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株式会社を起業したあとの銀行口座開設の手続きまとめ

ひとり株式会社を起業し、税務署や都道府県税事務所などに開業届を出したあとに、すぐにはじめたいことは法人用の銀行口座の開設です。

起業前のお金のやりとりでは、個人の銀行口座を使用していたと思いますが、法人で決算をするにあたり、お金の流れが混ざってしまわないように法人用の口座を作成します。

法人の銀行口座の開設には時間がかかるため、早めに申し込みをしはじめましょう。

目次

銀行口座開設の手続きの流れ

支店の窓口での銀行口座開設の手続きの流れ

弦本のケースでは、個人で普段からお世話になっている銀行のほうが信頼があるだろうということで、三菱UFJ銀行で口座を開設しました。まずは事前に口座を開設したい銀行の支店の窓口に電話をしてみて、必要書類を聞きつつ、予約を取るのがよいでしょう。2011年の12月はちょうどコロナ禍のため電話で事前予約をすることが銀行からも推奨されていました。

持ち物は、初回に持っていったものは以下でした。

  • 履歴事項全部証明書
  • 印鑑証明書
  • 本人確認資料
  • 届出印
  • 現金

でした。現金は申込み時点では不要で、後日、口座ができた際に初回に1円以上の入金が必要とのことで、1万円紙幣を持っていきました。

そして、支店の法人の窓口で法人用の申込書に記入しました。

  • 普通預金申込書(法人等)
  • 実特法届出書 兼 異動届出書 兼 任意届出書(法人)
  • 反社会勢力ではないことの表明・確約に関する同意書

法人口座の開設の審査にあたり、会社の設立の目的などに関して、簡単な面接をされました。これは不正なことに銀行口座を利用しないかを調べるためのようです。

営業を目的としていることがわかる資料がほしいとのことだったため、会社の設立経緯をまとめた資料や、営業提案用の資料、開発中のシステムの仕様書などを印刷して持っていき、提出をしました。

また、ちょうど取引先との業務委託契約書を結んでいたため、あわせて提出をしました。

三菱UFJ銀行では、口座の開設後にインターネットバンキングが使えるように、BizSTATIONにも加入しました。店頭の窓口でもらった申込用紙からも申し込みができますが、三菱UFJ銀行のサイトからも申請ができます。

こちらも手続きに時間がかかるため、早く利用開始をしたい場合には早めに手続きをしておくことがおすすめです。

ネット銀行の銀行口座開設の手続きの流れ

複数の銀行口座を開設しておいたほうが、いざというときにも安心だろうということで、並行してして、ネット銀行の口座開設もおこないました。

ネット銀行の口座開設では、会社のホームページのURLの記載が求められたため、突貫でドメインとサーバーを契約して、WordPressにて簡単に自社のホームページを作成しました。

ネット銀行の場合は、ネットから必要事項の申請をおこない、指定の用紙を印刷し、捺印をしたうえで必要資料とあわせて郵送にて提出をしました。その後に受付の電話が来て、審査があり、簡単な質問の電話が来て、無事に口座開設となりました。

法人のデビットカードやクレジットカードの作成の流れ

いよいよ銀行口座が開設できたら、つぎは法人のデビットカードやクレジットカードの申請をしましょう。法人で、ECサイトでの購入をおこなう場合や、たとえばカーシェアリングの利用などをおこなう場合に、法人カードの登録を求められることがあります。

クレジットカードの作成にも時間がかかるため、銀行の口座開設ができ次第、早めに動き出しておくことがおすすめです。

三菱UFJ銀行の場合には、ホームページら必要事項を記入して、指定の用紙を印刷して捺印し、他の必要書類とあわせて郵送することで、審査をしてもらうことができました。

融資は日本政策金融公庫の新創業融資制度がおすすめ

日本政策金融公庫の新創業融資制度

借金は嫌だという考え方もありますが、会社経営のひとつの選択肢として創業時に融資をうけることで、事業の成長を加速することができるという考え方もあります。

融資というと、銀行での借り入れを想像する方が多いかもしれませんが、まだ実績がなく、与信のない創業時に借りることは、よほど創業者の与信や資本金が高い場合を除いて難しい可能性が高いと言えます。

弦本のケースでは、日本政策金融公庫に創業融資の打診をしました。日本政策金融公庫は地域の経済発展を目的に設立された政策金融機関のため、一般的な銀行よりも融資のハードルが低く、とくに創業時の融資で借りやすい金融機関といえます。無担保・無保証という好条件で借りることもできるためおすすめです。

申請の必要書類としては、おもに借入申込書、創業計画書、月別収支計画書があるとよいでしょう。窓口に直接出向いて相談をしてもよいと思いますが、弦本のケースでははじめに電話で必要書類を教えてもらい、一式の資料揃えて郵送で送ると、担当者から電話で連絡をもらうことができました。その後、面談に向けて事業計画書を作成しました。

なお、今回の起業では、店舗の開設をせず、個人で所有しているビルのスペースを利用しての起業だったため、設備資金が不要と判断され、運転資金も融資してもらうことはできませんでした。日本政策金融公庫は創業後に有利な条件で借りられるものですので、今後、店舗を開設する際に再度挑戦してみようと思います。

その他の開業に関する手続き

他にも、会社の起業では様々な準備や手続きが必要になります。

新たに株式会社を設立する手続きは、こちらも参考にしていただければと思います。

今後も日々の業務のナレッジなどについても発信していこうと思います。引き続きよろしくお願いします!

弦本 卓也

1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。

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