会社は伸びてるときに売りなさい。(読書ノート)
- 会社経営は1人で走りきるマラソンではなく得意分野ごとにタスキを渡していく駅伝に似ている
- 事業のフェーズごとに得意な人は異なる(0→1、1→10、10→100)
- 会社のゴールは、上場、売却(事業継承)、廃業
- 上場はごく少数であり、上場準備も多額の費用がかかる
- 売却の場合には、相手先は上場企業やファンド、同業他社など
- 売却は売却者には次のステージへのスタートになり、会社にも次の成長へのスタートとなるポジティブなもの
- 出口から逆算して戦略を立てることが重要
- 不確実性が高く会社の寿命も短くなってきている世界では、時間とお金に余裕を持って次の挑戦ができる状況でいることが大事
- 株式の売却の場合には税金は多くかからないうえに、政府のM&A促進策による規制緩和や税制優遇がある
- 会社の規模が大きくなることで自分が会社の成長のボトルネックになる可能性がある
- 売却は実績となる
- 飽きっぽいベンチャー企業の創業者には、管理や調整などから離れ、次の新しいアイデアの実現や挑戦、ワクワク感を得られるメリットがある
- 大手企業は連続的な成長を株主にアピールするためにM&Aを積極的にしていく旨をIRに書いている場合がある
- デザインやシステムを内製化している会社の方が買われやすい
- 労務や人事の支払いや契約書の締結はしっかりしておく
- 売買のタイミングは、買い手が決算に書きたい場合や税金の支払いなどの都合で急いでいる場合がある
- 評価には、ネットセットアプローチ、マーケットアプローチ、インカムアプローチの3パターンがある
- M&A(Mergers and Acquisitions)は合併と買収という意味
- 株式を譲渡してオーナーのみが変わる株式譲渡と、事業の一部または全部を売却する事業譲渡の2種類がある
- 社員には事業売却型特別賞与を配ることもある
- 売却を決めたタイミングから現場に自分がいなくても回る仕組みをつくりはじめておく
- 言語化、仕組み化、見える化が大事
- 最低1年は残ってほしいと言われるもの。あらかじめ1年間分の業務の引き継ぎマニュアルを作っておくとよい
- M&Aについて学ぶ→起業を匿名にしたノンネームシート(ティザー)を作成する→買い手希望者と交渉をする→基本合意契約→デューデリジェンス→最終合意
- 仲介を委託する専門業者とはアドバイザリー契約または仲介契約を結んでおく。報酬には金額幅ごとに段階的に決まった割合をかけていくレーマン方式がある。初期費用がかかる場合や、定額顧問料として、リテイナーフィーを支払うモデルもある
- デューデリジェンスには、ビジネスモデル、財務、法務、労務などがある
- 株式譲渡の場合には株式の売却に対して20.315%の税金がかかる。一方で事業譲渡の場合には売上として課税されるが、赤字がある場合には相殺できることもある
- 株式譲渡では他にも株式交換や第三者割当増資などもある
- 通常は売買契約が完了するまでは公表(ディスクローズ)しない
- 情報が漏洩することで噂が回ってしまう場合や社員が競合と結託してしまう場合、モチベーションが下がり退職してしまう場合もあるため注意が必要