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【2020/3/16】日米の中央銀行の緊急緩和は、中長期的には景気後退につながるのではないか

目次

経済投資YouTuber高橋ダンさんから学ぶ投資の勉強ノート

2020年1月以来、コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに、株式市場の暴落やその後の乱高下で市場が騒がれています。

そのような状況のなかで、高橋ダンさんのYoutubeチャンネルでは、市場予測の的中の精度が高いだけでなく、鋭い観点や幅広い知識をもとに本質的な経済予測や投資手法が学べると思い、今回勉強ノートを作成することにしました。

とくに、高橋ダンさんがウォール街で実際に経験したリーマン・ショックからの学びや、暴落に対する向き合い方は、必見です。

「投資の勉強ノート」をきっかけに、高橋ダンさんのファンが増え、また投資や金融に興味を持つ人が増えればと思います!

高橋ダンさんの詳しいプロフィールはこちらです。

FRBと日銀の大失敗⁉ 歴史に残る日❗ 高橋ダン Dan Takahashi 03/16/2020

日米の中央銀行の緊急緩和は、中長期的には景気後退につながるのではないか

2020年3月16日に起こったこと

  • 今日の暴落は、リーマン・ショックと同様のレベルの歴史的な出来事
  • 世界的な株式の暴落に対して、日米の中央銀行であるFRBと日本銀行がそれぞれ緊急緩和を発表(FRBは金利1.0%の緊急利下げ、日銀はETFやREITの購入目標を2倍に)
  • 利下げは緊急緩和のなかで最も究極といわれている方法
  • NYダウはオープン後5%以上下落し、数時間でサーキットブレーカーが発動し取引停止に
  • アメリカは先週末に9%以上暴騰していたが、日経平均株価とTOPIXは本日2%以上下落した

FRBは緊急利下げをおこなったが、歴史的には中長期的な上昇につながらないのではないか

・FRBはそもそも評判がよくないといわれている

  • FRBでは、パウエル議長をはじめ主要なメンバーが、トランプ大統領に直接選任されているため、操られているといわれている
  • 今回もトランプ大統領からの圧力で利下げしているのではないか

緊急利下げは市場にとっては短期的には効果があるが、中長期では効果がない

  • 過去のデータでは、最初の1ヵ月間で株式市場は3%の上昇、6ヶ月後に4%の下落、12ヵ月後には9.2%の下落
  • 緊急利下げは過去8回しか実施していない(リーマンショック、米国同時多発テロ、アジア通貨危機、ブラックマンデーなど)
  • 今回は数週間の間隔で2回実施(2週間前にも緊急利下げを0.5%したばかりであり、合計で1.5%の利下げとなった)
  • 最終手段を使い、今後景気後退をしたときに追加でできる対策がなくなってしまった

日銀の金融緩和はETFの購入しか選択肢がなかったようだが、効果は小さそう

・日銀は年内のETFの購入予算を2倍に(6兆円→12兆円)、REITも2倍にすると発表

  • これまでの利下げですでにマイナス金利になってしまっており、これ以上の利下げは難しいはず
  • 国債の購入もすでに約450兆円、総発行額の50%以上を保有していおり、これ以上の購入は難しいはず(アメリカや他国では10%程度であるにも関わらず、日本の年間のGDP以上に購入してしまっている)
  • 為替介入もできるが、現状がそこまで円高ではないので難しいはず
  • 政府からの圧力でなにかしなければということで、ETFを購入していると考えられる

・日銀はすでに大きな赤字となっている

  • ETFはすでに40兆円分を持っている
  • 日銀の損益分岐点は日経平均株価換算で19,500円だが、現状の17,000円で購入することで赤字となる
  • 本来は投資は安いときに買い高いときに売るべき

・世界中の中央銀行も金融緩和を進めていくのではないか

  • 世界中の中央銀行も直近でG7の会合が予定されている
  • 日銀は、他国の中央銀行の動きを真似していくはず
  • 中央銀行は政府とは独立しているはずの組織

市場は中央銀行の金融緩和に失望して下落したのではないか

  • NYダウは5%以上下落し、サーキットブレーカーが発動し停止
  • ヨーロッパ、アジアの市場でも6~7%近く下落

為替はドル高で安定するのではないか

  • 米ドル円は金曜日に108円まで回復、現在は105.9円まで戻った
  • 従来は、世界的に株が下がっているときには、米ドル円も下がる傾向にあった
  • しかし、直近では、強制決済による証拠金不足での現金調達が必要となり、米ドルに換金する人が増えているのではないか
  • 世界の通過の66%は米ドルのため、米ドルを仕入れる人が多いため、ドル高が維持されれているはず

米国債は2ヵ月~3ヵ月の短期間のものが中心に買われて上昇している

  • もともと利下げの見込みがあったため、市場全体の下落の前から米国債は上昇していた
  • 市場全体の下落にともない、歴史的に安全である米国債で、特にデフォルトの不安の少ないない短期間のもの(3ヵ月~2年)が買われている

相場の乱高下が激しいときには手を出さず、貴金属などが上がる次のタイミングに向けて準備しておくべき

  • 相場が激しいときには何もしないこと
  • 次の絶好の投資タイミングに向けて、休んで準備しておくことが大事
  • 株は安いときに買い、高いときに売ることが大事(ウォーレン・バフェットもそうしている)
  • 貴金属を長期的に購入するのがよい。金はMACDが下がっており、まだ下落中のため、下落が止まったあとに上がっていくと考えられる
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ABOUT US
弦本 卓也
1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。