ヨーロッパ周遊記(20100905ソフィア→アテネ)

睡眠をとり、2:00→2:30、3:00→7:00で眠りにつく。
急に電車が停止して、通関のための荷物のチェックで起こされる。国境線を通過するようだ。

電車に乗りながら、パスポートを機械に通し、ボディーチェックをおこない、座席の下や天井を外して列車に爆発物が持ち込まれていないかを確認される。トイレも外されて分解されていたのは、爆発物の持ち込みを防ぐためだったのかもしれない。パスポートには、電車のアイコンのスタンプが押される。飛行機以外で押されるのははじめての経験だ。
ただでさえ出発が遅れていたものの、さらに遅れてしまう。

しばらく起きていると、寝なさいとおばさんがジェスチャーをする。おばさんのお節介は万国共通なのかもしれない。そのため8:30→9:00でも眠りにつく。

その後、10:00にソフィア、ブルガリアに到着する。

すぐさま駅にて5ポンドを10.5レイに換金する。そして1.80レイでハガキ2枚を購入する。しかし、チケットが45レイと言われたので、換金に戻ることに。同じ換金所が25ポンドを48.80レイに換金し、チケットを39.61レイで購入する。

ここでは英語がまったく通じない。切手を買える郵便局は別にあるとのことで、駅ナカの郵便局に3回行き、絵を描いて意思を伝えて、受付の人に場所を発音されたら、その言葉を紙に書いてほしいと伝えて現地語で書き出してもらう。現地の言葉を読むことができない。しかし、切手はポスタというらしい。

こうして、エアメール用の切手を買える郵便局を教えてもらうことに成功した。今度はその住所を見せて歩く。売店やホテルの受付の人に順に尋ねてまわり、地図を描いてもらったり指差しで道を教えてもらったりする。

これだけ英語が通じない国ははじめてだ。やっとのことでたどり着くも、郵便局は休みだった。

道行く人に「休み?」「他に買える場所はないの?」と尋ねていくと、英語のわかるキューバ人のポールが連れていってくれることに。自分も近くに用があるのだという。

彼は1ストップのバス代とタクシー4レイ分を支払ってくれた。
日本人は過去にソフィアで地下鉄を作ったらしく、だからと言ってよくしてくれた。

郵便局が休みなのは、今日は日曜日のうえに、昨日から三連休で独立記念日だからだそうだ。
彼は「困ったときはお互い様だぜ心配するなブラザー」と言って立ち去って行った。

高級そうな入り口にいるホテルのガードマンに、切手があるか尋ねると受付にあるという。
そこで中に入りレセプションに堂々と向かう。まるで宿泊客のように。高級ホテルにも慣れた素振りで振る舞ってみる。
受付の女性には英語が通じた。受付には国内用はあるけど、エアメールには国内用に加えて、もう1枚の海外用の切手を貼るそうだ。そこで国内用を2枚ずつ加えて、合計で4枚を購入する。規定以上の金額かもしれないが、これで送れるならよかった。

英語が通じるのをいいことに、ちゃっかり地図をもらい、現在地と中央駅の位置を教えてもらう。
公園の仮設トイレで用を済ませて、13:00から地図を見ながら、名所をぐるりとまわることに。残りは13レイだ。

スーパーで違和感に気付くに、実は時差があったらしく、14:30が15:30になった。
余裕があるときに気づいて本当によかった。

立ち寄ったスーパーで、1.89レイでポテトサラダ、2.64レイでサラミのような肉約100gを、サラダ入りの肉半切れを3.85レイで購入。グラムの肉は量り売りだったため、適当に注文した。

時間のあるうちに、彼女と父親に手紙を書く。で、ポールに助けてもらった郵便局のポストに投函する。

引き続き歩いて駅まで帰宅。
最後に残りのお金でビール3.00とお菓子3.10を買って全財産を使い果たす。

ギリシャのアテナイ行きの夜行列車に向かう。
電車では、「静かに」の動作を口に指を当てて日本と同じようにしていた。言語は別なのに、同じジェスチャーなのが面白い。
昼ご飯を食べられなかったので、夕飯を兼ねてご飯にすることに。今日は肉とビールだ。ビールは2Lもあるペットボトルだけど、薄味で飲みやすい。寝台車のため横になれるのがとても嬉しい。
予定通りアテネ時間の17:05に発車する。

歯を磨いて寝ることに。睡眠を18:00→19:45でとった。
地理で勉強したステップのような黄色い低草原の平野に山がある。
彫りが深い顔の人が多く、平井堅のような外国人が外を眺めている。日本人なんて比じゃないぐらいにカッコ良い。

今回の旅では電車での移動が多いものの、行く先々で観光をしているのがいい気分転換になっている。移動だけで狭い空間で何週間もじっとさせられたら気が狂ってしまうかもしれない。

人間は生まれながらにじっとしてはいられないのかもしれない。たとえ退屈になったとしても芸術を見つけたり、人類の進歩にひた走ったりするんだろうな。知らない場所にずっと閉じ込められたら、考え詰めて悟りを開くかもしれない。

横になってしっかり睡眠をとる。

弦本 卓也

1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。

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