若手起業家の登竜門に
起業家育成企業と連携し起業家シェアハウスを始動
「神保町」駅から徒歩5分、東京メトロ東西線「竹橋」駅から徒歩3分の場所に建つ「弦本ビル」。1階が飲食店、2~3階がコワーキングスペースとオフィス、4~5階がシェアハウスと、「食べる・住む・働く」が一体になったビルである。同ビルでは起業を目指したり、事業を興したばかりの20代の若者が集う場所にもなっている。
そんなビルのシェアハウスの新規入居者募集に合わせて、3月2日にオンラインイベントが開催された。それは「熱量高い若者が集まる起業家シェアハウス 家賃ゼロ円キャンペーン」だ。起業家育成・コミュニティ形成事業を中心に不動産管理開発や人材紹介事業を展開しているZeroOneと連携することで実現した。これまでのシェアハウスを「起業家シェアハウス」として始動させる。
第一期の入居者募集。「家賃ゼロ円」とあるように、驚きのキャンペーンに打って出た。
その内容はこうだ。まず3月2日に開催されたオンラインイベントで、起業などに熱意を持つ入居希望者が、自分なりのビジネスプランを3分で発表。その後、審査を通して3月6日にグランプリなどを発表。出場者のうち5名にはこの起業家シェアハウスへの入居権利が与えられた。さらに1名に対しては、敷金・礼金・家賃の全てがゼロ円で、最大半年間入居できるというものになっている。
ビルオーナーの弦本卓也氏は今回の取り組みについて「『弦本ビル』はこれまでも若者が挑戦を繰り返していく場所でしたが、今回ZeroOneさんと連携して、その挑戦をより強力に支援していく形を整えることができました」と話す。
3月2日のオンラインイベントでは若者9名が登壇。それぞれが自身のバックグラウンドから構想したビジネスプランを発表。「弦本ビル」・「ZeroOne」に関わる先輩起業家も驚くような、新しい発想も聞かれる場となった。
そして3月6日のグランプリ発表。弦本氏も「最後まで選考に悩みました」というなかで、選ばれたのは大学生が自分の能力や技術、知識、経験を使って仕事を請け負うサービスを提案した現役大学生の女性となった。
「本当にレベルの高い競争でした」と振り返る弦本氏。そんな予想外の事態となったため、当初は予定していなかった準グランプリも設定し、追加で2名の発表者が選ばれることとなった。
2015年に誕生した「弦本ビル」に集う意欲的な若者たち。彼ら・彼女らがビルの価値となり、財産となっている。ZeroOneの支援も得て、ビルの評判は新しい入居者を招いていくだろう。