ニューヨーク滞在記⑭イーストビレッジの日本料理屋さんへ!

Sep/05/2008 FRI 快晴

睡眠2:00→7:15

ユウキの部屋で7:15に目覚める。自分の部屋に挨拶や洗面道具を取りにいき、宿題をやっていなかったためダッシュで準備して8:20に部屋を出る。コロンバスサークル(59St.)駅から電車に乗って座ること20分、キャナルSt.駅に着く。出てすぐのいつものスタンドにて、いつものおじさんを相手に1ドルのクリームチーズベーグルを購入する。すぐにラウンジで水をくんで、宿題をしながら片手で食べる。酸味が少し強く感じられるものの、安くて美味しいベーグルだ。

宿題はifとwhenの使い方だった。しかし、半分しかできなかったため、ペアで答え合わせするときに時間がかかってしまった。席は毎回、生徒が自分たちで椅子を並べてつくる自由形式だけど、固定だと思ってるからだろうか、初日からアンズが隣に座ってきてアンズとペアになる。アンズは2人の時にはあまり英語をしゃべらない。面倒臭いんだろうな、たまに日本語で会話をしたり、「退屈~」とか言ってきたりする。俺は解き終えた解答でアンズと答え合わせをした。

休み時間にはテストの結果を受け取りに先週のクラスに行く。昨日、廊下ですれ違ったときにジュリーから言われていたのだ。ジュリーとは12階から14階につながる階段で会って「昨日の夜、面白い例文で大笑いしたわ」と言われたのが嬉しかった。テストは簡単な文法問題と、与えられた単語から例文を作るという形式だった。学習した単語で例文を作るっていう問題で、例文を「I can’t stand, nature called me!!」って書いたら、トイレ行きたいっていう表現が、幼稚園生がいうような言葉だったらしい。

テストを返してもらうと97/100点だった。不規則変化動詞を書くのに3問ミスをしていたけれど、それ以外はすべて正解だった。まぁ、日本は他の国よりも文法重視の英語学習をしているだろうから、日本人にとっては簡単なテストだったんじゃないかな。

金曜日だったので、最終日のメンバーもいるので授業のあとには写真を撮った。

左上から、サリハ(トルコ)、ミラン(韓国)、アティ(トルコ)、マリア(スペイン)、ジュレ(フランス)、真ん中の列は、プレム(インド)、少し離れてドンホー(韓国)、前列左から、ジュンペイ(日本)、アンズ(日本)、ケイト(ポーランド)、エリカ(ローマ)、弦本(日本)

今日が最終日のエリカに別れを告げて、優しくしてくれてありがとう、もっと話をしたかった、と伝えた。んで放課後はどの教室も金曜日のお別れムードでがやがやしていたので、早歩きで廊下やラウンジを行ったり来たりして、帰国する人のなかに顔見知りの人がいないかを見てまわる。

こないだ一緒にピザを食べたトルコ人も最終日だったので、お別れの写真を激写。

そしてアタイともお別れする。アタイも、アティーたちと一緒にピザを食べたときにいたトルコ人で、彼は相方とユウキと1週目に一緒だった17歳だ。稲本など、海外で活躍する日本人のサッカー選手に詳しかった。俺ももう少し、日本のことも勉強しなきゃな…。

14Cの教室まで行って、先週まで一緒だった面々に会いにいく。先週までのクラスでは、間休みにカズから聞くに、今日でタカヒロ、モエ、マユミ、サラ、アマリアが最終日なんだそうだ。なので、昼休みになったら最後のお別れにいくことにした。マリコは授業がつまらなくて、もっとニューヨークを満喫したいからと学校を休み、アンズはドイツ人にランチに誘われて出かけるとのことだ。今日は相方とユウキもカレンと出かけるらしい。

今日はタカヒロ、マリア、トビーとサンボン、俺の、先週のクラスのメンバー5人で、タカヒロのお別れをかねてランチを食べにいくことにした。タカヒロ自らのリクエストで、タイムズスクエアの中国料理の時間無制限の食べ放題で、昼ご飯を食べることに。やっぱり最終日は中心部のタイムズスクエアに行きたいものなんだね。

タイムズスクエアへはお馴染みのレッドラインでアップタウンをする。14:00に店内に入り席に通される。食べ放題のメニューはそこまで多くなかった。しかしから揚げなど脂系の肉が充実していて、3皿もおかわりをして、さらにデザートも1皿食べた。

もう今日の夕飯はいらないくらいだ。でもってしばらくは食事をする必要もなさそうだ。それぐらい満腹になった。金額は8ドルちょっとで、チップも含めてひとり10ドルずつを支払う。

タカヒロは一度就職したものの、実家のお坊さんを継ぐために転職をするらしい。資格をとるために立正大学に通いなおしているという。立正大学には日本に数少ない仏教学部という学部があるらしい。彼は帰国に持っていく荷物が増えたため、新しいカバンを買いたいらしい。そしてマリアと一緒にタイムズスクエアに消えていく。

ランチの後に別れた俺らは、カズと合流して、トビー、サンボン、カズ、俺の4人で美術館に行くことにした。金曜日はほとんどの美術館で入場料が無料になるらしい。

タイムズスクエア駅からグリーラインでアップタウンして、15:30に86St.駅に着く。ベンチに座ってしばらく談話して、写真を撮ったりなんかする。んで、サンボンがスターバックスに行こうと言いだして、探して歩くことになった。

北に向かって歩いて30分ほどが経過した。16:30に95St.のYMCAの近くのスターバックスに入ることにする。俺は日本でよく飲んでいたキャラメルフラペチーノを注文してみる。キャラメルフラペチーノは税込みで4.17ドルだった。日本より少し値段が高いような気がするけど、サイズや味は日本と変わらないようだ。店内の雰囲気やソファーの配置なども、日本とほとんど同じようにみえる。

17:00になりトビーが、クラスメートでありルームメートであるマユミのお別れパーティに出席するということで帰ることになった。

サンボンとカズとグリーンラインの59St.まで一緒に歩き、ホテルの近くで待ってもらい、俺はいったん荷物を置きにYMCAに戻ることにした。サンボンが日本食を食べたいと言ったので、再びセントラルパークを突っ切って歩いて、イーストビレッジの日本の居酒屋を目指すことにした。イーストビレッジの行き方は、初日のラーメン屋への行き方と同じで、グリーンラインまで歩いていくことになる。途中、風が強くなりぽつぽつと浮かぶ雲が流れていた。

イーストビレッジに着く。ここは、初日に相方とラーメンを食べにいったところだ。ここは日本人が多く住んでいる街らしい。ちなみに、イーストビレッジにある駅はサイコロを斜めにしたのようなオブジェが目印の駅だった。サンボンが事前に目星をつけていたいくつかの候補をもとに、カズと俺とでお店を見て、入るレストランを決める。日本料理のお店では、日本語の看板があったり、日本人が並んでいたりした。金曜日の夜ということで、19:00を迎えたレストランは賑わっていて、早くも外には行列ができている。

日本料理のお店では、店内に入ると従業員はみな日本人だった。「少々お待ちください」だなんて久しぶりに聞いた気がする。なんだか嬉しくて、日本人の店員に必要以上に話しかけてみたくなる。

アメリカなのに日本の居酒屋があるという違和感なのか、それとも外国人の溢れかえる日本風の居酒屋の光景が異様なのか、なんだかあべこべの状況が、ごく当然のように目の前にあるのが面白い。そこで、ビール、ビール、日本酒。そしてビール、ビールと飲んでいく。

ビールは日本と同じキリンを扱っていた。外国人にはキリンビールが人気だそうだ。そして鶏の串も刺身も、野菜もお好み焼きも、納豆も雌株も枝豆も、全部日本と同じような味をしている。同じ名前のメニューでも、ローカライズしてその土地の人の口にあう料理に味が変わることがあると聞くけど、そんな違いは一切感じられなかった。化粧品の場合は同じ名前の商品でも、たとえばインドネシアは日本よりも日差しが強いので、中身の成分を変えていることなどもあるらしい。

日本らしい丁寧な接客も嬉しい。会計は3人で112.70ドルだったので、キリよく一人40ドル払ってみたものの、チップは10%以上にするのが決まりらしく、店員に戻されてしまう。さらに上乗せで3ドルずつを払うことにする。

その後、サンボンが2日前から引っ越してきたという新居で、3人で宅呑みをすることになった。今日は遅くなる旨を相方の携帯にメールしておく。

22:30にタイムズスクエア駅を出て、7番線のパープルラインにしばらく乗って、ウッドサイド駅で降りる。ここはニューヨークよりも少し寂れた町のようだ。近くのスーパーで、ビールとソーセージとサツマイモチップスを、割り勘で10ドルずつを出しあって買う。そしてそこからサンボンの家を目指す。サンボンは他の韓国人とルームシェアをしているらしい。白い壁の広い部屋だ。共有のキッチンと、共有のリビングがあって、奥に部屋が2部屋あって、そこにそれぞれが別れて寝るという。シェアというよりは、ふたりの兄弟が一緒に住んでいるというイメージだった。

しばらくサンボンに韓国の文化や風習について教えてもらったり、クラスの話をしたり、イッキをして飲んだりした。楽しい時間だった。サンボンとカズはほとんど毎日、一緒に行動をしていて本当に仲が良い。

深夜の2:00を過ぎてルームメートの金星(キムセイ)が帰ってきた。彼女の同じく金さん(キムウーンニ)と、誕生日を迎えていた友達の柳さん(リュウメイハン)を連れてきたのだった。連れてきたふたりはLSIの校舎で見かけたことのある生徒たちだった。金曜日の夜は定例として、韓国人同士でパーティをやっているんだそうだ。加わった3人もリビングにまざり、リビングのソファーに座って話す。話題はお互いの身の上やクラスの日本人や韓国人の女の子の話だった。俺は名前を漢字で書いてもらって、日本語の意味を教えてあげた。韓国ではかつては漢字を使っていたこともあったようだが、彼らは漢字を学んでいない世代らしい。自分の名前の漢字は書けても、意味は初めて聞いたような反応だった。金星は画家になるために、絵の勉強をしに留学にきているらしい。彼女のウーンニも韓国の美女という感じだ。

夜には少し雨が降ったようだが、すぐに止んだようだった。本当にここ、ニューヨークは雨の降らない街だ。しばらく雨が振らないので、道路の汚れが落ちづらいようで、悪臭が漂っていることも多い。

柳さんが残り、サンボンとカズと4人でサンボンの部屋で飲みつづける。韓国の人たちはお酒に強いイメージがある。俺は英語を話すのに支障のない範囲でお酒をセーブしながらも飲む。お腹がいっぱいなのに、おつまみを食べすぎてしまった。柳さんはルミという日本人女性がお気に入りらしい。韓国語も英語もできる才色兼備なんだそうだ。でも、LSIの生徒ではないらしい。

4:00に柳さんとサンボンが韓国語で話しはじめたので、その間にトイレに抜ける。そして、カズとそろそろ寝よっかって話になって、隣のリビングのソファーで眠りにつく。歯を磨いていないのが気持ち悪い。

長々とプライベートな話を英語でできてよかった!カズも日本人だけど、お互いにずっと英語だけでしゃべっている。それが無意識になってきて、むしろ日本語で話そうとは思わない。

んじゃ、おやすみグッバイ!!

弦本 卓也

1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。

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