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新築で平屋ってどうなの?メリット・デメリットを解説!

ネットリサーチで知られるマイボイスコムの調査(2015年データ)では、理想の家のタイプに平屋をあげる人の割合が低層マンション(9.8%)をおさえて2位(18.2%)にランクインしています(1位は戸建て2階建てで38.9%)。

もともと新築の平屋は、注文住宅を建てる人にとってある種理想の住宅として手堅い人気がありました。

しかし今現在でもマンションなどより人気があることに、驚きと同時に「やはりそうか」という思いを強くします。

ここではあらためて平屋の魅力を取り上げ、なぜ日本人は平屋を好むのかを明らかにしてみたいと思います。

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目次

ひと味違うお洒落空間を演出する住宅へと生まれ変わった平屋建て

若い世代には分からないことかもしれませんが、ゆったりとした平屋建ての注文住宅は、端的にいうと、典型的な成功者の住まいというイメージがあります。

なぜなら立派な平屋建ての注文住宅は建築費がかさみますし、平屋を美しく見せるには土地もある程度の広さが必要です。

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そのため良い平屋や準平屋(2階の床面積が非常に小さい)の家は、ある種の憧れの気持ちを抱く人が一定数いることは間違いありません。

自身の終の棲家にぜひ平屋建てにしたいと選ぶ人がいるのはこのためです。

ただ時代が移り変わり、平屋の魅力は成功者の証、ある種のステイタスな建物というイメージから、高い設計力を駆使できる家へと変わっていきました。

確かに新築の平屋は建築費が高く付きますが、要望する方の予算の中で収まれば決して人を選ぶ住宅ではありません。

それより平屋の魅力は設計者の力量が試される点にあります。

みんなとはひと味違うお洒落な空間が欲しい方、注文住宅の良さが理解できる方に平屋の魅力は十分響いているはずです。

平屋のメリット

新築平屋の魅力を探るため、代表的な平屋のメリットをあげてみます。

平屋のメリットにはどんなものがあるのでしょうか。

生活動線のシンプルさ

そんな新築平屋のメリットの第一番目に来るのが、生活動線のシンプルさでしょう。

当たり前のことですが平屋はワンフロアで全てまとまるように構成されています。

通常の住宅のプランはリビングにプライベートルームを併設することはかえってめずらしい配置ですが、平屋のプランではよくある光景です。

平屋は急に一人になりたいときでも2階に移動することはありません。

階段や廊下を使わないでも瞬時にひとりになれます。

無駄な移動が少ないのは平屋の大きなメリットでしょう。

またそうした副産物として、平屋はつねにお互いの気配を感じ、家族の一体感を高められます。

とくに家族の仲が良い場合に、平屋はおすすめできます。

また動線のシンプルさは家事動線もスムーズにしてくれます。

キッチンでの作業からランドリースペースへの移動もシームレスにつながり、そこから物干しテラスへの動線も瞬時に移れます。

ハイクラスなマンションの間取りと共通した要素が、新築平屋住宅にはあります。

自然(庭)とのつながり

平屋の特徴として誰もが指摘するのが自然(庭)とのつながりです。

掃き出しサッシを多く用いることで通常の2階建ての家より土地との親和性が高い平屋は、庭との一体感という戸建て住宅の最大の魅力をいちばんに具現化した家です。

とくに温暖な地域の平屋は、広縁や軒下など、内外の曖昧な空間の活用を得意とする間取りが多く見られます。

いっぽう寒冷地の平屋では、サッシや建具で仕切られた土間空間の活用を得意とする間取りが多くみられます。

こうした曖昧空間の活用にあこがれて、平屋にチャレンジする建主は多いようです。

また奥行きが長い敷地の平屋では、建物によっては陽当りが切れてしまうことがありますが、こうした平屋では中庭や坪庭を活用し、途切れた陽当りを確保するのも平屋ならではといえる手段です。

自邸を窓から自邸を伺えることの贅沢も、平屋の魅力のひとつでしょう。

多彩な間取り空間を演出できる

そして三つ目に来るのが、シンプルながら多彩な空間を演出できる点です。

平屋の魅力は言うまでもないことですが、シンプルでフラットな空間です。

ただ基本構成がシンプルだから、ちょっとした変化がより効果的です。

たとえば床は原則的にバリアフリーでフラットなつくりですが、平屋の床に段差を設けるため、あえてスキップフロアで空間に変化をつけると効果的です。

天井も屋根を表しにして勾配天井にするなども平屋では常套手段ともいえるものです。

また子供室の上部にロフトを設けておくと、そこを大収納空間に仕立てられます。

こうした空間の演出は、2階建ての住宅より平屋のほうが不思議と合います。

また純粋な平屋建てに一部を中二階にした変則的プランは、むかしから人気があります。

この場合も、階高を通常の2階建てより少し低くするとこが、何と言っても平屋らしいところです。

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平屋は安全性も高い

平屋は安全性の面でもメリットがあります。

通常平屋は2階の荷重がありませんから設計の自由度がその分増しますが、それと同時に耐震性も増すので2階建てや3階建ての住宅より安全です。

また洗濯物や掃除機を抱えて1、2階を往復するといった労力から解放される平屋は、高齢になっても安全に暮らせます。

安全性、家事負担の軽減はいちばん最初にあげた「生活動線のシンプルさ」にもつながるメリットですが、歳を老いてからも安全に暮らせる平屋は、子供の立場からも安心住宅となるでしょう。

平屋のデメリット

では平屋のデメリットにはどういうものがあるでしょう。順番に見ていきましょう。

坪あたりの単価が高額になる

やはり第一にあげなければならないのは、平屋は2階建てに比べて坪単価が高くなる点です。

ただ冒頭でも触れていますが、注文する方の総予算に収まれば、坪単価の高い・低いはあまり関係のないことです。

平屋の坪単価が高くなる要因は、同じ坪数で考えた場合、平屋は建築面積が大きくなります。

つまり基礎工事、屋根工事に掛かる面積が大きくなるということです。

そのため同じ床面積なら、総二階建ての家より平屋は単価がかさむのは分かるでしょう。

また平屋は広縁やアウター・デッキ、サンルームや土間空間といった床面積に数えられない箇所を多く造作します。

その分に掛かる費用も割高になる要因でしょう。

外構工事や植栽工事もはじめに計画することが多い

平屋は外構工事や植栽工事もはじめから計画することが多くなります。

このため外構工事込みの総予算は相当大きなものです。

ただし一般的な2階建ての住宅でも外構や植栽工事は、いずれどこかのタイミングで行います。

ただ平屋のほうが庭づくりにかかる費用は一般的にみて高額です。

このことはあらかじめわきまえてえておきましょう。

平屋が生きる土地を探すことは結構難しい

平屋を土地込みで計画する場合、平屋に合う土地を手配しなければなりません。

平屋に合う土地とは、たとえば周辺の建物も比較的低層であることが望まれます。

そのためマンションが立ち並ぶ街中の利便性の良好な立地は、かえって平屋には合わないかもしれません。

建物の離れが十分に確保できない土地も当たり前ですが平屋向きではありません。

またもうひとつ忘れてはいけないのが、水災害が予見できる地域での平屋です。

いまやこうした地域では、住宅自体の新築を避けなければいけませんが、万が一集中豪雨に見舞われたことを想定すると、1階部分を生活の場として住まう平屋は、いちばんに選択から除外すべきでしょう。

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平屋は土地によって建物のイメージが左右される点があるため、設計をお願いするところが決まっている場合は、設計者に平屋を建てる土地を一緒に見てもらうことをおすすめします。

経験の少ない素人が手を出すより、プロの設計士なら自然災害の危険度も配慮して平屋向きの土地を探してくれるでしょう。

まとめ

こうしてみていくと、いくつかの問題点を抱えながらも、四季の移ろいをゆっくり感じ取れる平屋は、日本人が好む特性を持ち合わせいることが分かります。

快適で設計的な意匠性も高い自分たちらしい平屋住宅を、一度は建ててみたいものです。

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ABOUT US
弦本 卓也
1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。