ヨーロッパ周遊記(20100829ローマ→ベネチア)

睡眠は3:45→7:45だ。はじめて、同じホステルへの連泊記録を作ってしまった。これまでは同じ都市でも毎日、宿を変えてきたのだけど。

もし朝起きて、今日は一日自由に過ごしていいよと言われたら、何をしたいだろうか。したいことをすぐにあげられる自信がなく、何かしようと思っているうちにだらだらとしてしまうのが俺かもしれない。

まずは朝のシャワーを浴びることに。昨日話した山本くんは少し顔を出して、先にチェックアウトして行った。濃いめのコーヒーを飲んで、山本くんが昨日少しくれたパエリアの残りをチンして食べて、ピザの残りを食べることに。

チェックアウトの時間には鍵が見つからなくなってしまった。昨日、ホステルの中で夕飯を食べた時に、机に置きっぱなしにしてしまったのかもしれない。
しかし、受付のファンキーなお兄ちゃんが寛容で許してくれた。見つけたら郵送すると伝えたけれど、その必要もないと言ってくれた。

10時ちょうどにチェックアウトを済ませる。今日は日曜礼拝のためか、バチカン中が行列で溢れている。お馴染みになってきたスーパーマーケットで、水2Lの買い物をする。0.35ユーロだ。
10:30に地下鉄に乗り10:40に着いて、昨日と同じダンジョンを走ってユーロスターに飛び乗る。

10:45にテルミニ駅を発車する。間に合った。汗をかくのは快感の場合もあるけれども、ほとんどの場合は不快感だ。ギリギリは良くない。

外国人に安くして、たくさん旅行をしてもらい、いい思い出やいい印象をもってもらいたいのがグローバルパスなのだろうか。外国人のセグメントにしぼって広告をしても面白いかもしれない。携帯電話の端末には、GPSを利用した広告が可能だし、レシートの家計簿システムもクレジットカードのように購買履歴が見られるため、広告が可能になるはずだ。

電車のなかで少しの眠りにつく。睡眠時間としては11:15→11:45だ。ヨーロッパの言語の聞き分け方を知りたいし、顔の見分け方を知りたい。

ヨーロッパの地図にここまでの路程と日付を書き込んだ。
2週間で8ヵ国。この調子だと残り6週間で24ヵ国はギリギリで過酷だ。しかし、移動距離としてはこれからの方が短いかもしれない。

ここで挙げられる課題としては、
・ウイーンにて、スロベキアのプラチスラヴァ、スロベニアのリュブリヤナへの時間と価格を聞く
・郵便局に行く
・トーマスクックに載っていた、グローバルパスが使える周辺国を調べる
大学4年生の夏休み向けに、ヨーロッパ一周なんて聞こえはよさそうだけど、日本にいては勝手が分からないから、まったく予想がつかなかったな。
記録をこうやって文字にまとめる時間は、自分のなかで優先されにくい時間だ。目の前の人や目先のことを優先してしまうあまり、過去を振り返る時間はとりづらい。

14:33にベネチア駅に到着。ヴェネチアはベニスと呼ばれているらしい。水の都だ。
最後の一駅の区間の、到着までの景色がベネチアが水の国であることを示していた。ヨーロッパで水の景色とは久しぶりだ。水の街を見るのは気分がよく、息抜きになるね。

街中では、日曜日だからか恰幅のいい人が多い。良さそうな服を着ている。
汚れている建物の方が威厳がありそうだ。新しいと安っぽく見える。水の国ならではの工夫は何だろうか。

何のために窓が必要なのか。窓は間接光でも取り入れたいからだろうか。だからわざわざ窓を作るために、隣の家との間に隙間を作ったのだろうか。

ベネチアでは迷子になりそうだ。どこも似たような風景で、ゲームに出そうで、鬼ごっこをしたくなるようなダンジョンだ。ディズニーランドや、お台場のビーナスフォートのような建物だ。
立体の壁画は削って作るのだろうか。粘土のように凸にしていくのだろうか。
ノミでは削れても、風雨では削れない彫刻ってスゴい。何千年も持つことに、当時だれが気づいたんだろう。

突如現れたスーパーで買い物をする。店員さんに聞いて、ハムではないらしい生で食べる肉を購入する。5.07ユーロだ。味はわからないけれども、安定を求めずに食べてみるのが冒険だ。

ここでは車が走らない。自家用車の代わりに船を使うみたいだ。旅人は非日常に感動を覚える。乗客を降ろすときに、重り袋を下ろして船を傾ける工夫が面白い。

お土産屋さんを見に来たわけではないのに、地図に書かれている所定のルートにはお店ばかりだ。道を一本外れると、静かな道、本来の道があるはずなのに。
旅というのは非日常を追い求めるはずなのに、観光地はどこにいっても人工的になってしまう。観光地に行って、どこにでもいるような観光客と列に並んで、どこにでもあるようなお店に行っても、果たしてそれは旅なのだろうか。

原材料は同じでも、マイナーチェンジをした複数種類の商品にしてまとめて売るクッキーを食べてみる。そして歩き回り、地図が役に立たないぐらいに居場所が分からない場所に迷い込む。寺院と広場と宮殿を見る。名前はあまり気にしない。地図上の名所も車の車種も、スポーツ選手も、覚えるのが苦手だ。名前を知るに越したことはないんだろうけど。

たどり着いてからこれまでいた場所が分かることがある。目的地さえ分かれば、現時点で自分のいる場所なんてあまり関係ないのかも知れない。

ベンチに座って、疲れを取りつつの夕飯を食べて、18:15に再出発する。

夕焼けを待つ。ここもローマのように、夜景も綺麗なのかな。ペットを散歩する人が多い。人はなぜペットを飼うのか。純粋に癒されるからか、支配したい欲求なのか。

帰りの電車に乗る。21:05に発車。

6人席を広々と2人で占める。隣りに座った相手はカナダ出身のミェルという。そこに、カップルが入って4人になった。
チョコレートとポテトチップスを食べながら、携帯電話をいじる。携帯電話は記録はしやすいけれども、加筆修正はしづらいな。

歯を磨いて、3階のベッドに上ってパソコンの日記を編集する。

気がつくとベルトが一番短い穴に入るようになっている。ウエストが10cmほど減っているのかも。23:00、そろそろ寝るかな。

弦本 卓也

1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。

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