不動産仲介業の開業をする際には、法務局に供託金を1,000万円預けることが義務付けられています。しかし、宅建の保証協会に入会することで、それが免除され、60万円の弁済業務保証金を預けるだけで済むようになります。
ここでは、宅建の保証協会の2大組織であるハト(全日本不動産協会)とウサギ(全国宅地建物取引業協会連合会)の違いについて解説をします。
目次
団体名 | 全日本不動産協会 | 全国宅地建物取引業協会連合会 |
略称 | 全宅連(ぜんたくれん) | 全日(ぜんにち) |
形式 | 公益社団法人 | 公益社団法人 |
シンボル | ハト | ウサギ |
会費 | 高い (約150万円) | 安い (約130万円) |
会員数 | 約10万社 (2021年6月末時点) | 約3.3万社 (2021年4月末時点) |
設立 | 昭和42年9月 | 昭和27年10月 |
保証協会名 | 全国宅地建物取引業保証協会 | 不動産保証協会 |
ウェブサイト | https://www.hatomarksite.com/ | https://www.zennichi.or.jp/ |
会費に関しては、いずれの団体も割引キャンペーンをすることが多いため、最新の情報はそれぞれのウェブサイトから確認するのがよいでしょう。
また、いずれの団体でも、提供されているサービスはほとんど変わりません。
保証協会に加入する最も大きなメリットは、開業の初期費用をおさえられることにあるでしょう。本来は、宅地建物取引業の開業時には、法務局に供託金を1,000万円預けることが義務付けられています。しかし、宅建の保証協会に入会することで、それが免除され、60万円の弁済業務保証金を預けるだけで済むようになります。
これにより、開業資金が多く下がるメリットがあります。
開業支援セミナーや、保証協会への入会のメリットについて教えてもらうことができます。
不動産取引に関する契約書の書き方などのプロへの相談、弁護士への法律相談や税務に関する相談、パソコンの操作についての相談などを、無料で電話相談することができます。
基礎知識研修、実務能力研修をはじめ、宅地建物取引業法(宅建業法)第64条の6で定める法定研修、宅地建物取引士(宅建士)法定講習、新規免許社研修などを開催しています。他にも、パソコン研修や消費者研修、などもあります。
研修では、いつでもどこでも無料で視聴可能な動画教材もあります。
契約書のテンプレートをダウンロードして使用することができます。Word形式とExcel形式で用意されています。
実務で必要となる、文例のサンプルがあります。また、重要事項説明書や媒介契約書を作成する際に疑問となる部分に関しても詳しく解説されています。
宅地建物取引業や民法は、時代に合わせて変更されていくものです。各種の法令等の新設や改正に関する最新の情報を入手することができます。
国土交通大臣の指定団体である「不動産流通機構」が導入するREINS(レインズ)を利用することができます。これにより、不動産業者が業者間で掲載して流通させている物件情報を入手することができるようになります。
会員の死亡時に支給され共済金や、不動産に関する保険、消費者を保護する保証制度などに加入することができます。
提携されているサービスや商品を紹介してもらうことができます。
このように保証協会に加入することで、受けられるメリットがたくさんあることを紹介しました。しかし、不動産業の開業時の手続きや、開業後の通常時の取引の実務では、繁忙期の業務の外注などを含めてまだまだ支援が必要な場合があります。
保証協会の提供するサービスを上手く活用しつつ、保証協会では得られないサービスもぜひご相談ください。
不動産屋の開業をご検討の方は、ぜひお気軽にご相談ください。