投資に興味はあるけど、リスクがあるし、知識がない初心者には無理。中でも、お金がかかりそうな不動産投資は、最も縁遠い存在だと思っていませんか? 株や為替などの投資はプロのトレーダーがいて、初心者が勝ち続けるのは難しいというのが実情。しかし、不動産投資であれば、初心者でも勝つことができると本書の著者は言っています。
それは、なぜか? 限られた地域では、プロよりも地元に暮らす初心者の方が、その地域の情報を先に知っていることが多いからです。例えば、新しくショッピングセンターができる計画があり、近くの不動産の価値が上がりそうだなどの情報を得るには、地元に暮らす人の方が有利でしょう。また、特定の地域を深く研究し、詳しくなることで、その地域のプロになることができます。
ただし、不動産投資なら初心者でも勝てるとはいえ、オイシイ話には注意が必要です。職場などに不動産投資の営業電話がかかってくることがありませんか。その多くは、節税目的の新築マンション投資をすすめるセールスの電話です。しかし、実は相場より高い物件だったり、想定していた家賃で入居者が入らなかったなど、大きな損失を被ってしまうことが多くあります。
著者はこの失敗の原因を次のように言っています。
“相手のいうことを「儲かりそう」と、そのまま鵜呑みにしてしまうことです”
失敗を防ぐためには、自分でも相場や契約の内容をしっかりと把握しておくこと。また、きちんとした知識を身につけること、あやしいと思ったら、すぐに断ることなどが大切になります。
不動産投資は、家賃としてある程度の収入が長期間、安定して入ることが期待できるほか、購入した不動産を売って売却益を得るという手もあります。魅力的な投資だと考えられます。そうはいっても、まとまった資金は必要だろうし、専門知識がないからど素人には無理、という考えを払拭する本です。とてもわかりやすく、不動産投資のノウハウが書かれています。不動産投資の最初の一歩にいかがでしょうか。(中山寒稀)
引用: NPO法人 企画のたまご屋さん