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【2020年5月】コロナショックから2ヵ月が経ちまだ割安なのは不動産株と金融株

目次

コロナショックの影響を業種別のTOPIXでトップダウン・アプローチ分析

日本国内でのコロナショックの影響を分析

  • 使用ソフトは、tradingview
  • 使用する指数は、価格で計算している日経平均株価ではなく、時価総額で計算しているTOPIX
  • 新型コロナウイルス感染症が株価に影響を与えがはじめる前の2020年1月下旬からみる
  • 2020年2月上旬をピークに、3月中旬まで1,350→950へと約30%ほど下落
  • その後3月下旬は1,120まで、下落の10%~15%ほどまで回復、その後浅めの2番底を迎え、現在は1,120レベルまで回復
  • 「落ちているナイフはつかむな」という投資の格言があるが、下落して何回か上下しているため、そろそろ拾ってもいいところかもしれない
(参考) NEXT FUNDS
  • TOPIXを業種別に分けたETFに、TOPIX-17というものがある
  1. 食品(TOPIX-17)ETF(1617)
  2. エネルギー資源(TOPIX-17)ETF(1618)
  3. 建設・資材(TOPIX-17)ETF(1619)
  4. 素材・化学(TOPIX-17)ETF(1620)
  5. 医薬品(TOPIX-17)ETF(1621)
  6. 自動車・輸送機(TOPIX-17)ETF(1622)
  7. 鉄鋼・非鉄(TOPIX-17)ETF(1623)
  8. 機械(TOPIX-17)ETF(1624)
  9. 電機・精密(TOPIX-17)ETF(1625)
  10. 情報通信・サービスその他(TOPIX-17)ETF(1626)
  11. 電力・ガス(TOPIX-17)ETF(1627)
  12. 運輸・物流(TOPIX-17)ETF(1628)
  13. 商社・卸売(TOPIX-17)ETF(1629)
  14. 小売(TOPIX-17)ETF(1630)
  15. 銀行(TOPIX-17)ETF(1631)
  16. 金融(除く銀行)(TOPIX-17)ETF(1632)
  17. 不動産(TOPIX-17)ETF(1633)
  • TOPIXのなかで、どの業種がコロナショックの影響を受けたのかを調べるために、2020年2月12日から最安値の2020年3月16日までの下落時の順位をみる
  • また、2020年3月16日から5月15日までの上昇の順位をみる
  • 最後に、全体の上下をみる
上昇
順位
2/12-3/16下落時3/16-4/17上昇時4/17-5/15レンジ時
1電力・ガス
(TOPIX-17)ETF(1627)
電力・ガス
(TOPIX-17)ETF(1627)
機械
(TOPIX-17)ETF(1624)
2食品
(TOPIX-17)ETF(1617)
医薬品
(TOPIX-17)ETF(1621)
鉄鋼・非鉄
(TOPIX-17)ETF(1623)
3小売
(TOPIX-17)ETF(1630)
素材・化学
(TOPIX-17)ETF(1620)
医薬品
(TOPIX-17)ETF(1621)
15エネルギー資源
(TOPIX-17)ETF(1618)
鉄鋼・非鉄
(TOPIX-17)ETF(1623)
素材・化学
(TOPIX-17)ETF(1620)
16鉄鋼・非鉄
(TOPIX-17)ETF(1623)
エネルギー資源
(TOPIX-17)ETF(1618)
金融(除く銀行)
(TOPIX-17)ETF(1632)
17不動産
(TOPIX-17)ETF(1633)
建設・資材
(TOPIX-17)ETF(1619)
電力・ガス
(TOPIX-17)ETF(1627)
  • コロナショックでの下落時は、生活必需である①電気・ガス、②食品、③小売は、比較的下落が少なかった
  • 上昇時は、①電気・ガスは引き続き上昇、②医薬品が、新型コロナウイルス感染症への治療の期待から上昇
  • 状況が落ち着いてきたレンジ時は、①機械や②鉄鋼・非鉄などが回復
上昇
順位
2/16-5/15全体
1電力・ガス
(TOPIX-17)ETF(1627)
2医薬品
(TOPIX-17)ETF(1621)
3情報通信・サービスその他
(TOPIX-17)ETF(1626)
15金融(除く銀行)
(TOPIX-17)ETF(1632)
16鉄鋼・非鉄
(TOPIX-17)ETF(1623)
17不動産
(TOPIX-17)ETF(1633)
  • 2/16-5/15の期間全体でみると、①不動産、②鉄鋼・非鉄、③金融(除く銀行)がまだ回復していない
  • ②鉄鋼・非鉄はすでに4/17-5/15で回復基調にあるが、①不動産は特にまだ回復の目処が立っていない

TOPIX-17で割安である不動産株、金融(除く銀行)株の構成要素の分析

不動産(TOPIX-17)ETF(1633)の構成銘柄

銘柄
コード
銘柄業種純資産比
8802三菱地所不動産業24.5%
8801三井不動産不動産業22.0%
8830住友不動産不動産業14.3%
3003ヒューリック不動産業4.7%
3289東急不動産ホールディングス不動産業3.4%
9706日本空港ビルデング不動産業3.3%
8804東京建物不動産業3.1%
3291飯田グループホールディングス不動産業2.7%
3231野村不動産ホールディングス不動産業2.6%
4666パーク24不動産業2.4%
合計83.1%

金融(除く銀行)(TOPIX-17)ETF(1632)の構成銘柄

銘柄
コード
銘柄業種純資産比
8766東京海上ホールディングス保険業20.3%
8591オリックスその他金融業10.7%
8750第一生命ホールディングス保険業9.7%
8604野村ホールディングス証券、商品先物取引業9.3%
8725MS&ADインシュアランスグループホールディングス保険業8.8%
8630SOMPOホールディングス保険業7.6%
8697日本取引所グループその他金融業5.2%
8601大和証券グループ本社証券、商品先物取引業4.2%
8795T&Dホールディングス保険業3.9%
8473SBIホールディングス証券、商品先物取引業2.5%
合計82.1%
  • TOPIX-17の業種別ETFをそのまま買うのが分散投資ができておすすめだが、取引量により金額が割高になる場合や、ETFの方が手数料がかかる場合、株主優待がもらえない場合などがあるため、個別銘柄で購入してもよい
  • 個別銘柄を購入する場合には、購入構成比率の上位の銘柄から順番にみていき、業種別ETFからの乖離が低いものから重点的にIRをみていき、割安の銘柄を複数選ぶのがおすすめ
  • なお、現在のようにトレンドのわからない相場の場合には、全体が上がる場合や(たとえば特効薬がみつかるなど)、全体が下る場合(たとえば第二波がくる、ロックダウンの延長がある、日本のGDPの発表で景気後退を不安視され暴落があるなど)にそなえてヘッジしておくことが重要
  • 今回は、すでにコロナショックの前のレベル近くまで回復している、①電力・ガス、②医薬品などの業種を対象に、上昇の上位にある銘柄を選び、買いと同程度の金額で売りの注文を出しておくという方法がある
弦本 卓也

1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。

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