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本シリーズでは、「投資家」としても「事業家」としても成功する不動産投資と題して、弦本の不動産活用のキャリアや、不動産を売買するときのコツをご紹介しています。
本記事では、弦本が社会人2年目の24歳のときに、新宿に3階建て、4LDKの新築戸建てを購入したときの流れや、不動産を買うときに気をつけたことをご紹介します。
私が不動産に興味をもったきっかけは、私が不動産メディア(SUUMO)を運営する会社(リクルート)で働いたことでした。私はネットの商品を企画する部署に配属されて、いい商品を作るためには自分でも体験しなきゃいけないな、ということで不動産に興味をもちました。
不動産に関するWebページを作ったり、機能を開発したり、広告商品を設計したりするにあたっては、やはり自分でも体験していないと、筋のとおった企画ができない、と思ったためです。
そこで、「自分でも体験する」ということにこだわりました。
まずは2011年に、新卒で入社する会社が決まった年に、会社の近くに住んで、寝ても起きても働けるようにしようと思い、会社から歩いて15分のところに賃貸で住みました。
その物件は本当に雑居ビルで、家賃は67,000円でしたが、住んでる人がいるのかもよく分からないようなビルで、オフィスがたくさん入ってるようなところに寝泊まりして住んでいました。
また、その翌年には、仲間を集めてシェアハウスをしました。
きっかけは、SUUMOで新規事業の提案をする機会でした。
新規事業の提案で、実際にそのタワーマンションを題材にプレゼンをしたら面白いかなと思い、審査員の執行役員の方が住んでいる場所を調べて不動産会社さんに案内もしてもらったのです。
そのときに、「豊洲のこのタワーマンションはすごい!住んでみたい!」と思い、実際に住むことにしました。
他の空き部屋の物件を探すと、いい条件の部屋があったため、友達を集めて4人で住みました。
その部屋は、もともと家賃が27万円だったのですが、オーナーさんが半年間限定で貸すということだったので、18万円に値引きしてもらうことができました。
値引きをしてもらった理由としては、もともと子供のいる家族が住む豊洲エリアで、ファミリータイプの部屋を半年間限定で借りる家族連れなどは、なかなか見つからないだろうと思ったためです。
そうはいうものの、18万円でも私にとっては高かったので、仲間を集めて4人で住んで、1人45,000円払うことで、やっと住むことができました。
ただし、半年間限定の契約で、その後は出ていく前提でしたので、次の住居として物件を探すことにしていました。すでに自分も含めて入居するメンバーが決まっていたため、物件さえ見つかれば、立ち上がりでつまずくリスクを避けることができると思っていました。
もともと、賃貸で借りていたオーナーさんには「会社の都合で半年後に帰ってくるから、半年間だけ貸す」と言われていたものの、結局は赴任先から戻る予定が延び延びになって、こちらも喜んで継続を受け入れていたので、そのままの家賃で結局2年間もの間、住まわせてもらいました。
一方で、契約の更新がいつまで延長されるかがわかっていなかったこともあり、新宿に新築の戸建を購入することにしました。3階建で4LDKの物件です。
これは、入社2年目のなかばに、SUUMOで戸建の領域に配属されて、新築戸建の売買の広告を扱う部署に配属されたのがきっかけでした。
いい企画を作りたいと思い、ひたすら営業同行をさせてもらって、実際に不動産を売っている会社に話を聞きに行ったり、購入した方へのヒアリングをしたりしていたのですが、やはり人づての話では全然実感がわきませんでした。
そこで、営業同行の途中に、営業をしている先輩に「あまり実感がわかないんですよね」と相談したところ、「簡単だよ、自分で買えばいいじゃん」、「自分は実際に不動産を購入してリフォームしてはじめて、不動産を買う気持ちや課題がわかったよ」と教えてもらいました。
それもそのとおりだな、自分でも体験したいな、と思い、配属の2ヶ月後には、実際に新宿に戸建を買う契約をすることになりました(笑)
不動産経営は、会社員でもできるものだと思っています。理由としては、時間と手間がそこまでかからないためです。
私は現在も会社員を続けていますが、むしろ会社員の方が信用があるため、ローンを組んで購入することもしやすいと思っています。
もちろん、会社員でなくても、ローンを組むことは可能です。個人事業主やベンチャー企業の経営者でも、不動産を購入している人は多いです。購入した不動産の運営や、組んだローンの返済の実績を担保に、さらに大きな金額を借り入れることもできるとも耳にします。
会社員の場合には、企業には長く勤めた方がよく、またきちんとした収入のある方がよいですが、信用がある方が購入がしやすいため、会社員というだけでも、むしろ有利だと思っています。
また一方で、年齢が比較的若い方が、返済期間を長くとれるため、ローンが組みやすいというのもあります。
なお、社会人の1年目はローンを組むことができないことが多いのですが、社会人2年目になると一気にローンが組みやすくなるようです。その理由としては、社会人1年目は4月に入社して12月までで源泉徴収が出るので、9ヶ月分の給料の証明しかできないのですが、社会人2年目になると、1月~12月分までの丸1年分の給料が証明できるようになるためです。
年間の源泉徴収票をもらえる社会人2年目の年明けが、最速で大きなローンが組みやすい時期になるようです。
私は、そのタイミングではじめての物件購入をしました。
仕事の経験のためというものありながら、豊洲のシェアハウスのメンバーと引っ越し先を想定してとして、新宿に戸建を購入しました。しかし、前述のように豊洲のマンションの契約が延びたことによって、新宿の戸建でも不動産を活用しなくてはと思い、新たにシェアハウスを作ることにしました。
新宿エリアでは、坪単価が高い都合ため、エリアとしてマンションが多く、戸建は小さなものが多い印象でした。そのため、4LDKの戸建というのは、あまり見つけられないようなエリアとなっていました。
同様に、購入希望者も4LDKよりも3LDKで探している人がたくさんいて、私の見つけた戸建の分譲地の周辺では、近くの3LDKはたくさん売れても、4LDKが1戸だけ売れ残っている、という状態になってしまっていました。
もともとその4LDKの物件は4,500万円で売られていた物件でしたが、販売会社の決算の時期が近くなり、また分譲地の最後の1戸を売り切りたいという思惑もあり、価格交渉の末に、3,500万円で購入することができました。
そのため結果的に、実はすぐ近くにあった同タイプの3LDKよりも安い金額で、4LDKの物件を買うことができました。
ローンは、不動産会社さんの紹介で、メガバンクのローンを組むことにしました。
問題なく、物件金額の全額である3,500万円を、金利1.35%のローンで組むことができました。
諸費用の約200万円は、入社から貯めていた貯金と、冬のボーナスをもとに拠出しました。
当時から副業で、就活生向けのビジネスを立ち上げていました。
そこで、地方の学生さんたちを無料で泊めてあげて、都内の企業さんに紹介する事業をおこなっていました。
そのつながりで、就職支援をおこなっている会社さんに賃貸し、就活の集まるコミュニティハウスとして運用することで、家賃40万円を実現しました。
日本全国、たくさんの地域から就活生がやってきました。
東京で情報を提供したり、同志となる就活生同士の横のつながりを提供したりして、購入した物件は拠点の機能を果たして、価値を提供することができました。
本書を出版したときのこだわりは、以下をご参考ください。