで1年間の投資をしたとしても、100万円からは4万円しか生まれないということです。もちろん4万円もないがしろにできない金額ですが、1億円などの資産のスケールで見ると、まだまだというところかなと思います。
元手が大きくないとリターンも大きくないといったものが投資になると思います。
最後に、臨時収入は運や縁が必要ですね(笑)
宝くじを当てるとか、相続を受けるとか、運がいい人や縁のある人たちでないとできないことです。そのため、戦略としては微妙なので、今回はおすすめしません(笑)
そうなると、大きく収入を増やすために、どの種類の収入を増やしていくかというと、事業をつくって収入を増やしていくしかないかと思います。
労働収入は、時間をかけて働きながらとなると大変ですし、投資もさっき言ったように利回り4%といっても大きな元手が必要なので、一気に増やしていくということになると、事業で収入を増やしていくことだと思っています。
そこで、つぎに事業収入を分解してみます。
事業収入は、元の資金とレバレッジ、そして利益率、回転数に分解されると思います。
ちなみに、レバレッジとは、ローンを借りて運用資金を何倍にしたかのことです。
ここでは、同じ30万円を生み出す例を紹介します。
手元の資金にレバレッジをかけて、何%かの利益率の事業をして、それを回転させるといくらのお金ができるかという公式です。
手元資金を増やすか、レバレッジを掛けるか、利益率を上げるか、回転数を増やすかの4パターンが資金を増やすために関わる要素になるかと思います。
この公式のなかで、「信用がなくて時間がある会社員」の方におすすめなのが、回転数を増やすということです。
なので、時間のある人には、副業をしていくのがいいかなと僕はおすすめしています。
本業と副業は、互いにシナジーがあると思います。
まず、副業では、本業で学んだことを活かすことができます。
たとえば、本業でビジネススキルを身につけて、自分の副業で活かすことができます。大企業で働いているのであれば大企業の信用や人脈も、副業に活かせると思います。
逆に、副業をしておくと本業にもメリットがあります。
副業では、ゼロから新しいビジネスをはじめる起業家の視点であったりだとか、経営判断などの経営者の視点を得られるので、本業にも活かせるのです。
本業と副業があることで、仕事にしばられすぎずに、自分の本当にやりたいことができるというのもあります。
弦本も、副業や不動産の事業で、リクルートの2倍近い収入を生んでいるので、リクルートでクビになってもやっていける状況です。
そのため、大胆なことができたりだとか、辞める覚悟で自分のやりたいことや、自分の面白いと思う企画の提案ができたりします。
そういったことも、副業のメリットかなと思います。
ただ、一方で副業にも注意点があります。
おもには本業側の企業に迷惑をかけてしまうこととして、法定外労働時間の違反リスク、そして本業と副業の2社で雇用されてしまうと、労務の提供義務違反というものがあります。
また、本業に損失を与えるトラブルのリスクや、自分の会社が競合してしまったり、自分の会社で取引してしまったり、情報漏洩といったリスクもあるので、そういった点には注意が必要です。
例として、弦本が今までにやってきた副業をいくつか紹介しますが、音大生、美大生、学生ダンサー、美容師さん、教職をとっている先生、地方の高等専門学校の学生さんのマッチングをしてきました。
リクルートは結構、副業に寛容なので、逆に副業をしていることをとりあげてもらったりしています。
リクルートの採用ページに僕も載せていただいたんですけど「圧倒的な当事者意識を武器にダブルワーク」って書いてくださって。
本業ではなくて副業の方で、本業に取り上げられるみたいな、なんかよくわからないんですけどいい会社だなと思います(笑)
他にも、OB訪問などのイベントでも登壇させてもらったりするのですが、イケてる人たちのOB訪問が終わった後に、変わり種として紹介されることが多いです(笑)
ただ、副業といっても、半分は労働なので、時間がかかってしまうというのがすごくあります。
また、電通さんのようにお給料の高い会社の場合には、無理して副業をするよりも、本業一本でいいかなって思います。
ここまでは「信用がなくて時間がある」という人に副業をおすすめしました。
逆に「信用があって時間がない」といった方、とくに、電通の方とかはそうだと思うのですが、信用がある人におすすめなのが、さっきの式でいう、レバレッジをかけるといったところを狙うのがいいと思っています。
というのも、元手を一定としたときに、回転数を増やすといっても、時間がない場合にはたくさんは動けないですし、持っているお金にレバレッジをかけるのが効率がいいという考え方です。
具体的にはローンを借りて資金を増やすということですね。
ここで、今回のテーマの不動産投資のお話に近づきます。
不動産投資のメリットは、大きく5つあります。
1つ目は、常に相場の変化を気にする必要がないということです。
株や為替、仮想通貨などでは、相場がすぐに変化するので、仕事中にトイレに行って相場を確認して、売ったり買ったりとかすることもある思います。
しかし、不動産の場合はあまり相場は大きく変わらないので、あまり気にしなくていいと考えています。
2つ目は、信用があれば自分の手元資金の3倍~5倍を目処に、必要なお金を銀行から借りられることができます。場合によっては、手元の資金がなくても、物件の購入資金や諸費用を全額調達することができます。
株や為替では、貸株やレバレッジなどで資産を何倍かにすることができますが、不動産投資は事業として銀行からお金を借りられます。
銀行も、事業としてうまくいって、返済ができると思っているから貸してくれるのです。
3つ目のメリットは、不動産は実体のあるものですが、物件の入居者の管理や募集などは、管理会社に任せることができるため、常に自分が動く必要がないということです。
また、会社員にとって嬉しいメリットとしては、さきほど副業の話をしましたが、不動産投資は会社では副業の扱いをされないことが多いということです。
なぜかというと、不動産のオーナーというのは、相続があれば誰にでも発生しうることで、かつ、さきほどのメリットで話したように、管理をお任せできて本業の時間を取られないので支障がなく、他社からも雇われることもないし、会社の技術やノウハウが流出することもなかなかないので、会社で認められているケースがかなり多いと聞いています。
もう1つ、最後のメリットとしては、関連する支出を経費にできるため、節税ができるということです。
たとえば、物件を見に行ったときに使った車代であったり、ガソリン代であったり、やりとりのために使用する携帯電話であったり、勉強するための本であったり、物件を探すためのパソコンや、自分の家の一部を事務所にできるなどです。弦本の場合は、飲み会に行くといつも自分のビルの話を3割ぐらいしているので、飲み会の代金の3割を経費で落とすといったことをしています(笑)
ただ、脱税はNGなので、詳しくは専門の税理士さんや会計士さんにご相談いただければと思います。
もう1つ、節税がらみでいうと、よく不動産会社からの営業などで「赤字の物件を持って節税しましょう」というふうに言ってくる人がいると思うんですけど、それは完全にウソです。節税を謳って来るんですけど、本当の赤字になってしまうので注意してください。
ここまでが不動産投資のメリットでしたが、もちろんデメリットもあります。大きくは3つです。
入居者がらみと建物がらみ、市場がらみというふうにわけています。
入居者では、空室が発生するリスク、近隣とトラブルが発生するリスク、家賃の滞納があるリスク、あとは事件で殺人現場になってしまったりだとかというリスクがあります。
建物は、欠陥と修繕、あとは災害などです。
市場では、金利の上昇や、不動産の価値が下がる、人口が減るといったことがあります。
ただ、それぞれ対策を検討するタイミングがあって、それぞれの段階で注意していくことで、対策ができるかなと思っています。詳しくは、『超ど素人がはじめる不動産投資』の本を見ていただければと思います。
このように、不動産投資にもデメリットがあります。そして、知識と行動で乗り越えていくということが大切かなと思っています。
自分で調べて考えるということと、気をつけるべき点をおさえるという2点に尽きます。
不動産は、一生に何度も買うものではないので、不動産会社に言われたら「そうなのかな」と思い込んでしまいがちです。
しかし、どんなことでも、言われたことを鵜呑みにしないで付き合うのがいいと思います。
不動産会社は、銀行や保険とも似ていると思います。
多くの場合は「買わせて終わり」といった関係で、買う人の気持ちを本当に考えているわけではないことが多いです。買った瞬間に手数料をもらえたら、あとは関わりを持ちたがらなかったり、相手をしてくれなかったりします。
どうしても立場上、不動産会社はその場だけしのげればいいという関係なのです。そのため、私たち自身が、自分でしっかり考えて、決断や行動をすることが大切です。
前提として、不動産投資はその名のとおり「投資」だとよく言われるんですが、僕は不動産「経営」だと思っています。
不動産投資は不動産経営で、不動産のオーナーは経営者だと思っています。
入出金の管理をしたりだとか、物件の修繕や、入居者の募集にも戦略があります。
物件を買うときに、様々なリスクを踏まえたうえで判断していくという意味でも、経営かなと思っています。
不動産投資は経営なので、工夫次第で利益を大きく上げることもできます。
家賃の金額を変更したりだとか、部屋をリフォームして価値を上げたりだとか。
最近では、シェアハウスや民泊に転用することで、大きく利益を上げることができる例もあります。
なので「経営」の意識がすごく大切です。
ここでは、弦本の例を2つ紹介したいと思います。
1つ目は「居住V.S.シェアハウスV.S.民泊」ですね。
これは弦本が社会人2年目のときに買った北新宿にある一戸建ての例です。こちらは3階建て4LDKの物件でした。
業者さんが決算間際で、一度は売れたもののキャンセルになってしまい、どうしても売り切っておきたい売れ残りの1戸だったということもあって、4,500万円だったものを値引きして、3,500万円で購入することができました。
部屋数としては5部屋あって、家賃を査定する会社に聞いてみたら「20万円で貸せる」と言われました。
ただ、僕は地方の就活生たちの事業を副業でしていましたので、法人に貸し出して、無料で泊まれるシェアハウスにしました。
企業から広告費をもらって、就活生は無料で泊まれるけど、企業の広告があるよというようなシェアハウスです。そうすると、月に40万円で貸すことができました。
また、こちらはこの物件ではないのですが、同様の物件で民泊をやってみたら、月の売上が100万円で運用できました。
ここでは、分割した方が家賃は高くなるということを学びました。
居住用としては、貸すと1人に家賃を払ってもらうので、どうしても20万円ぐらいが限界になると思います。
一方で、シェアハウスにすると、複数人に払ってもらうので、一人あたりの単価は下がるんですけど、人数が多いので総額は上がります。
また、シェアハウスは物理的な部屋の分割ですが、民泊はさらに日数を分けるので、さらに分割することで家賃総額が高くなるということを学びました。
2つ目は、7,400万円の自宅と7,400万円のビルの比較です。
こちらは、ここ汐留の近くの浜松町のマンションを例に取り上げてみたのですが、こちらは7,480万円の中古で出ていて、貸すと22万円くらいの家賃で貸せるのかなと思っています。
一方で、弦本の買ったビルは神保町にありますが、同じ金額にも関わらず、家賃は130万円も入ってきているんですね。
実は、自宅を買うよりもビルを買った方が家賃が増えるということがあります。
なぜかというと、居住用よりも、事務所や店舗として法人に貸すほうが、家賃が高くなるためです。
個人の自宅の場合は、市場にたくさんの住みたい人と住んでほしい家があるので、大体の相場というものがあるのだと思います。
また、国も、どんな人でも住めるような水準に、家賃をある程度で抑えているのだと思います。
一方で、商業用で使う店舗や事務所は、もっと高い金額で貸すことができます。
神保町のビルも、部屋数が多いということもありますが、法人に貸すことによって家賃を高くして貸せるんだなということを感じました。
2つの例からは、経営次第で大きく変わるということをお伝えしました。
さらに、不動産を経営していると、お金以外のメリットもあります。
こちらが弦本ビルですが、中をみんなでDIYして、コワーキングスペース兼イベントスペースとして展開しています。
そして、いろいろな人たちが会員として入ってくれています。
僕はこのビルは27歳で買ったのですが、当時、20代のたまり場にしたいと思っていろいろな人たちに声をかけました。
それが現在は、これから起業したい人たちや、副業として、会社が終わった後に来てくれたりする人たちが集まってきてくれています。
たとえば、無人島を活用している人がいたりだとか、日本酒を盛り上げている人がいたりだとか、不動産系だとか、人材系だとか、いろいろな人達が集まってきています。
自分自身も、そういう人たちと触れ合うことで、たくさんの経験を自分も横でしたような気になったりしています。
朝は朝活をしたり、夜は業界のイベントをしたり、メディアにも注目していただいて、新聞に載ったりもしています。
こちらは、またリクルートのウェブページなのですが、弦本ビルのことも取り上げていただいています。
リクルートの社員がビルオーナーになって、変わったことをしていますみたいなことを紹介してくださいました(笑)
個人的には、本業もがんばっているつもりなので、本業で取り上げてもらえないのかな、とも密かに思っているのですが、本当に懐が深い会社だなと思います(笑)
なので、不動産には大きな可能性があると思っています。
まとめです。資産形成には、収入を大きく増やすことが必要です。
そして、収入を大きく増やすためには、事業収入を得る必要があると思っています。
会社員におすすめとしては、「信用がなくても時間がある」場合には副業を、そして「信用があっても時間がない」場合には、信用を活かしてローンを組んで、不動産投資をするというのがいいのかなと思っています。
そして、不動産投資は「投資」と言われていますが、実際は不動産「経営」です。
自分で考えて、自分で行動すること。そして、工夫次第で大きな収入を得られるということです。
前置きが長くなってしまいましたが、ここからは『超ど素人がはじめる不動産投資』の本の内容を、30分くらいでまとめてお話したいと思います。
この本は、後ほど読んでいただければと思いますが、イラストが多くて、ぜひ1冊目に読んでほしい、不動産投資の教科書のような本になっています。
また、不動産投資には興味がない方でも、自宅の購入でも役に立ちます。自宅を買うにしても、資産性を気にして、のちに損をしないようにするために、読んでいただきたいです。
よい物件を探すためのコツと、よい物件を見極めるコツが書かれています。
本屋さんに並んでいる本の多くは、不動産会社の人が書いていることも多いです。
お客さんを集めるための広告だったりするんですね。
本は、自費出版が300~500万円くらいでできるのですが、本を出したことが広告になったり、実際に本を読んで問い合わせが来たりして、一件でも物件を紹介して仲介が決まると手数料が500万円ぐらい入ってくるので、元を取れる場合があります。
その場合は、詳しくはセミナーでと言って中身を明かしていなかったり、不動産は幅広いのですが、本自体には、限られた内容しか書かれていなかったりします。
『超ど素人がはじめる不動産投資』は、そういった本ではなくて、本当に読み手のためになる本を目指して書きました。満遍なく知識を学べる本です。
ぜひ、読んでいただければと思います。
後編はこちらです!