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一組でも多いカップルに、ウェディングの素晴らしさを。

目次

パティシエ出身のウェディングプランナー

Q:現在のお仕事は?

 ウェディングプランナー兼パティシエとして働いています。フリーのウェディングプランナーとしての仕事、レストランから業務委託をいただいてお仕事をするプランナーとしての仕事、オーダーメイドケーキ専門店のパティシエとしての仕事。この3つの活動を軸に、活動をしています。
 きっかけは、単純に社長になりたかったからですね(笑)。また、普通にホテルでケーキを作っていてもお客様の喜ぶ顔は見えません。これではただの作業と変わらないなと思い、2年前に独立しました。
 ケーキ屋さんを運営しながら、海外の結婚式の資格を取る勉強をしました。学んでいくうちに日本の結婚式に疑問を抱きプランナーとしての活動も始めました。
 プランナーの仕事内容は、顧客の新郎新婦から希望をいただき、会食や披露宴、一・五次会、二次会まで全ての構成を考えています。個性的に会場を豪華に装飾した、一風変わったプランを立てることもあります。ちなみに、私自身の結婚式は船で開催しました。常識の枠にとらわれない、披露宴のプランを立てるのはとっても楽しいです。
 パティシエの仕事は18歳からはじめたので、10年くらい経ちます。ケーキ作りは基礎的なものからチョコ、アメで装飾した難しいものなど、オールマイティにやってきたこともあり、できないことはほとんどありません。そのため、新人のころから比べると、最近は複雑な仕事もたくさんこなすようになりました。
 例えば、顧客の職業がデザイナーさんだと、自分達でオリジナルのデザインをもってきて、これをそっくりそのまま完璧に作ってくれといった注文もあります。ここ最近で一番大変だったのは、大きなイベントのプロデューサーのバースデーケーキです。自分の自画像+アニメキャラクターの細かい似顔絵を入れてくれと要求されました。要するに自分の趣味趣向を全て入れたケーキの注文がはいったわけです。クオリティの高いケーキを要求されるので大変でしたね。
 このように、パティシエの仕事は大変なこともありますが、人の幸せに寄り添える素敵な仕事なので充実感もあり、今では細かいところにどこまでクオリティを追求できるかを目指しています。

若い世代に結婚式の素晴らしさを

 今後の目標は、若い人にもっと結婚式の良さを知ってもらうことです。結婚式を挙げるには、車を買うより高い値段を払わなければいけません。このご時世、若い人はご祝儀を払うのにさえ苦労するのに、結婚式の予算を捻出する余裕はありません。それに、日本人は文化としてお祝い事にケチをつけたがらない価値観があり、それをいいことに詐欺まがいなことをしている会社もあります。また、ウェディングケーキは一切れ千円がザラで、もっと高い値段がつくこともあります。私はこのような日本の結婚式の形に疑問を抱いています。もっと適正な値段にできるはずですし、なるべく新郎新婦の希望に沿ったケーキを作りたいと強く感じています。
 また、結婚式場のケーキはスポンジが冷凍であり、味や中身にこだわるところが少ないのですが、うちではきちんとした食材で一から作っています。おかげさまで、お客様からは美味しいという声をいただいており、独立する前には触れることのできなかった、顧客の生の声を聴くことができるようになりました。

異業種との関わりでアイデアが生まれる

Q:プロハを知ったきっかけは?

 ウェディング業界にベンチャー企業が少なく、式場の独立はお金がないとできないため、同業者で若い人に会う機会が全くありませんでした。そもそも、ウェディング業界の人間は異業種と関わろうとしません。これはかなりもったいないことで、他の業界の人と絡むからこそ、新しいアイデアやコラボレーションを創造できると私は思っています。
 そんな時に、早野君と知り合いだったことから、プロハと出会いました。ここにくれば同年代くらいの個性豊かな行動力のある人達と出会え、様々なものを吸収できると思い、参加を決意しました。
 正直、最初はビジネス的人間関係を求めて入った部分のほうが強かったです。ただ、今では本当に入ってよかったと思っています。
 現在、私はYoutubeチャンネル「ウェディングチャンネル」を運営しています。セルフプロデュースした新郎新婦など、変わった結婚式をあげたカップルをゲストとして呼んでインタビューをしたり、結婚式のQ&Aに答えていくといったチャンネルです。まだまだ目標のPV数や動画数には達していませんが、プロハに出会わなければ、このような発想は生まれませんでした。それに、思いついていたとしてもパソコンが苦手なので行動には移さなかったと思いますし(笑)。プロハでは飛躍するきっかけを作ってくれる環境が整っていると感じますね。
 ちなみに、私がプロハで一番好きなイベントはプロハナイトです。月に1回開催されるイベントで、新しいメンバーさんを募集したり、メンバーのプレゼンを聞けたりと、改めてメンバーの事業や頭の中を垣間見ることができる場なので、刺激になります。刺激になるといえば、プロハでは自分の理想とする人や尊敬する人ともたくさん出会えます。

Q:注目しているメンバーは?

 山中真奈さんです。不動産という固くて難しいイメージの業界の中で、社会活動に注力して行動している彼女の姿勢は尊敬できます。
 彼女は地域創生にも力をいれていて、私も地方にたくさんある空き家を活用して行うウェディングに力を入れようと勉強中で、非常に興味をもっています。
 実は、東京を少し離れれば山梨県や長野県にも空き家がたくさんあり、固定資産税を払えば貸してくれるところが数多くあります。
 私も似たようなことで、別荘を貸し切ってウェディングを開催しています。別荘地だと人数の上限を広げることができますし、土地もあまっているので。そのあたりのことを踏まえて、空き家とウェディングとうまくマッチングできたらいいなと思っています。
 結婚式を挙げる費用がないなら、空き家や別荘でもウェディングをすることができます。このことを、もっと若い新郎新婦の方たちに伝えていきたいですね。

結婚式が挙げられる無人島をつくる

Q:今後の野望は?

 私自身がフィリピンとのハーフなので、将来的にはフィリピンに貢献できるような事業を展開し、向こうの企業と何かしらのコラボレーションをしたいと思っています。
 いま考えている事業は、フィリピンにある無人島とウェディングのコラボです。
 フィリピンには無人島がたくさんあります。実は無人島って意外と高くなくて、日本で家を買うより安くなることがあります。
 野望としては、無人島を買い取り、先ほどの空き家ウェディングや別荘ウェディングではありませんが、新郎新婦に貸し切りで使ってもらえたら最高だなと思っています。
 そのために、今は島の相場や購入方法なんかを調べていて、今年中には実際に島を1000万円で購入して島民300人と暮らしている、日本人のオーナーに会いに行くつもりです。実際にフィリピンでそういった暮らしをしている方がいるのは刺激的だし、今後の活動の参考になったらいいなと考えていますね。
 この一年でプロハも進化してきたなと実感しています。最近は事業が忙しくてプロハから離れていましたが、今後はガッツリ関わっていくつもりなので、皆さんに刺激をもらいながら、いいビルに成長させていきたいと思っています。

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ABOUT US
弦本 卓也
1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。