ニューヨーク滞在記⑬グランドゼロ、トリニティ教会、ウォール街、ティファニー本店へ!

Sep/04/2008 THU 快晴

睡眠2:45→7:15

今朝はいつものキャナルSt.のスタンドで、3ドルでエッグ&チーズベーコンのベーグルを購入する。

いつもはおじさんに「ケチャップ要る?」と聞かれて、かけてとお願いするんだけど、今回はおっさんがケチャップをかけ忘れていたので、ケチャップもほしいと頼んだら、チューブに残量がなくて出てこなかったようだ。おじさんは、なんとか絞り出してかけた後に、「I’m your friend, right?」と言って、なぜかクリームパンをひとつサービスしてくれた。別にケチャップが少ないとか気にしてなかったんだけどね、じっと見ていたから恐かったのかな。。。

ラウンジで相方とユウキと朝食の時間をとる。相方とユウキは一緒のクラスで、俺が先週までいたクラスなので、彼らのクラスの大体のメンバーが知り合いだった。そして授業が始まる前に、解散して自分のクラスへと向かう。

授業前に全員が揃うまでの間に、ルハニを交えて全体で雑談をしたんだけども、各国の挨拶について教え合うことになった。そのときに、積極的に話をすることができた。外国でも日本の「こんにちは」、「ありがとう」、「もしもし」が知られていてビックリしたけど、確かに日本でもフランス語やイタリア語など、世界の挨拶やお礼は知ってることが多いので、他の国の人にとっても同じように日本語の挨拶は知られてるのかもしれない。

授業では、willはとっさに思いついた個人的なことに使って、be going toはあらかじめ予定した、もっと先の予定に用いるなどといった、細かい未来形の語法を学んだ。日本ではここまで詳しくは習わなかったと、ジュンペイと俺はルハニに伝えた。2時間目は教科書にそった演習をしていき、時や条件節の未来は現在形であることを学ぶ。たとえば「What will you do if you don’t like the food?」などといった例文だ。

昨日は隣の席にアンズがいて、グループ分けでも一緒だったので、日本語で話すことも多かった。しかし今日はずっと外国人で、しかもヨーロッパの人たちと組んで演習したので、俺が一番飲み込みが悪くて意思の疎通をとるのもおそるおそるになってしまった。沢尻エリカ風の見た目のマリアが優しく教えて引っ張ってくれた。せっかくの外国人だけでの貴重な会話の機会だ。この状況にもどんどん慣れて、もっと関わっていけるようになりたい。

間の休みでは韓国人のドンホーとミランの2人と、タイ出身のプレムと話した。ミランとプレムは半年ぐらいの長い付き合いらしく、同じクラスで長く一緒にいるようだ。そしてドンホーとミランは同じ韓国人で仲がよさそうだ。初めて会うと、たいていはいつから来ているのか、いつ帰るのかって話題が多くなってしまう。

13:00になって放課すると、またジュンペイとアンズと一緒になり、マリコを待つことになった。するとマリコから俺にマイミクの承認が来た。ライブラリーのパソコンから接続しているんだろうということで、合流に成功した。彼女は携帯を持ってきていないのだ。マリコの日本へのメールを待ってから、4人でキャナルSt.駅からレッドラインに乗りダウンタウンで南下して、13:30にレクターSt.駅で地下鉄を降りる。今日はグランドゼロ(世界貿易センター跡地)を見にいくのだ。

今回は、こないだとはまた別の角度から跡地を目にすることができた。跡地では新しい駅の建設現場をフェンス越しに見ることができた。周囲では、9・11の被害を物語る彫刻などが、道路の脇に展示されている。

14:00になり、近くのお店でご飯を食べることにした。通り道のジャンクフードのお店に入り、ピザのような生地で巻いた肉と、ポテトのセットを食して、8.13ドルを払う。話題はそれぞれの彼氏彼女の話だ。アンズはつい最近、初めての彼氏と付き合いはじめて、しかも付き合って3~4日でここに留学に来たんだそうだ。マリコはサークルの人と付き合っているものの、三大欲求のうちの1つが満たされないとおおっぴらに言っている。俺も彼女の話をする。

その後は前回も定番だったCentury 21に向かう。14:30にバラバラになり、ジュンペイと一緒にじっくりと商品を見てまわる。緑とグレーが混ざったような色のジーパンを試着してみるも、やはりサイズが大きくて身体にあわない。値段はかなり安いので、サイズがあったら即買いなのに。。。

その後はジュンペイと一緒に1階でサイズの大きなトランクスを見たり、時計やネクタイを見てまわる。ジュンペイからは、就職活動をするときに揃えるべき時計の種類などを教えてもらった。俺は普段から時計はしない派だから、家にはG-Shockしかもっていない。それじゃあダメなんだね。

地下1階にお土産屋さんがあったので、両親へのお土産屋として大きめのI LOVE NYのマグカップを購入した。2つで6.44ドルだ。商品によって焼き方や塗り方にムラがあるので、たくさんぶら下げてあるマグカップのなかから、よりよいものを比べて見つける。

17:00にCentury 21の玄関で待ち合わせる予定だったものの、その前に自然と4人で合流していた。それからそれぞれの商品を持ってレジに並び、会計を済ませる。アンズはトラベラーズチェックで買い物をしたいと言って、違うレジに並びなおしていた。トラベラーズチェックは名前を書いたりで手続きが面倒そうだ。アンズは今日も18:00が門限だったので、駅まで見送ることにした。昨日の夜の行動を羨ましそうに聞いていたけど、夜までいられないのはもったいないなぁ。寮は寮でのメンバーとの生活があるので、それはそれで羨ましそうだけど。

アンズを見送った3人は、今度はウォール街を目指して歩く。途中で立ち寄ったトリニティ教会もマリコが事前に調べていて、入ることになった。こんなに事前に調べて計画的に動くのは本当にすごい。俺は結構、自由気ままにいくのが好きな性格なので。。。

トリニティ教会では目の前に広がるステンドグラスと、そこから入ってくる優しい光が美しく感じられた。広くゆったりとした空間を前にして、心が研ぎ澄まされるような感覚になる。トリニティ教会は昨日の教会よりも大きくて広かった。ジュンペイと奥のマリア様や、キリスト様の像を見にいった。今日も礼拝に来ている人は多そうだ。

講堂の椅子に戻って、ジュンペイとふたりで腰をかけて座っていると、目の前に座っていた日本人の大学生、ヒロミが声をかけてきた。彼女は立教大学の2年生で、イーオンの留学プログラムに3週間参加して、ひとりでここに来ているそうだ。本当にさまざまな方法で集まってくるんだなぁ。夏休みはプチ留学の時期としてニューヨークに短期滞在する日本人が多いようだ。彼女の学校ではクラスに日本人がまったくいないらしく、いても韓国人ぐらいしかいないらしい。日本人が恋しくなって声をかけてくれたみたいだ。めっちゃ積極的に話かけられて、またの機会にご一緒しましょうということで、とりあえず連絡先を交換しておいた。

地図を確認したマリコが戻ってきたので、教会を出て歩いてウォール街に向かうことにする。

ウォール街はトリニティ教会の真正面の通りだった。昔、株価が暴落したことで有名なニューヨーク証券取引所の前を歩く。

ウォール街では、いかにも映画に出てきそうな、新聞を片腕に挟んだカッコいい白人のお兄さんと、その彼の腕を持ったスレンダーなお姉さんとが並列して歩いていたりする。ハリウッドの世界を目にした気分で、目の前が感動的な光景に映る。道路の脇には警備用の緊急車両が配備されていて、防弾対策の格子もされている。そして警備員の腰には大きなライフル銃がぶらさがっている。道路にも、ボタンひとつで通行する車をパンクさせそうな針を出す装置が置かれていたり、やはりここは暴動や犯罪を防ぐ必要のある、厳重な警備が必要な金融の中心地のようだ。

少し先にあるティファニーの本店に入ってみる。まさにブランド店といった構えのお店で、学生には入りづらい雰囲気だ。入口に近づくと、ガタイのいい黒人の男性がドアを開けてくれる。耳にはトランシーバーをつけてる。まさに大統領を守るSPって感じの風貌だ。

ひととおり見て、デザインや金額を見比べながら、日本にいる彼女になにを買おうかと考えてみる。マリコによると、ティファニーは女の子に人気のブランドなうえ、ニューヨークに本店があり、値段も手頃なのでちょうどいいとのことだ。チャームという、首飾りの先のヘッドの部分がよさそうだ。日本では買えないようなニューヨークっぽいお土産がいいけども、彼女は演劇の人だからブロードウェイって感じのお土産の方がいいんだろうなぁ。今度また来よう。そのときにじっくり探してみよう!

ティファニーを後にして、18:00ごろに今度こそカップケーキを食べようと72St.駅へと向かう。昨日からマリコは本場のカップケーキが食べたいらしく、さまざまなエリアのカップケーキを把握しているようだ。

ウォールSt.駅から乗ったレッドラインで、高級住宅地の並ぶ72St.駅まで進む。このあたりはジョンレノンの妻のオノヨーコも住んでいる場所だという。その近くで、カップケーキのグランプリで優勝したとかで有名なカップケーキ屋さんに入ることにした。

黄色い屋根のそのお店には「BUY 3 GIVE 1」という看板があった。3個買うと1つおまけがつくのだという。そこで4つを買って3人で分けて食べる。ひとり2ドルだった。美味しいは美味しいけれど、クリームが油っぽくて、砂糖の味もすごく直接的で、香料もふんだんに使われていて途中で気持ち悪くなりかけた。クリームには慣れないものの、生地も一緒に食べると総合的には美味しかった。

その後は2人を72St.駅まで送り、まだ外が明るい時間だったので地下鉄に乗らずにひとりで歩いて帰ることにした。レッドラインなので2駅で59St.駅までは行けるものの、ホテルの北側のエリアはほとんど歩いていなかったので、景色を楽みながら歩いて帰ることにした。

ブロードウェイを南下する途中に、別のデュアンリードのドラッグストアがあった。19:00にそこでカクテルを購入する。ここではじめてこちらから、店員さんに「Hallo.」と挨拶してみる。その後になにを言われたのかがわからなかったけど、お酒を飲める年齢かを確認するために「IDを出せ」ということだった。そこでパスポートを出すと、レジに誕生日を打ちこんで、コンピューター上で許可が出て、それではじめて会計することができた。ここでは誕生日は西暦から入力しないと酒類が販売できないようだ。レジの仕組みが徹底されていて、ある意味システマティックで素晴らしい。日本では顔を見てある程度の年齢であれば年齢の確認はされないはずなのに。6本で1セットのカクテルは10.04ドルだった。

ホテルに戻ってさっそくお酒を飲みはじめる。炭酸が入っているサッパリとした味わいだ。20:00まで自分の部屋にこもり、彼女へのお土産にはどのブランドがいいのかを調べてみる。しかし、日本語で調べると日本のサイトばかりがヒットしてしまい、ニューヨークでなにを買ったらいいのかが出てこない。ブロードウェイの文字が刻印されたチャームがいいのかなぁ。どこにあるんだろう。

20:00をすぎると、ユウキが部屋にやってきた。俺らの部屋に置いていたスーツケースを取りにきたのだ。ユウキはまだトラブルが続いていて、旅行会社が1日単位で部屋を更新している。そのため昨日の朝にスーツケースを預けにきていたのだ。他の部屋に移動する手続きをするまでは、荷物を置く場所がないらしい。今日は旅行会社のニューヨーク支部に行って話しあってきたそうだ。大変だよね。。。俺達と同じホテルに仮滞在できるように話せたらしく、よかったって言ってたけども。

今日はしっかりとベッドメイキングがされている。相方はまだ帰ってきていないので、枕元に買ったお酒をプレゼントに置いておく。昨日の夕方に誘われたけど、行けなかったお詫びだ。相方は昨日、イタリア人と夕飯を食べるとのことでメールで誘ってくれていた。俺が外国人と交流したいと言ったから誘ってくれたんだよね。最近相方とご飯に行けておらず、せっかくの誘いだったのに申し訳なかったなぁ。

新しいクラスでは、向上心があまりない生徒が多いとも感じている。せっかく語学留学に来ているのに、相手の言うことがわからなかったり幼稚な英語だったりすると「OK.」などといって話すのをやめたり、機嫌を悪くしたりする生徒もいる。フランス人のジュレは結構年のいった生徒なんだけども、生徒同士で会話をして話が通じなかったら、講師のルハニとだけ話してしまうようだ。

他にも積極的に外国人に話しかけずに、同じ国の人と固まってしまっているケースも多い。とくに日本人や韓国人はそんな傾向にありそうだ。朝や昼にラウンジで集まってご飯を食べたりしていて、こんなに英語を学習するチャンスがあるのにもったいないような気がする。とにかく俺は英語がしゃべりたい。外国人と冗談を言って笑いたい。日本人同士がそうするように、心の底から、同じ感情を共有してみたい。一緒に笑ったり泣いたりしたい。

ユウキは12階の、昨日とは違う部屋に引っ越していた。ユウキの部屋に行くと、またしても綺麗な個室のシャワー室があった。今日もシャワーを貸してもらう。12階や14階などの上の階の部屋は、カードキーがないと鍵の開かない個室になっている。相方も呼んで、3人で順番に広いシャワーを堂々と浴びる。今夜も相方に許可をとって、ユウキの部屋で寝ることにした。相方との付き合いが悪くなってきちゃったかなぁ。。。

弦本 卓也

1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。

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