近年、話題を集めている仮想通貨。
仮想通貨メディア「Coin Times(コインタイムズ)」を期間限定で運営していた私が仮想通貨について勉強をした内容と、おすすめの書籍を紹介します。
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目次
最初の仮想通貨は、2018年11月に発表されたサトシ・ナカモトと名乗る個人または団体の論文をきっかけに、2009年に誕生したビットコインだといわれています。
仮想通貨は、ブロックチェーンの技術にもとづいていて、ビットコインなどの一部の仮想通貨は管理者が存在しないため、どの国の政府や中央銀行、金融機関にも管理されないものとなっています。
ただし、通貨の発行上限があらかじめ決められており、仮想通貨によりすでに発行されている場合や、一定のルールで上限まで徐々に発行される場合があります。
仮想通貨には、その特徴を表す場面によって、さまざまな呼び方をされています。ここではそれぞれの呼び方と主な意味を紹介します。
なお、仮想通貨は、通貨を構成する要素である、①価値の尺度、②価値の交換、③価値の保存を満たしています。そのため、通貨であるといえます。
※一方で、現在のビットコインではクレジットカードのような分割払いはできない(他の仮想通貨では実現できないことはないと考えられる)
玉石混交で、詐欺コインまであるので要注意
※指標:扱っている取引所の数、流動性(換金のしやすさ)、法整備などの安全性
※項目:取引手数料、レバレッジ、日本円の入金方法、取扱コイン、スマホアプリ有無
前提として、価格は売りたい人と買いたい人との相対取引で決まる
・マイニング…PCなどのリソースを提供し、承認作業に協力することで仮想通貨を受け取る仕組み。マイニングをおこなう者はマイナー(採掘者)と呼ばれる。ビットコインの場合は、世界中のコンピューターがランダムのくじ引きを何度もおこない、最も早くあたりを引けたものが、新しいチェーンの追加と報酬(手数料)を受け取ることができる。ビットコインの場合は、現在は電気代の安い中国の大手5社が寡占している状況で、個人でのマイニング(ソロマイニング)での参加は難しい状況となっている
・プールマイニング…マイニング集団に参加または投資(クラウドマイニング)をおこないリソース(電力、資金)を提供することで、マイニング成功時の報酬をシェアしてもらう仕組み
・マイニングファーム…マイニングに特化したマシン(ASIC機)が大量に機能している工場。電気代の安い中国や北欧に多くみられる
・51%攻撃…マイニングファームが不正なブロックをわざとつくり、不正に承認して取引記録を操作すること。現状では不正をおこなうことは仮想通貨自体の価値を下げることが不正の抑止となっている
・ウォレット…仮想通貨を入れる仮想の財布
・モバイルウォレット…スマートフォンアプリやPCアプリに保管するもの。クラウド上に保管しているので、なくしても大丈夫
・コールドウォレット(ハードウォレット)…USB形式やカード形式で、インターネットから切り離して保管するもの。インターネットとつながっているものをホットウォレットという
・トランザクション…仮想通貨のやりとりをする取引の処理のこと
・エクスプローラー…仮想通貨のやりとりが可視化して公開されているサイトのこと
・ブロックチェーン(分散型台帳)、一定期間ごとの取引情報(ブロック)を鎖のようにつないでいる。世界中で計算されたブロックが1本の鎖のように継ぎ足されていくため、不正や改ざんがしづらい(現実的にできない)仕組み
・プライベートブロックチェーン…管理者が存在するブロックチェーン
・DAO(Decentralized Autonomous Organization:ダオ)…自律分散型組織。一定のルールのみが決まっており、管理者のいないなかで動く組織のこと
・DAC(Decentralized Autonomous Company:ダック)…自律分散型会社。一定のルールのみが決まっており、管理者のいないなかで動く会社のこと
・PoW(Proof of Work:プルーフ・オブ・ワーク)…仕事量に応じて承認の合意形成をおこなうアルゴリズムのこと
・PoS(Proof of Stake:プルーフ・オブ・ステーク)…保有割合に応じて承認の合意形成をおこなうアルゴリズムのこと
・ICO(Initial Coin Offering)…株式や債券をブロックチェーン上のデジタル権利証(トークン)にして配布すること。スマートコントラクトにより株式分割やIPOなどの手続きを自動化することがある
・スマートコントラクト…コンピューター言語で記載された内容により、事前に指定した契約条件を満たした場合に自動的に決済や処理をおこなう仕組み
・マルチシグ取引…マルチシグニチャ取引の略。複数人の署名を利用した取引。第三者をはさむエスクロー取引などで、3者のうち2者が承認で成立などとルールを定めることができる
・オフチェーン…ブロックチェーンには最初と最後のみを連携し、中間を切り離したチェーンのこと。オフチェーンでの処理では手数料がかからず、スピードも早いメリットがある
・ハードフォーク…ブロックチェーンを枝分かれさせることで、仕様を強制的に変更すること。元のチェーンと分裂し共存するため、大きな混乱が発生することがある(過去にビットコインやイーサリアムにて実施)
・ソフトフォーク…仕様変更したフォークを意図的に作成し承認することで、既存の仕様からバージョンアップをおこなう方法
・リオーグ(reorg)…再編成のことで、フォークした際に長いチェーンの方を採用すること
・SegWit(Segregated Witness:セグウィット)…署名部分と公開鍵を分離して、既存の容量を有効利用する方法
・ライトニングネットワーク…オフチェーンでも取引をおこなうこと
・アービトラージ…裁定取引。取引所ごとの価格差を利用した取引手法
・秘密鍵…送金者にしかわからないもの
・デジタル署名…公開鍵の仕組みで本人を特定する手法
・公開鍵暗号方式…「公開鍵」と「秘密鍵」という別々の鍵を使う暗号方式
・ハッシュ値…ハッシュ関数という特殊な計算式で算出される固定長の値
・ナンス…Number used onceの略。一度だけ使用する使い捨ての数字
・ビザンチン将軍問題…分散型システムで正しい合意が行なわれるかという、コンピューターサイエンス上の難問
各国においても仮想通貨は過渡期であり、ルールが変わっていく可能性が高い
・容認派…日本、アメリカの一部、ドイツ、フランス、スイス、スウェーデン、カナダなど
・制限派…中国、韓国、ヨルダン、ベトナムなど ※中国では自国での独自導入を検討中
・禁止派…ロシア、バングラデシュ、インドネシア、ボリビア、エクアドルなど
・各国の金融機関…ブロックチェーンの導入を検討
・ウクライナ…ブロックチェーンを利用した議決投票システム(e-Vox)
・ベルギー…アントワープでの行政サービスのブロックチェーン導入(デジタル・アントワープ)
・エストニア…ブロックチェーンによる医療データの記録管理や、エストコインの発行により電子居住権を付与するICOの実施
・スウェーデン…ブロックチェーンによる土地登記
・ドバイ…ブロックチェーンを応用した金融システム(emCash)
・ロシア…イーサリアムを使用した中央銀行のシステム開発
・スウェーデン…eクローナの発行を検討中
・メガバンク…送金手数料が安くなるため、独自通貨として、MUFGコイン、みずほマネーなどを検討
・地方銀行…リップルラボと協力し「国内外為替の一元化検討に関するコンソーシアム」を組織
・静岡県富士市…ブロックチェーンを利用した地域通貨の実証実験
・ハイパーレッジャープロジェクト…2016年2月に創設されたブロックチェーンをビジネスに活用するコミュニティ
・地域通貨は、会津大学…白虎、近鉄グループ…近鉄ハルカスコイン、飛騨市と高山市…さるぼぼコイン、など
・証券取引…745兆円
・ポイント…0.9兆円
・送金…0.4兆円
・仮想通貨法(改正資金決済法)…2017年4月1日に世界ではじめて日本で施行された仮想通貨に関する法律。金融庁財務局への取引所の登録、本人確認の実施、利用者への情報提供、顧客と自社の資産の管理分離、セキュリティ体制の構築などを定めている
・ビットライセンス…2015年6月にアメリカのニューヨークでおこなわれた利用者保護の規制
過渡期であるため、詳しくは税務署や税理士への問い合わせを推奨
・国内では、2017年7月1日以降は、消費税は非課税
売却時に出た利益は雑所得。保有しているかぎりは評価益(含み益)があっても課税されない
営利目的の短期トレードの場合には、雑所得ではなく事業所得と判断する場合もある
IoT(Internet of Things)…モノのインターネット化
モノとカネがインターネットでつながる例
使用したガソリンの量に応じて、車のレンタル代や保険料を自動で計算し精算する仕組み
電球が切れたら、勝手に交換する電球の配達注文をして決済をおこなう仕組み
音楽や動画を再生した時間に合わせて、権利者に分配する仕組み
・フィッシング詐欺…見た目が同一のサイトを作成しログイン情報を抜き取る詐欺
・紛失…ウォレットの紛失をしてしまい、さらに復元パスワードを忘れてしまった場合
・誤送金…送金先アドレスの間違いによる紛失(取り消し処理ができない)
・アルトコイン…オルタナティブコインの略。ビットコイン以外の仮想通貨を総称していう。イーサリアムやリップルなどが含まれる
・億り人…投資で1億円以上を手に入れた人のこと
・法定通貨…各国の中央銀行が発行した実体のある通貨。発行上限はない。USD、JPYなど
・フィンテック…金融とITを融合した分野
・サトシ・ナカモト…ビットコインの生みの親。実際には誰かは判明していない
・R3CEV…アメリカのフィンテック企業。メガバンクの送金をブロックチェーンでおこなう技術を提供している
・The DAO事件…イーサリアム上の脆弱性をつかれてハッカーに約50億円を盗まれた事件。その後イーサリアムはハードフォークをおこないイーサリアムクラシックとイーサリアムに分裂した
・COMSA…安心安全なICOを支援するために金融機関やIT企業の出資で誕生した国内のプラットフォーム
・銀行送金…USC、R3CEV、リップル
・ゴールドラッシュのリーバイスのように周辺事業のプラットフォームをつくる
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