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同志社大学政策学部で講義をしました!

2023年1月16日に、同志社大学の政策学部にて2回生と3回生向けにキャリアの講義をしてきました。

内容は複数の経験からキャリアを築く方法についてでしたが、学生さんからの質問タイムでは、非常にたくさんの考えられた質問をいただきました。

ぜひ、キャリアを考える多くの方に届けばと思い、講義の内容をシェアさせていただきます!

弦本:今日は「複数の経験からキャリアを築く」ということで、お話をさせていただきます。

私は企業で働きながら、副業や起業をして自分らしいキャリアを実現してきました。みなさんのヒントになればと思いお話させていただければと思います。特に、政策学部のみなさんには、一個人が社会人として働いていて、どういうふうに働いているのかとか、どういうことを考えているのかとか、世の中をどう見ているのか、みたいなことを参考にしていただいて、今後の政策やお仕事していくときの参考にしていただければというふうに思っています。

2つのパートに分けて、2回に分けて質問の時間も取りますので、ぜひどんな話でも受けますので、何でも聞いていただければと思います。

弦本:まず最初に簡単に自己紹介です。弦本 卓也(つるもと たくや)と申します。

本業はリクルートで働いていて、実は先月12月で退職して、今年からは業務委託へと働き方が変わったんですけれど、新卒で入社して現在12年目です。

もともとスーモで働いていて、メディアの企画をやっていて、今は人事や組織開発の担当として、経営層の人たちと一緒に組織の戦略を考えたりとか、組織活性の担当として、組織をどう盛り上げていくかみたいなことをやっています。

並行して副業や起業をしていまして、3社を起業してやっています。

1社目は大学4年生の3月に起業しました。会社に就職してから副業の会社を作ると「仕事嫌いなの?」とか言われたらいやだなと思って、学生のうちに作っておくっていうので形だけでも起業をしました。

その後も2社の起業をしています。テーマは「一人ひとりの可能性を活かす選択肢を提供する」というもので、最初にやっていたのは学生さんたちを対象にしたもので、音大生の人たちの音楽イベントをやったりとか、ダンサーさんや美大生、教職を取っている人や高専生など、学生さん系のことをやっていました。これはのちほど詳しく話します。

それから3つ目が「弦本ビル」ということで、自分の名前をつけてはいるんですけれど、東京の神保町という、東京駅や皇居の近くにあるビルを買いまして、そこで20代の学生さんや社会人の若手の人たちがみんなでシェアハウスをしたり、シェアオフィスで働いたり、みんなでご飯食べたりみたいな、そんなことをするビルを運営しています。他にも本を書いたりしています。

弦本:今日の話のきっかけなんですけれど、先ほど風間先生からもおっしゃっていただいたんですけれど、先ほど紹介した神保町にある弦本ビルに、長屋くんという7期のゼミ長だった方が住んでいまして、僕はそのビルオーナーだったこともあり、彼が結婚するときに「結婚式のスピーチをお願いします」と言われまして、「おっけー」ということで、私がスピーチしました。

弦本:そのとき、風間先生もスピーチをされていまして、ご一緒したのがきっかけです。

弦本:ちょうど風間先生と隣の席に座っていたので、「ぜひ、大学に遊びに行きたいです!」とお伝えしたところ、「ゼミでお話をお願いします!」と言ってくださいまして。今日は喜んでお受けさせていただきました。

弦本:ちなみに、こちらは先月のリクルートの雑誌なんですけれど、ゼクシィという結婚情報誌の1月号に、この結婚式の様子が載っています。

弦本:よくみると、この文章の中に、「進路恩師と起業家仲間がつながり、後日大学で登壇することになった」と書かれています。

弦本:なので、今日こうして実現できて嬉しいです。ありがとうございます。

そして、せっかくなので、僕一人で来るだけではもったいないなと思ったので、日比さんという方も、一緒に結婚式にいたので連れて来ました。ぜひ一言、ご挨拶をお願いします。

日比:日比 大輔(ひび だいすけ)と申します。

僕は同志社大学が母校でして、同志社国際高校の出身で、同志社大学で社会学部社会学科、いわゆる「シャカシャカ」の方にいました。さっき風間先生と話していて、政策学部ってめちゃくちゃ真面目だなと思って、僕はゼミの先生に怒られたことなかったので、みんなすごいなと思っています。

僕は今、一応立場的にはフリーランスになるんですけれど、いろいろな企業の採用とか組織設計の仕事をしていたりとか、20代から30代のキャリア相談や、人材紹介の仕事などをやっている感じです。

弦本さんとはすごく長い付き合いで、このあとに話があるんですけれど、弦本ビルを購入されたタイミングから一緒にビルに入っていまして、一緒にコワーキングスペースを作ったりとか、同志社大学の仲間と起業したんですけれど、めちゃめちゃ遊んでいた中で、今も僕はビルの5階のシェアハウスに住んでいるというところで、毎回弦本さんが大学の講演があるたびに呼ばれて、仕事を空けて来ました。今日はよろしくお願いします。

弦本:ということで、あらためてよろしくお願いします。日比さんは盛り上げ上手なので、Q&Aタイムを盛り上げてくれます(笑)

日比:やめてやめて。ハードル高い(笑)

弦本:今日お話ししたいことは、大きくは2つです。

はじめに、僕の経験をつうじて企業で働きながら副業、起業した経験についてお話しさせていただきます。

そのあとはざっくばらんにQAタイムにできたらいいなと思っていて、そのあと後半には「これからのキャリア形成で必要だな」と思っていることを、僕視点で考えたことをお話させていただければと思っています。

次の時間なので5限にはなりますが、「5マスで考えるキャリアワークショップ」というので、これは僕が働いていて考えていたことをワークショップにしたものがありますので、ぜひみなさんで取り組んでいただいて、自分が何をやりたいのかや、就職活動をこれからするにあたって考えをまとめてみたりみたいなのもができると思うので、ワークショップもやりたいなというふうに思っております。

弦本:まずは1つ目の、企業で働きながら副業、起業した経験についてです。

そもそもの就職する前の話からしていきたいなというふうに思っているんですけれど、これは生まれてから35歳までのモチベーショングラフ、人生の上がり下がりを描いた図です。

こういった図を描くのはこれはオススメなので、もしよかったらみなさんも描いてみるといいと思うんですけれど、全部を説明すると大変だと思うので、少し端折って説明しますね。

今、私は1987年4月2日生まれで35歳です。

みなさんは「Z世代」だと思うんですけれど、1987年は「ゆとり世代」の最初の年でして、4月2日が一年間で一番誕生日が早い日ということでゆとりの「第一号」です。

あんまり裕福な家庭ではないんですけれど、教育熱心な家庭で生まれました。小学校のときはクラスの誰とでも仲良くして、冗談ばっかり言っていて落ち着かなくて、勉強と運動はそれなりにできるみたいな学生時代でした。

中学校は一転、荒れたクラスで、少人数で限られた友達と過ごしていました。結構自由な生活をさせてもらっていたという感じですね。

高校は進学校に入って、「みんな東大に行け」みたいな学校に入ったんですけれど、そこで落ちこぼれまして、独学とかもしていたんですけれど、受験に失敗しまして、一度大学に行ったんですけれど、すぐガイダンスを聞いてここは違うと思って即自主退学したんですけれど、翌年受けたらまた東大落ちてその学校の同じ学科にもう一回入学するっていうことをしました。それが高校、浪人時代ですね。

そのあとに大学に入ってからは勉強以外を頑張ろうと思って、遊びだったり、アルバイトで塾の先生をやったりとか、サッカーのサークルで幹事長をやったり、今はコロナで時期的に難しいかもしれませんが、大学2年生でニューヨークに行ったりとか、4年生の時にヨーロッパを一周したりとか、一人旅をしていました。

弦本:みなさん、就活にも興味があるかなと思ったので、就活の話もしようかなと思うんですけれど、就活ではなるべく選択肢を絞らずに、広くいろいろなことを学びたいと思ったので、ITを中心に少しでも多くの人にちょっとずつ貢献していくことを軸に活動していました。

就職活動っていっても特にしてなかったんですけれど、普段から意識が高かったと言うか、大学生のうちからビジネス書を読んでいたりとか、普段から結構メモを書く癖があったりとか、自己分析したり業界について研究したりしていました。

一番効果的だったのは面接官とのやり取りの記録で、自分が何をしゃべって相手が何を喋ってみたいなものを事細かにメモしていました。面接が終わった後にすぐにカフェに行って、あの時こう言ったらこう聞かれてみたいなのをひたすらメモして、これこうやって聞いてきたのはこういう意図か、といったのを分析していって対策したら、結構有効でした。

もしよかったら参考にしていただければと思います。主に選考を受けたのはIT業界が中心で、サイバーエージェントさんとかリクルートとか電通さんとかネット系の広告代理店とかを受けていて、最終的にYahoo!、楽天、リクルートに内定をもらいました。

リクルートを選んだ理由としては、人がいいなと思って、生きがいを持って働いていてかっこいい人が多かったり、優秀な人が多かったり、副業、起業が認められていたり、チャンスが若手でもたくさんあるな、新規事業もできるなと思ったり、ITとビジネスで自分で手を動かさなくてもダイナミックに開発に関わることができて、世の中を変えられるかなみたいなのを思ったり、あと大手だけれどベンチャーっぽかったり、給料も良いというので最後は決めました。

そのあと、内定者になってからが僕の人生の転機でして、同期が100人いたんですけれど、どの人と会っても結構面白かったんですね。

大学生の時は僕はただ研究しているだけで、あんまり学外の活動をしていなかったんですよね。リクルートに内定して同期に会うと、「学生団体をやっています」とか「ビジネスコンテストに参加しています」とか、「自分で会社をやっています」みたいな人が結構たくさんいたので、そういう人たちに会いに行って刺激を受けるっていうのが僕の人生の転機でした。

それをきっかけに、100人いて30人ぐらいが起業していて、当時は起業がはやっている時代ではあったんですけれど、起業している人たちに衝撃を受けて、自分も学生起業をしました。ここまでが企業に入るまでの話です。

弦本:企業に就職してからの話なんですけれど、先ほど軽く話したように、いくつかの活動をしてきました。リクルートに関しては、まずはスーモですね。家探しのメディアで、最近は松本 潤さんがCMに出ていますけど、スーモくんがキャラクターの、不動産の情報系のサイトですね。

最初の2年間はウェブマーケティングを担当しました。SEOとかバナー広告とかですね。みなさんもECサイトで買い物をしようとしてサイトを見ると、「リターゲティング」っていうんですけれど、他のサイトを見ていても広告が出てくることとかがあると思うんです。ああいうのを裏で設定したりしていました。

そのあとは、「画面をどういうふうに見せようか」とか、「広告商品を作って不動産会社さんからいくらもらおうか」みたいなのを設計したりとか、システムの開発をディレクションしたりというのを担当していました。

それから、ITエンジニアたちの集まる組織の組織開発や人事の仕事をしました。人事というと、面接などで出てくる採用を担当する人のイメージがあるかも知れないですが、僕は面接などは担当せず、入社した社員たちがいかに気持ちよく働けるか、会社のために働いてもらえるかというのを設計したり施策に落とし込んだりしてきました。

弦本:あとは、リクルートは新規事業系としても有名なことがあるんですけれども、毎年、新規事業を提案するというのをやっていて、入社して7年目ぐらいまでは毎年提案していたんですけれど、徐々に運営の事務局側を担当するようになって、審査員をする方に回りました。なので、新規事業も結構やってきました。

それから、こちらはプライベートですが、スーモで働いて家に興味を持ったので、11年間で11回の引っ越しをしたんですけれど、いろいろな家を探す人の気持ちになろうと思って、買ったり売ったり引っ越したりみたいなことを続けてきました。今は、12月に卒業して業務委託で働いています。

2つ目が、副業や起業ですね。副業なので、本業のリクルートで働きながらやってきたことです。

これは、僕が副業でやっている時のテーマではあるんですけれど、「人と場所の可能性を活かす場づくり」というのをコンセプトにしてやっています。

大きく3つを考えていて、1つ目が「困っている人とか場所の気持ちになって可能性をそこに見出す」こと。2つ目が「困っている、また別の人とか場所を見つけてそことくっつける」こと。そして、「その組み合わせでお互いの課題を解決する」というものです。

この「三方よし」という言葉はみなさんもご存知かもしれないですけれど、売り手よし・買い手よし・世の中よし、ということで、自分がワクワクしていて目の前の人のためになって、それが回り回って世の中のためにもなっているみたいな状態を目指しています。そうすることで、最後に「ありがとう」って言ってお金をもらえる、みたい状態を続けたいなというふうに思っています。

さきほど風間先生に聞いたところ、みなさんは3年生になったらプロジェクト活動で、困っているものや、余った廃材や食品などをテーマに活動する予定の人が多いと聞いています。

どういうふうに組み合わせるとその廃材も活かされて、世の中的にもいいかみたいなことに、これからもしかしたら関わる方がいらっしゃると思うんですけれど、結構それはビジネスの本質だなと思っていて、僕もこれを大切に活動しています。

弦本:さきほど簡単に紹介したんですけれど、過去にやってきたこととしては、例えば音大生の人とかが、衣装もあって音楽を弾きたいというふうに思っていたりする人たちがいる一方で、寂れたレストランとかがあって、ピアノが置いてあるんだけれど弾かれていないみたいなところで、音大生の人たちが演奏するようなピアノイベントっていうのを企画してやりました。

それをちょっと応用して、今度は学生のダンサーさんとか。同志社大学のまわりでも、多分学校のガラスの前で鏡みたいな感じで自分の姿を見ながら踊ってらっしゃる方いると思うんですけど、本当はいろいろな人の前で踊ったり歌ったりしたいというふうに思っている人とかいると思うんです。その人たちに対して、少しチャラいんですけれどクラブって言うんですかね、夜にすごく激しい音楽を流しているところなんですけれど、そこは夕方の時間って人がいなくて結構安く借りられるんですよ。なので夕方の時間帯に借りて、そこでお酒を出さずにダンスのイベントをやるみたいなのをしたりしました。

それ以外にも美大生の人たちは、絵を描くんだけれど見られる場所がないみたいな人たちに対して、バーに置いて、1,000円でビールを飲んじゃうような少しお金持ちの人たちに、知的欲求を満たしてもらうためにそういう人たちに絵の会話とかをして絵を売るみたいなのをやったりとかですね。

他にも美容師のアシスタントさんと大学生とのマッチングだったり、教職を取っている人たちが沖縄の離島に無料で行けて、向こうの学校で教えるみたいなのだったり。他にも高専生、IT系の学生さんを都内の会社に紹介するみたいなのをやったりしていました。

こんな感じでいろいろなことを一つにつき一個、一つにつき一回みたいな感じでどんどんどんどんテーマを変えていって、数多くやっていったっていうのがこの場づくりをしてきたことです。

先ほど言ったように意識していたこととしては、困っている人とか場所の気持ちになって別の場所とくっつけて、その組み合わせでお互いの課題を解決するということです。それぞれに何か困っている人がいて、それをお互いがハッピーになるように解決していくっていうことを小さくやってきました。

弦本:3つ目が弦本ビルですね。きっかけはスーモで働いていたので、家を買ったり売ったりを自分でも経験したい、自分で経験しないとやっぱりいい商品とかサービスってできないなと思ったので、いろいろ買ったりとか売ったりとかしていたんですけれど、ちょうど新しい暮らし方、働き方がしたいと思ったので、ビルを買うチャンスに恵まれたのをきっかけに購入しました。

弦本:ビルは、「食べる」と「住む」と「働く」が1つになったビルということで、27歳の時に買ったことから「20代のたまり場」にしたいなと思って、友だちとみんなで住んで、一緒にオフィスで働いて、ご飯も一緒に食べるみたいな、そんなビルとして運営しました。

ここの3階に7期生の長屋くんが入ってきて、ここで活躍して世界に羽ばたいていきました。

日比:彼が住んでいたのは倉庫部屋です。本当に倉庫だったんですよ。本来は人は住めないぐらいの所なんだけど、安く住みたいって言われて、当時は本当に会社を辞めて起業をインド人の子とするって言って、お金がなかったので、そこがいいですっていうので起業して住んでいたって感じですね。

弦本:家賃は15,000円でしたね。

先生:倉庫に住んでいたってそこか。

日比:倉庫に住んでいて、創業者2人で菓子パンを100円で買ったのを、分け合って食べていました。そんな感じです。

弦本:そんな社会人になってからも青春みたいなやつが詰まったビルですね。

弦本:それ以外にも本を書いたりしています。

僕が心がけていることとしては、まずは自分で体験すること。さきほども言ったように家を買ったりとか売ったりとかも体験をしてきたんですけれど、まずはそのまま体験してみて、そのあとに自分なりに工夫して、もう一回体験して、最後に仕組みにして発信するみたいなのを考えています。

スポーツなどでいう「守破離」のような考え方なんですけれど、仕組みにするっていうことを心がけています。

そのため、ビルで起業家を応援するような活動していたら、その活動を紹介するような本を書いたり、不動産についての知識がたまってきたら不動産の本を書いたり、人事としてキャリアについてある程度勉強してきたら本にまとめたり、みたいな感じで、学んだことを必ず世の中にも発信していこうと思って、本にするようにしています。

弦本:今の時代は、気軽にSNSなどでも発信できると思いますが、学んだことをアウトプットしていくのも大事だと思っています。

なので自己紹介ちょっと長くなっちゃったんですけれど、本業はリクルートで働いていて、副業、起業してビルを買って、オーナーをしたり、本を書いたりみたいな、そんな活動しております。

一回、ここでQ&Aタイムを挟もうかなと思ったんですけれど、早いでしょうか?

日比:いいんじゃないですか。何か聞きたいことがあれば。

弦本:もし聞きたいことがあれば。

先生:どうぞ。

弦本:積極的に手を挙げてくれて。素晴らしい。

学生:起業されていたり、新しい人と人脈をつくることの機会が多くあると思うんですけれど、そこで場づくりしたりするのに、初めましての人と会って話して支援をいただくとかってなると、向こうの人も警戒心とか話す方も警戒心が少なからずあると思うんですけれど、そういった場面で人脈を、いい関係を構築するために心掛けていることがあればお伺いしたいです。

弦本:ありがとうございます。一番に手を上げてくれて嬉しいです。人脈というか、「初めて会った人に警戒されずに一緒に取り組みをしていけるようにするにはどうしているか」ってことですよね。

心掛けているのは「本当に自分がやりたいと思う」っていう気持ちを持つことです。少し精神論のような話になってしまうかも知れませんが、お金儲けしようとかではなくて、本当に自分がやりたいと思っていたら自然と自分でも行動してしまうし、そういった様子を見てもらえたら、結構それが通じて、手伝ってくれたりとか、それだったら一緒にやろうと思ってくれたりするのかなと思っています。なので、自分の気持ちを一番大事にするっていうのは心掛けています。

先生:プロジェクトで活動系のプロジェクトやる時には、「ビジョンをちゃんと持て」っていうふうに前に言ったよね。

自分たちはそういうビジョンを持っていると相手に協力してほしい人に説明する時に、ビジョンのレベルで共有できれば信頼関係ができる。逆に言えばビジョン持ってないとなんとなくやりたいなみたいなこと言ってもなんか響かない。そのためにはテーマについてとことんグループの中で話し合う必要があるのかなと思いますね。そこが一番最初のハードルかな。

学生:副業とか起業を100人中30人の方がやっていて、刺激を受けて始められたって言うふうに聞いたんですけれども、自分としては大学生で起業してらっしゃる方がたくさんいるのは耳にするし、そういう人もいるのは知っているんですけど、そこになかなか踏みだすことができないと自分の中では思っていて、それをどんなふうにして始めたのかっていう心境とかをお伺いしたいです。

弦本:踏み出せないというのは起業に踏み出せないということですか?

学生:始める、ビビっているみたいな感じだと思うんですけど、そういうところをどういうふうにしてやったのか。成功する確証があったからとかそういう話をお聞きできたらなと。

弦本:僕もまったく成功する確証はなかったんですけれど、「自分の知らない世界でみんながやっていて悔しい」っていうのを思って、まずは小さく、なにか形だけでもつくろうかなと思ってはじめました。

調べたら20万円ぐらいあったら会社ってつくれるから、まずつくろうと思って。もう形だけ。もうノリと勢いだけでつくったっていう感じですね。

100人に会いに行ったのも面白い人たちだったので、話を聞いていくのが楽しくてどんどん聞いていって、30人が起業をしているってわかって会社をつくったんですけれど、会社つくったのはいいけれど次やることがまだ決まってなかったんですよ。

なので起業をしていた30人にもう一回会いに行って、「起業をしたんだけれど次は何をしたらいい?」って聞いて回って。最初はイベント系とかやるといいよと言われたので始めてみて、それを自分なりにアレンジしていったっていうのがありました。

まずは小さく、形だけやってみる、起業してみるみたいな。人によってはオススメではないかもしれないですが、「あまり考えずにやってみる」っていうのも大事かなと思います。

日比:大学生をやりながらやるとか、僕もサラリーマンをやりながら会社をつくっていたんですよね。

最初は儲からなかったんで食えないってなって、3人で売り上げ10万円しかなかったので無理だってなって、サラリーマンを続けながら副業できる起業をしたんですけれど、多分一緒なんですよね。

弦本さんはリクルートで勤めながら起業していたりとかもするので、「何かをやりながら小さくやってみる」みたいなのはいいのかな。僕が学生の時はイベントを結構やっていたので、無人島にキャンプに行くとか学生団体をつくってイベントとかやっていたので、並行して何かやると怖くないんですよ。失うものがないので。

先生:だいたい失敗したらどうしようと思うよね。まずね。

日比:副業だったら失敗しても、本業があったりとか、みなさんは大学生なので死ぬことはないので、大きい借金をしなかったらだいたい大丈夫だと思います。

先生:さっきの長屋、インド人と起業したんだけれど、いきなり起業したその月の月末に僕のところに来て、「払う給料がない」って。なぜって言ったらビジネスがまだ回っていない。そこからかよみたいな話。そりゃある程度、資金が無かったら回らないよねみたいな。そこからわかんないのかっていう。でも、それでもなんとかやっていけるので。

弦本:長屋くんは結構大変でしたね。近所のビルで警備員のバイトをしながらやっていたので。会社をいきなり辞めちゃったりとかすると結構ハードルがあるんですけど、大学生や会社員をやりながらとかで、「小さくはじめる」「並行してはじめる」のであればリスクが小さいので、はじめやすいかもしれません。

先生:だから、副業を認めるかどうかっていうのは結構大きくて、企業選びのこれから一つの軸になる。自治体も最近やっと副業を認め出した。なかなかそういうところはないので、一つの判断材料になるかなとは思うよ。

学生:一個質問で、今、弦本さんの話を聞いていると、どんどんやりたいことを見つけていくのが好きなんだっていうふうに、初めて聞きながら思っていました。その中で「理想の未来を想像するためにはどういった行動をするべきだと思いますか?」っていう質問をしたいです。

弦本:理想の未来を想像するためには。未来をどうやって想像しているかということですかね。

たしかに、僕はどちらかというと理想の未来があって、そこを目指して行くっていうタイプじゃなくて、目の前にあることを一つずつやって行くと気がついたら見えてきているっていうタイプだったので、さっき言ったようにいろいろな人の話を聞いて、いろいろな人が描いている未来をもとに自分の未来を考えるっていうアプローチか、自分で目の前のことを選択して選んでいって、その先にこういう風になっていくのかなっていう風に見えてくるか、2つのパターンかなと思いますね。僕はどっちかというと今言った、目の前のことをやっていってその先に見ていくっていうタイプかなと思います。

日比:川下り型か山登り型かみたいな。これは別にどっちがいいとかではなくて、僕は1,000人ぐらい起業の相談とかも受けるんですけれど、人によってモチベーションが全然違うんですよね。めちゃめちゃ有名になりたい、起業したいっていう人もいれば、とにかく目の前のことが好きでやりたいみたい人もいて、弦本さんとは8年ぐらい一緒にいるのでだいたいわかるんですけれど、2~3年かけて何か面白いことを見つけてやって、型化して引き継いで飽きちゃったって言って、次の対象を探すみたいな。ゲームをずっとやっている人みたいな感じの人なので、目の前のいかに高い壁を超えるかみたいなことが割と好きだったりみたいないうのはあるかなって感じです。

弦本:本当にいい質問ですね。何か目標があるように見えるかもしれないんですけれど、僕も最初は起業してからやったのってこういうイベント系。でも普通のイベントとか飲み会とかやっても面白くないなと思って。なので何か誰かのためになるやつをやろうと思っていくつかやっていった。何かこれでやっていることで共通しているのって専門性のある学生さんとか可能性がある人を何かとくっつけて応援することだなってそこから気づいて、じゃあこれを人生のテーマにしようと思って、このテーマになったっていう感じなので、いくつかやっていっても見つかるかなとは思いますね。

大丈夫ですか?いい質問が続いているから手上げづらいかもしれない。

学生:困っている人と場所をつなげたりとかっていうマッチングの部分で、それって結局着眼点をどこに焦点を当てるかと思っていて、この情報化社会のなかでいろんな情報を集めていて溢れていて、僕らが就活する時にも情報の取捨選択だったりとか、ある程度は見極めないといけないと思うんですけれど、可能性のあることを探すとさっきおっしゃられていたと思うんですけれど、センスもあると思うんですけれど、どういった情報の集め方をしていて、それに可能性があるって感じるのはどういった軸でというか、その着眼点のあたりのことを聞きたいです。

弦本:質問ありがとうございます。「やりたいことを見つけるために、どう着眼点を持っているか」ということなんですけれど、やっぱり相手に憑依するっていうか、その相手になりきるっていうのが大事かなと思っています。

初めて会った人とかでも「相手だったらどう考えるかな?」とか、その人でもないのにその人のことをまるでその人ように喋れる状態までなるみたいなぐらいになると、結構見えてくるかなとは思います。

なので、何かがあった話を聞くと自分も体験してみたいと思うし、体験している人がいたら追体験にはなるけど相手の話を聞いてみて、あ、こういう状況でこう進んでいったんだ、みたいな。

こういった感じで何人かに話を聞いていくと、共通して困っていそうだなとかが見えてくるので、それをもとに、じゃあ「この業界ではこれが課題になっているんじゃないか」とかっていうのに気付いていくっていうふうにしています。

日比:結構、掘り込んでいくタイプなんですよね。

弦本さんは「高専ベンチャー」っていう会社をつくられているんですけれど、それもリクルートの仕事でシリコンバレーに行った時に、高専生とたまたま飛行機で一緒で、話を聞きまくって、「高専生に可能性があるじゃん」って見つけて事業を作ったりしているみたいな感じなので、ふとしたきっかけは情報収集の幅を広げていくみたいな感じが多いので、つながりがめちゃくちゃ多いんですよ。

幅広くいろいろな人に会っていて、いろいろな情報を拾ってくるんですけれど、その中でこれかもって思ったら、そこめちゃめちゃ短期的に掘り込むみたいなことをやって見つけるみたいな感じでやっているので、最初は幅広くやる。これかなと思ったらあてをつけて、5~6人ぐらい同じような人に聞いて掘っていくっていうのをやって、いけそうだったら走るみたいなそういうやり方が成功パターンかなと横で見ていて思います。

弦本:その分野にまだ決まらないうちは、いろいろな人に会っていろいろな話を聞くのがすごいいいかもしれないですね。

同じ高校だった人とか中学だった人とかも、地元で頑張っている人も多分いたりするから。ちょっと普段は関わらないような、不良みたいな人とかでも仲良くしゃべってみるとか。一方で堅い人ともちょっと話してみるとか。そういうバリエーションを増やしていくと、たしかに何か共通することも見つかるし、それぞれが違う、こっちはこんな恵まれているのにこっちはそんなに恵まれていないから、その差があるんだったらこういうサービスをこの人たちに届けたらいいかもみたいな、差から見つけていくってこともできると思って。数多くやっていくことと、あたりをつけたら、その当事者になりきるみたいな。その2つが大事かなって思いますね。

学生:私はすぐに損得勘定で動いてしまって、人のためとかにモチベーションを見出せないんですけれど、弦本さんが人とか場所を助けることで今後の可能性を見出すことにやりがいを感じていらっしゃると思うんですけれど、どうやったらそうなれますか?

日比:それはめっちゃ深いやつ。

弦本:それぞれにタイプがあると思いますね。ロマンを追い求める人と、損得を追い求める人とで。右脳と左脳みたいな感じで。でも、損得勘定って僕もすごく大事だと思うので、両方あるのが大事だとは思います。

おそらく、損得勘定だけで突き切って行き過ぎちゃうと、多分そこでちょっと限界がくるときがあると思っています。その時に、実はロマンも大事だったんだっていう風になって変わっていく経営者たちも結構見たりしているので、それは全然、損得勘定からアプローチしても良いのかなとは思っていますね。

日比:良い悪いは無いですよ。損得勘定で見ている人は人の為にできないので悪いとかではないので。

ただ、ビジネスをやる時に相手のためになっていないと、お客さんが買ってくれないっていうだけなので、そこだけ押さえられていたらOKみたいな感じで、僕もいろいろな人を見てきているんですよ。さっき言ったように自分のためにめちゃくちゃ稼ぎたいとか、六本木でめちゃめちゃ飲みたいみたいな。お姉ちゃん呼んで飲みたいみたいなケースとか、そういう人とも仲良いんですけど、時間が経つと言っていることが変わるんですよね。

自分のためにやることには飽きたから、今度は社員の幸せを叶えてあげたいとか、地元の人の何かやりたいみたいな。人って経験とともに変遷していったりとかするので、別にそうなれない自分が悪いと思わなくて全然大丈夫なのでいいですよ。

弦本:両方大事です。

日比:両方大事なので。

弦本:逆に、ロマンだけすぎる人もダメなんですよね。損得勘定がなさすぎて、いい人すぎて食べていけないみたいな。やりたいことを続けるにも、どうしてもお金が必要だったりするので、想いだけではいけないところもあるので。だから両方大事なんですよね。

先生:とりあえずガツガツ行こう。

日比:ガツガツ行ったらいいと思います。行けるとこまで行った方がいいです。

弦本:こうやって自分で損得勘定があるって思って言えているから素晴らしい。

日比:それだけ言えているのでいいです。

先生:気付かないで損得勘定をしている人っているじゃない。偉そうなこと言って、結局それって損得勘定じゃんみたいな。

弦本:まだ次に、もう一回QAタイム取ろうと思っているんで、いっぱい聞いてください。ぜひ、せっかくなので。

弦本:それでは、次に「これからのキャリア形成に必要なこと」ということで、私自身の経験から学んだことというか、みなさんにお伝えしたいことをお話させていただきます。

というのは、今、働く環境って大きく変わってきているなと思っていて、これまでは高度経済成長とかで、車や製造業を中心に大量に作って大量に売るみたいな、それで大量に消費するみたいな時代だったなというふうに思っています。

そういった社会的な背景があると、企業の特徴としては、働けば働くだけ成果が出るみたいなところがあるので、会社も大量に採用して新卒をいっぱいとって、終身雇用で年功序列で定年したら年金払いますみたいな風になります。今まではそれが時代に合っていたと思います。作れば売れるみたいな時代だったので。

そんな中で個人の特徴としては、会社が自分のキャリアを決めてくれるので、次にここ行って、次にここ行ってって言われたらそれについて行くみたいなのが普通でした。会社から言われたとおりに個人が異動して行くみたいな世界です。

個人としては安定していて、一社で勤めあげるっていうのが当たり前で、社内で研修があって福利厚生も充実みたいなのがこれまでの多くの会社だったかなというふうに思っています。

弦本:一方で、これからなんですけれども、日本は社会的に成長が停滞する時期が長く、変化が激しかったり先が見えないっていう時代の中で、多様化している中で特定の人たちに、ニッチにサービスを提供し、小さい数で作っていくみたいな世界になってきています。

それ以外にもグローバル化が進んでいて、海外の企業がどんどん日本にも入ってくるし、テクノロジーが進化して、ロボットとかAIで人々の仕事が奪われていく。

そして日本の場合は特に少子化だったり高齢化が進んでいっていたりとか、コロナだったり戦争だったり金融不安みたいなのもきていますよと。

そういった中で、企業としては、今までは長期的な成果、投資ができていたんですけれど、短期的な成果を求める時代になってきているなと思っていて、アメリカとかでは昔からそうだったと思うんですけど、プロジェクト単位で、このプロジェクトをやる人って言ったらそこに集まって採用されていくみたいな時代になっていくと思っているし、短期的なところしかなかなか見られなくなってくるんで、実力主義だったり成果報酬だったりになっていくと思っています。

弦本:変化が激しくなってきていて、テクノロジーの進化とかグローバル化が進んでいくことと、少し余裕のない会社が増えてきているんではないかなっていうふうに思っています。

余裕のない会社が増えてくると人手が足りていなかったりしてくるので、働いている人にとっては本来やりたかった仕事ができるとは限らないみたいになってくるかなというふうに思っています。

弦本:そんな中で、個人が主役として働く時代っていうのが必ず到来するので、みなさんにはぜひ自分で決めて自分で動けるような人たちになっていただきたいなというふうに思っています。

グローバル化やテクノロジー化が進んでくるので、多様な働き方とかだったり、生産性の高い働き方も増えてくると思います。

たとえば、旅をしながら仕事をしていますというもそうだし、複数の会社で働いていますとかもそうだし、働き方もまた変わってくるんじゃないかと思います。

そんな中で個人ってどういうふうになってくかっていうと、自分で自分のキャリアを描いていくっていう時代になってきて、自由ではあるんですけれど責任を伴うものであったりとか、転職、副業とかもたくさんしているような時代になっていくだろうし、会社が教えてくれないので自分で自分の学びたいことを学んでいく、自立していくっていうのが求められていくのではないかなというふうに思っています。

弦本:たぶん政策学部のみなさんなので政策にも興味があるかなと思うんですけれど、国も今すごく真面目に議論を進めていて、キャリア教育だったりとか「リスキリング」だったり、これからどんどん動いていくのではないかなと思っています。

弦本:こちらは厚労省の資料で、去年の9月ぐらいに見ていたものなんですけれど、個人の主体的な学びを支援する仕組みだったりとか、公的職業訓練だったり企業への支援とかも結構政策としては進んできているのではないかなと思っています。

これだけ本当に個人で学んでくれっていう時代になってきているし、まさに最近は投資でもNISAの枠を広るのが話題になっていたり、国が守るというよりは個人でちゃんと老後のお金をつくってねみたいな考え方が広まってきている思うので、より個人が自分で考えて動いていくっていうのが求められている時代だと思っています。

なので、これまでキャリアは会社が決めてくれていて、なんとなく働いていれば良かった時代から、自分で積極的に切り開いていくっていう時代になっていくと思っています。

Z世代のみなさんはこれが当たり前で入っていくし、実はこういうのに適応性が高い世代だとも思っていて、そこまで心配していないんですけれど、今までの社会に慣れちゃった人たちが今後ちゃんと自分で考えられるのかなっていうのはちょっと心配ではあります。

みなさんにとっては結構チャンスでもあると思っていて、個人にとっては自分のやりたいことができる時代とも言えるので、自分のやりたいことを選んで働くこともできるし、場所も自由に選ばずにリモートで働いたりとか。あと今まで会社で活動しているとあんまり個人の名前で活動するってできなかったんですよね。名刺に載っている会社の名前でしか判断されなかったりするので。

でもみなさんだったら自分の名前で活動したりとか、SNSもそうですけれど、個人の名前で活動することもできるし、複数の会社でも働くことができるので、自分のやりたいことができる時代になってきているなというふうに思っています。

弦本:そんな中で個人が主役として働くためのヒントなんですけれど、どんな立場の人でも起業とか独立とか副業、本業、いろいろな選択肢を取れるなというふうに思っていて、そのためには今の取り組んでいることを見直して、もう一度定義をし直すことが大事かなと思っています。

自分がやりがいに感じていることとお金をもらっていることを見直して、それをもとに小さなプロジェクトを始めていく流れです。この辺の考え方は、次の時間にワークショップをやるときに繋がってくるのでまたのちほど説明します。

弦本:さきほど「損得勘定」の質問もしていただいたと思うんですけれど、僕が個人で小さくプロジェクトを始める時に大切かなというふうに思っているのは、最初の一歩はやりがいから始めた方がいいと思っています。

何でかというと、お金重視で始めてしまう副業は、会社に雇われて働くのと変わらないので、自分らしいキャリアを実現するのにはつながらないんじゃないかと思っているからです。

なので、最初に自分のやりたいことから始めるっていうのが大事かなというふうに思っています。自分がやりたくないなと思うことをやってしまうと、悪いサイクルになってしまうと思っています。

弦本:悪いループというのはこちらで、あんまり興味がなかったりとか好きではないものをやるとネガティブになるし、ワクワクしないし、オーナーシップを持てない。不平不満を言って、やる気も出なくなってしまう。そうすると周りに人も集まってこないし、成果も出ないし、収入も上がらないし、キャリアも一貫性がないみたいになってしまうと思っています。

でも、一方で良いループとして、やりたいこととか興味があることっていうのがはっきりしていると、ポジティブになって、ワクワクして仕事に打ち込んだりできる。オーナーシップを持って働くことができて、仕事も自分でコントロールできるようになってきます。何も言われなくても頑張れるみたいな状態になると、結構人も集まって来る。

さきほどのQAタイムでの仲間探しの質問をしてくださっていましたが、本気でやっていると周りに人が集まって来て、それによって高い成果が出る。そうすると高い成果に合わせて高い収入が得られる。キャリアにも一貫性が出てくるっていう好循環が回ってくるかなというふうに思っています。

なので、自分のやりたいことで収入も得られるっていう状態ができると、こういう良いサイクルが回ってくるので、まずは好きなこと、やりたいことで始めるっていうのをヒントとさせていただいています。

弦本:次に、小さなプロジェクトから始めるってとこなんですけれど、小さく始めればリスクもそれだけ小さくできるというものです。

さきほどのQAタイムでも「小さくはじめる」「並行してはじめる」の話をしましたけれど、いきなり起業するといっても20万円ぐらいかかってしまうので、最初は別に起業しない範囲で始めるとかでもいいですし、オフィスも借りず自宅だったりとかでもはじめられるし、会社用でなくても自分の持っているパソコンやスマートフォンを使うこともできるので、小さく始めるっていうのはできると思います。

日比:オフィスは間借りでもいいと思います。僕も間借りしてたので。仲の良い先輩にお願いしますみたいな。

弦本:僕が副業の話で学生さん向けにしていた活動なども、会社を作らなくてもできるようなことだと思うので、小さく自分がやりたいと思うことを少しやってみて、経験を増やしていくっていうのを重ねていくと良いんじゃないかなというふうに思います。

弦本:先ほど話しましたけれど、小さく始めるメリットとしては、オーナーシップを持って取り組めるであったりとか、本業となる会社でも役に立ったりするので、なので大学生のうちに今すぐに始めてもいいと思いますし、もちろん働き始めてから始めてもいいと思います。

弦本:最後に、「お金とやりがいは両立できる」という話です。

これは、大企業とかどちらかというとやりがいよりお金をもらえるような場所で働く本業と、一方でさきほど話したような小さなプロジェクトや副業、小さな起業みたいな、お金よりもやりがいがある活動の2種類に対して、それぞれのメリットとデメリットを分けて書いて、4つに整理した図です。

企業で働くとどうかというと、リスクが小さくて、安定した収入とか充実した福利厚生が受けられます。教育も整っていて、会社の名刺を使えて、人とのつながりがあります。大きなお金を動かせたりとか自分の代わりがいたりとか時間に余裕があるっていうのが大きい企業とかで雇われて働くメリットかなと思っています。

一方で、企業で働くデメリットとしては自分のやりたいことだけではできない。会社の都合でどうしてもできないことがあるし、優先順位を下げたりとか断らなきゃいけないことも、できないことがたくさんあると思います。そして時間やお金も自分ではコントロールできなかったり、自分の看板で仕事ができなかったり、あと0から1を立ち上げるような活動もあんまり投資してもらえなかったりしますね。

自分でやりたい思いを押し殺して働かなきゃいけなかったりっていうのはサラリーマンの人たちのつらいところではあったりします。それから、経営者とか起業家の視点は得づらいと思います。与えられた環境で期待されたパフォーマンスで成果を出すというのが企業で働く特徴なのかなって思っています。

一方で、副業や小さな起業をした場合をみると、メリットとしては自分のやりたいことができるし、時間とかお金をコントロールできる。直接的に価値を提供して喜んでもらえたり、0から1を立ち上げられる。経営者、起業家の視点が得られるっていうメリットがあります。

企業に入って初任給をもらったときもたしかに嬉しかったんですけれど、自分でビジネスを始めて目の前の人が喜んでくれて、ありがとうって言われて、初めて自分のビジネスとしてお金をもらったときもすごく嬉しくて、これは「会社ではなくて自分が本当に価値を出したから、世の中に価値を提供してそれでお金を貰えたんだ」っていうのをすごくダイレクトで感じることができたので、これは大企業とか企業だと得られないことだと思いました。

一方で、デメリットとしてはもちろん起業はリスクが高いですし、収入も不安定だったり福利厚生とかがなかったりするし、名刺を渡しても会ってくれなかったりもしますし、大きなお金も動かせなかったり、自分が動かなくなったら終わりになってしまったり、自分の時間には余裕がなかったりするっていうデメリットがあります。

こういったメリットとデメリットを見ながら、自分がどう働きたいかを選んでいくというのが大事だと思っています。

そして、実はそれぞれのメリットとデメリットなんですけれど、お互いがお互いを解決できる関係にあって、なので企業で働くときのデメリットは自分が小さいプロジェクトでやったときのメリットになるので、お話したいこととしては両方やるってのが大事かなと思っていて、なので企業で働きつつ、小さいプロジェクトをやることによって、それぞれのデメリットの部分を打ち消しあって、補い合って両立することができると思います。

それで、「小さくはじめる」「並行してはじめる」をオススメしていました。

弦本:ただ、これから就職して副業する時には注意することもあります。

本業の会社さんのお客さんを取ってしまったりとか、本業に迷惑になるようなことはしちゃダメですよっていうのがあります。

あとは、おそらく政策に関われる方もいらっしゃると思うので詳しく言うと、「法定外労働時間」という考え方があって、本業と副業の労働時間の合計が就労規定の時間を超えると健康に悪影響を及ぼすリスクがあるのでダメだったりもするので、それが本業で働いている側の会社の監督責任になってしまうので、ブラック企業みたいに両方で長時間働きすぎてしまうとダメだったりもするので、この辺りも少し注意が必要です。

日比:大きい会社は特にこういうのは厳しかったりします。

先生:会社はじゃあ、会社外で働いているのを全部把握してなきゃいけないってこと?

弦本:はい、本当はそういうルールなんです。

日比:実態は会社によって全然違っていて、就職する会社の社員就業規則によって違うんですよ。役員だったらいいよとか、従業員だったらいいよとかもあって。そこはちゃんと入社する時に読んでほしいです。この相談はキャリア相談をしていてもされることが多いです。

弦本:いずれにしても、さすがに副業を頑張りすぎて、本業がおろそかになってしまうと、それはそれで問題が出てきたりもするので、働きすぎにも注意ですね。

それと、「二重雇用」っていって、会社に今すぐ来てって言われた時に行かなきゃいけない時に、それが同時間帯に複数社の管理下に置かれるのは禁止になったりしています。そういうのも注意が必要です。

副業といっても、自分で起業した会社だったら良かったりするんですけれど、他社に雇われて二社になるとダメだったりします。

でも一方で、副業も上手くやれると会社に応援してもらえることもあって、実は僕はリクルートの採用ページでも紹介されていたりしています。

「圧倒的な当事者意識を武器にダブルワーク」というタイトルで紹介されているんですけれど、採用イベントとかでも、リクルートで「社内で賞を取って、トップ営業です」みたいな人たちがたくさん出てきた後に、7人目ぐらいで味替えで、「この人は副業を頑張っています」みたいなので紹介されたりしています(笑)

同僚や会社に応援してもらえると、「こういう働き方もあるんだよ」って言ってもらえたりもするので、僕の場合は会社にも正直に伝えて、こんなことをしていますって言って、承認をもらった上でやっています。

最初のQAタイムの質問で、仲間集めや協力者の話があったと思いますが、それと同じで、まわりに本気でやっていることを理解してもらえると、それが同僚や会社であっても味方になってもらえたりするのだと思います。

ここまでは、少し政策の話や、会社員や副業をしながら働いてきた一個人の観点から見て、本業と副業のメリットやデメリットについてお話をさせていただきました。

日比:2回目のQAタイムに入りますか?自由に聞きたいことがあれば聞いていただければ。

学生:質問ですけれど、副業で応援してもらえるっていうことが、前提として本業で結果を出していることがあるのかなって。自分自身は営業のインターンをやっている中で、やっぱり結果を出せてないと「結果が出せてないじゃん」ってなるじゃないですか。でもその中で「副業をやっています」って言っちゃうと、いや、結果が出せないのに他のことをやっているんだったら、「まず本業で結果出しなさいよ」っていうのは、会社の方にしたら当たり前なのかなって思っていて。その中でダブルワークを目指そうとするとギャップが、自分自信は結構もうすでに苦しいなっていうのを思っていて、こういう時は「やっぱりまずは本業で結果を出すために努力しましょうね」っていうふうな感じですか?っていう。

日比:本業で結果が出ていないときに副業をやろうとしていたら、「本業やれよ」ってやっぱり言われちゃうもんね。

学生:そうですね。

弦本:厳しいかもしれないんですけれど、たしかに本業を頑張らなきゃだめですね。

日比:弦本さんは、前提はできている人なんですよね。昼の12時、13時のランチタイムとかに副業の営業とか行っていた人なので。あとは終業後とかにやっていたので、単に「倍働く」みたいな感覚だったりとかするんですけれど、人の1.5倍とか働いていたり。

でもそれは本当にやりたい、さっきのやりたいからこそみたいな時期だったりするので、本業で結果を出すのはすごく大事かなとは思いますね。本業で結果がなかなか出ないと副業でも実際に結果が出ないことが結構多くて、僕も一番最初そうだったんです。本業で結果出しきれてない時に仲間と一緒にやっていたんですけれど、やっぱり両方できないっていう時はあって。

弦本:国語と英語を勉強するみたいな感じで、最初に国語をがっつり勉強したら英語でもなんとなく点数を取りやすくなったりするみたいな。数学と理科でいうと、数学をやっていたら理科ができるみたいな、そういう感じかもしれないですね。

本業と副業両方を同時に勉強しちゃうと、どっちもあんまり進まないんだけれど、先に基礎ができると応用して他方が育ちやすいので。どちらかを選んで一回伸ばしてから応用するって方がいいかもしれないですね。

学生:やっぱり厳しい道なんだよっていうこと。

日比:でも、本業で結果が出ていないのがどういう要因で出てないのかが結構大事なんですよ。自分原因なのか実は環境要因で出てないケースが結構あるんですよね。僕は1社目に飛び込んだ会社がゴリゴリのブラック企業だったので、パワハラで上司に殴られたことも全然あったんですけれど、精神的に参っている状態って結果が出ないんですよね。紆余曲折いろいろあって、自分でやり始めたときにちょっと結果が出るようになってくると良いんですけれど。なので本業で今結果が出てないっていうのが何が要因かによってっていうのはすごくあるかなと思っていて、場合によってはさっき言ったように選択と集中で、今の本業を見直して営業にインターンが来たら辞めてしまって、本当にやりたいことに集中してみるとか、そういうスイッチングも場合によっては必要かなという感じがあるので、さっき風間先生とも話していたんですけれど、僕らぎりぎり昭和世代なんですけれど、石の上にも三年みたいこと言われて育った、ゴリゴリやれみたいな世代なんですけれど、果たして今はそうなのかみたいなのはあって、何が要因なのかっていうのはすごくちゃんと見たほうがいいのかなって気がします。何かしら結果とか成果を出すっていうところのプロセスはどの職業でもだいたい似ていたりするので、何でもいいから結果を出すみたいな。部活でもいいし、バイトでもいいし、何でもいいんですけれど、成功サイクルがないとなかなか成功しないかなって感じがしますね。

学生:成功サイクルをちゃんとつくっていかないとだめだよっていうこと。

日比:その成功サイクルが人によって若干違うんですよね。とにかく僕は人に会うのがすごく好きなんですよ。人に会いまくって成功する人もいれば、コツコツ何かに取り組んで成功する人みたいな、サイクルがちょっと違ったりとかするので、今日もこのあとにキャリアワークショップとかありますけれど、自分自身をちゃんと知っていくみたいなことがすごく大事なので。人によって結果の出し方が全然違ったりするので、そういう自分の特性をちゃんと知っておくのは大事です。

先生:卒業生を見ていると思うのは、マルチに同時並行的に思考してやれるタイプの人間と、軸を持って一つのことに集中してうんとやる職人肌のタイプと、自分がどっちのタイプなのかは一つ見極めた方がいいかなと思う。職人型の人がマルチでやろうとしてもどっちもうまくいかないしね。最後は自己分析になるのかもしれないけれど、自分がどういう力を持っているのか、経験もあるから変わっていくこともあるんだよね。それは学生を見てそう思います。

日比:結構、性格適性とかあるんですよ。僕は心理学とかを勉強しているんですけれど、パーソナリティタイプによって全然強みが出るところが違うんですよね。自分の弱いところと求められていることが合致すると最悪なんですよ。全然能力が出ない。僕、事務作業が全然できない人で、5分ぐらいで終わる書類を一時間ぐらい作れない人なんですけれど、だいたい周りから早くやってとか怒られるんですけれど、人には強みと弱みがあるので、そこはちゃんと見た方がいいかな。

学生:強みと弱み。

日比:ありますあります。ちゃんとあります。

学生:さきほど成功の体験をたくさん聞いて、成功をいっぱい重ねていったら自信を持つことができるなっていう風に私も思うんですけれど、一番はじめの段階で自分の考えとか自分のやりたいことに自信を持って取り組むためには、たとえばこういう性格があったらいいとかこういう風なことをやっておいたらいいっていうことがあったら教えていただきたいなっていうふうに。

弦本:自信を持つために、最初に何をするかみたいな。

学生:私はすごい自信がないタイプで、私の場合は人に聞いて、人が賛同してくれたら自信を持てるタイプなんですけれど、副業だとまずはじめに自分がぐいっと行かないといけないかなって思って、私に足りないものが何かあったら教えてください。

日比:でもタイプがあるじゃないですか。自分が前に出るタイプと賛同タイプ、ナンバーツー、ナンバースリーみたいな、僕はどっちかというとナンバーツーナンバースリータイプなので、大学の同級生の子と起業していたんですよね。同志社内部から進学してきた子と一緒に起業しているんですけれど、彼がトップタイプで、僕はどの組織に行ってもナンバーツーなんです。リーダーを張れないタイプなんですよね。なので逆にリーダーを貼れる子の側にいて支えるっていうのを常々やってきたって感じなので、一緒にやっているリーダーから、お前がいてくれて安心できるみたいなこと言われたからそれでついたりとか、やり方がいろいろあるので、だからそこでみてもいいんじゃないかなと思いますね。

弦本:絶対に人には自信があるときがあると思っていて、まずは過去を振り返ってみるのが良いと思います。さきほど自己紹介でお見せした、年齢ごとにモチベーションが上がったり下がったりしていたグラフがあったと思います。

あんな感じで、これまでやってきて自分の気持ちが上がったところと下がったところを書き出して、そこから共通するものを探すと、自分の中に実は何か共通してモチベーションが上がるというか、やる気が出ることがあるっていうのに気付けたりすると思います。それでまず自分で探してみる。それと、まわりの人に聞いて、「私ってどういうときにテンションが上っていると思う」みたいなのを身近な人とかに聞いて、自分の内と外の2つの方向から情報を集めて、くっつけて考えてみるのもいいかもしれないですね。まわりに聞くのは最初は少し恥ずかしいかもしれないですけどね。

先生:就活するときは自己分析も大事なんだけれど、他己分析とか、近しい周りの人間がどう自分のことを見ているのかっていうのは結構重要な要素で、だからそれに合わせるってことじゃないけれど、そこはすごく自分のキャリア作るのに重要な情報なるんじゃないかな。

だからちゃんとそういうことを言ってくれる人を周りに作っていくってことって大事で、おざなりのことしか言ってくれないじゃなしに、正直に「こういうとこがよくない」とか、「こういうところがダメだ」の話をちゃんとしてくれるような人を見つけておくと、自分のそれこそ強みってなんだって話が見えてくるのかなって。自分だけで考えているとなかなか行き詰まるし。

弦本:自分が気付いていない自分のいいところって、意外と周りが見てくれていたりするもので。たくさんのことが気付けると思います。

先生:ゼミで半年経ったから聞いてみるとか。

日比:日本人は褒めるのが下手くそなので、そういう会をセットした方がいいですね。僕が就活した時には鍋を一緒につつきながら、お互いの人生をしゃべったんですよ。「だいちゃんってこういういいところがあるよね」みたいなのを言われると、それをひたすらメモって、僕はそれを自己PRしていたんですよ。自分で自分のことを見てもだめだなと思ってたので、人からいいって言われたとこだけをPRするっていう。

先生:学生とのLINEグループで、たまに「私のことを褒めてください」ってくるときがあって本当に困るんだよ。

弦本:先生、それは褒めてあげてください(笑)

先生:いいところを挙げてくださいって。

弦本:「いいところを教えて」って自分から言ってくれるところも、いいところだと思いますよ。そう言えるっていうことが。

日比:言えない人が多いので。プロジェクトをみなさんで一緒にやられていると思うんですけれど、一緒にやっているメンバーとか、すごくよく見ているので聞いてみてもいいと思いますよ。

先生:プロジェクトをやると追い込まれるよね。追い込まれると人間性とかがわかるからさ、誰が本当に信用できるかとか。最後までね。そういう極限を経験したら、どんな人だかちょっと分かる。

弦本:せっかく同じゼミに所属しているので、ぜひお互いに良いところを言い合ってください。

先生:恋愛はしないでね。

学生:後半では副業とかダブルワークのメリットについていろいろと話を伺ったんですけれど、率直な自分の疑問として、「果たして副業をやる時間があるのかな」っていうのを思っていて、今社会的な問題で過労死とか時間外労働の残業の多さとかが問題になっていると思うんですけれど、そのような風潮が多い中で、企業に勤めている時に果たして副業をとれる時間があるのか。今お話ししていただいた通り、弦本さんは人の二倍仕事をしていたっていうことだったり、あとは自分の両親が公務員なんですけれど、公務員は週休2日制度を取られているので、土日に時間があるということで、土日に休みという時間が確保できると思うんですけれど、企業とかだと土日に出勤させられたり、年末年始でも出勤されたりすることが多いので、そういう職業というか生活の中で、どのようにしてタイムマネジメントをしてきたのか。また弦本さんはリクルートに務められていたので、リクルートっていう大きな事業系のお仕事関係なので、そういう時間がつくれてとか、そういう考え方ができたりするような環境になったとかもあるので、どのようなタイムマネジメントしてきたのか。またこういう職業だから副業ができるよみたいな職種とかも教えていただきたいです。

先生:実際に民間で副業を認めているところってどのくらいあるんですか?

日比:公に認めているところはあんまり多くないです。僕が知ってる限りだと大企業で30~40社ぐらい。そういうリストを作ってネットで出している子がいるんですけれど、ベンチャーとかになってくると属人的で、弦本さんだったらいいよみたいなのがあるんですよ。仕事できるお前だったらいいよみたいな感じで。辞められるよりは副業してくれて残ってくれた方がいいみたいな。弦本さんもリクルート辞めたのに業務委託で仕事をしてくれみたいなのが来ているので、結果を出しているとこんな感じになるって感じですね。

弦本:たしかに副業ができるかや労働環境は会社によって異なるので、そこはちゃんと見て選ぶのが大事だと思いますね、正直。

ただ、さきほどの過労死とかは、結構以前はあったものの、それをきっかけに最近は逆に「早く帰れ」となっているところが多いですね。会社側からすると残業代がかかってしまうし。コロナをきっかけでリモートワークが普及して、やらなくていい仕事もあぶりだされて。

だから世の中的にだいぶイメージよりもホワイトになっていると思います。僕がリクルートの新人や2年目の若手をみていると、逆に「会社に入ったから残業してでもガッツリ働きたい」と思っていても、会社がそこまで働かせてくれないみたいになっているケースもあります。子育てや介護で時間を短縮して働いている方もいて、評価の基準でもどれだけ時間をかけたかではなく、限られた時間のなかでいかに成果をあげられたかが評価基準になっていたりしています。所定の労働時間を過ぎると、逆に評価がされなくなってしまうという感じです。

これは一例なので、会社によるとは思うんですけれど、そういう会社を選んでみるのもいいかもしれないですね。そうなってくると逆に結構時間ができちゃうので、もっと働きたいのにみたいな人は副業してもいいと思うし、副業がお金をもらう趣味みたいな位置づけでもいいと思うし、お金をもらわない趣味みたいにしても良いと思いますしね。ゆくゆく本業で培った経験と掛け合わせて新しいビジネスが生まれたりすると思うので。公務員の中でも、お金をもらわない趣味の扱いで副業のような活動をして、できることもあると思います。

幸い、働く場所は自分で主体的に選べると思いますし、必ずしも激務ばかりの会社でもないので、そういった会社で働くのでも良いんじゃないかなとは思います。

日比:僕は今、起業家を育てるコミュニティの事業をやっているんですけれど、だいたい社会人1年目から6年目ぐらいの子たちが通ってきているところの相談とかを受けているんですけれど、だいたい平均的に見ると、社会人1年目2年目の子で副業できる子はあんまり多くなくて、弦本さんはレアケースかなっていうか。

やっぱり1年目は特に仕事を覚えるのでいっぱいいっぱいすぎて、ほとんどその子たちの相談は「今の会社の仕事をどうしたらいいですか」って相談ばかりを受けるって感じで。早い子だと2年目ぐらいから副業し始めている。さっき本業で結果を出すみたいな話もあったと思うんですけれど、まずは本業で慣れて、結果が出始めてってなるのに、だいたい平均的には2~3年ぐらいはかかる。だから石の上にも三年ってだいたいそんなもんで、平均的に結果が出せるのは3年目ぐらいみたいなところが、僕がいたベンチャーとかでも3年目で営業数字を達成する子が多かったですね。

部活もそうじゃないですか。3年ぐらいやって3年生の時にようやくこうやったらいいのかって見えてくるみたいな。視界が開けるのにだいたい2~3年くらいかかるなっていうのは、どの職種、どの業界を見ていても一緒かなっていう気がするんですよね。職種的にしんどいなと思うのは、必然的に肉体労働系、ブルーワーカー寄りになってくると、働いた時間がそのままお金になっていくみたいな。マクドでバイトするみたいな感じになると、時間の圧縮が難しくなっちゃうんですよね。でもホワイトカラーの仕事していると、結果を出していれば効率が上がるので、やりやすさで言うとホワイトカラー系の方が中長期で見るとやりやすい。レバーがききやすかったりはするんですけれど、さっき言ったように、働き方の規程の問題があるので、今残業時間の規制があるので、昔よりも全然やりやすいと思います。むしろみんな時間が余っていて、困っている人が多い印象が最近の傾向ですね。

先生:あとでグループワークをやったらわかると思うけど、すごくタイムマネジメントが上手い人といるじゃん。そこなんじゃないかな。使い方の問題なんだって。いきなりキャパオーバーになっちゃうっていう話ではないような気がしていて、仕事の内容にもよるかもしれないけれど。だからうまく時間を使っていけば、例えばゼミ選ぶのもそうでしょ。このゼミがハードなゼミだって知っていて入ってきたのは、自分のバイトだとかサークルと両立できると思って入ってきたわけでしょ。それと一緒だと思う。そういう同時にうまくやっていけるっていうのは結構大事。それを大学にいる間に学んでいって、うまくいろいろなことをちゃんと結果を出せるような、そういう時間の使い方っていうのを覚えてくれればいいかなって。こういう人ってそういう時間の使い方たぶんものすごくうまくて、隙間時間っていうのをすごくうまく使っているのかなっていうね。さっきの話。

日比:行動が早いです。圧倒的に。レスが早いので、ものすごく。

弦本:最初の3年ぐらいは、この図の企業のメリットをたくさん享受した方が賢いかもしれないですね。会社で仕事の仕方を教えてもらって。それで先が見えてくると思うんですよ。だいたいこうやったら、あと何年で課長になるのか、部長になるのかとか。それで給料がだいたいこのぐらいで、みたいな。そこに面白みを感じなくなってきたら、はじめて副業のメリットを見てみようかなって、そこから考えてみてもいいと思いますね。

先生:会社にいる先輩とか上司を見ると10年後の自分が見えるわけじゃない。その時にそこに希望があるかっていうのは結構あるんだよね。研究者ってそれがないんだけど、会社にはそれがあるのかなって。

弦本:最初から副業を意識することも大事だと思うんですけれど、あとあとになってこの話を思い出してもいいかもしれないですね。今すぐ役に立つ薬ではないかもしれない。

日比:でも学生時代に小さく何か経験しておくと、その経験が役に立ったりとかすると思うので、今の間に小さく何でもいいと思うんですよね。飲み会の幹事をやるとかでもいいと思っていて。

僕は飲み会の幹事やっていて一回に15,000円ぐらい儲かっていたんですけれど、最初は別に儲けたくてやっていたわけじゃないんですけど、あそこに2,500円飲み放題のお店があるじゃないですか。あれ安いじゃないですか。あそこでよくやっていたんですよね。一人2500円だったんですけれど、当時。

釣銭をもらうのが途中で面倒くさくなって、30人ぐらい分で。みんなまだガラケーの時代で、LINEのない時代だったんで、全員に電話して何時にどこに来てねってやるのが面倒くさかったんですよね。それをやってお会計で3,000円でって言ったら喜んでみんな3,000円払っていくんですよ。めちゃくちゃ場を盛り上げて。3時間ぐらいみんなで飲み食べして歌って飲んでいるだけで僕は15,000円儲かるみたいなのをやっていたんですけれど、別に儲けたくてやっていた訳じゃないんですけれど、そういう小さな経験とかをしておくと、こうやって人に価値を提供して、みんなに「ありがとう」って言って3,000円をもらえるんですよ。こんな感じで、何か小さくやっているといいかもしれないですね。今のうちから。

学生:さっきの質問でもちょっと出ていたんですけれど、私が今就活で意識する中で、公務員という選択肢もあるかなと思ったんですけれど、困っている人に手助けしようとか、人のためにっていうのを働きがいにされている弦本さんが、公務員を考えられなかった理由とかを教えてほしいなと。

弦本:公務員はたしかに考えていなかったなぁ。

先生:公務員の仕事の一つの難しいところって、どこの町に勤めるとかがあるけれど、そこの中で、例えば街づくりをやりたいって言っても全然関係ないところの仕事に行くってケースが結構ある。京都とかそう。最初にやるほぼ半分以上がケースワーカーの仕事、新人がやったりとかするわけ。だからちゃんとそれをやっていても、そこで頑張って自分がやりたい仕事に、ずっと言い続けていたらやがてそこに行くんだけど、そこで時間が経つっていうのかな。企業は割とダイレクトに、でも企業もいろいろな仕事ある。商社に行ってもそうだけどいろいろなところに行かされちゃうので、ピンポイントにやりたいことがある場合はよく考えた方がいいかもしれない。

日比:難しいですよね。中央官庁とか行くんだったら、そういう知り合いがいるんですけど、街づくりがしたいので総務省に行くとか、文科省に行きたいとか教育やりたいとか、そういうベクトルだと割といいと思うんですけれど、地方公務員となってくると、ちょっとモチベーションのベクトルが違うなって感じがしていて、町が好きでここに住んでいたいとか、やりたいことを求めて行くというよりかは、それがやりたいことなんですけれど、生活がしたいとかこの町を離れたくないとか、そういうベクトル感が違うので、そこはどこのベクトルで公務員を見ているのか。

学校の先生とかも教職で公務員だと思うんですけれど、教育の関わり方も今いろいろな関わり方があるので、さっき言ったように本当に自分が何をやりたいのか、ゴールとして公務員は選択肢でしかないと思うので。僕がやっている起業とか副業も選択肢でしかないので、その先に目指しているものは何なのかっていうのをちゃんと考えてみて、それをやるためには公務員が必要だよねってなったらいいと思うんですけれどね。そこを見てみるといいかなと思います。

先生:さっきの弦本さんの話でもそうだけど、結局あのビル、スーモの仕事絡みで経験を積んだのがきっかけで。つまり最初に入った偶然に配置されたところが足がかりな展開があるから、最初から全部決めるんじゃなくて、今置かれている状況で、例えば実際その町で何ができるのかって、定義をし直す感じっていうのが結構重要かなと思っていて、それができる人は幸せな人生を。これやりたいことじゃないんですって、ずっとやりたいことじゃないのになっていう風になって結局できない人はできなかったり。

弦本:そうですね。おっしゃる通り。多分公務員はこの図の極みというか、この企業側が強いと思うので、その中でやりがいを見出せるなら幸せだし、見出せなかったら、関連するところなのかでやりがいを見出して自分でやるのかでやるかって感じだと思いますね。

ちなみに、当時自分が公務員を選ばなかったのは、大学で理工学部で情報系を選考していて、ITを使って広くたくさんいろいろな業界との掛け算で世の中を良くしていきたい、というのが気持ちとしてあったからだと思います。

学生:僕の話なんですけど、こういう話をしてもらうときに、むしろ「それは弦本さんやん」って思っちゃうんですよね。なかなかこういうお話をしてもらう機会って結構いっぱいあると思うんですけれど、心の持ちようというか、人の人生を聞いている感じがして、実感が持てない。

先生:結びつかないの。

学生:それをどうしましょうっていう。

日比:すごい良い質問です。

弦本:とうとう言われてしまいました。そうなんです。

なので、ちょっと僕が話すには年をとってしまっているかもしれなくて、実は僕がリクルートに内定して同期を回った時のように、「半歩先」の人の話を聞きにいくのがいいと思うんですよね。

僕は歳を取って少し先に進んでしまったんで、描きづらいんだと思うんです。なので、同じ高校にいた人とかでも良いし、同じ年や少し上の年齢の人で起業した人とかでもいいし、ちょっと先の人に会いに行くのが良いと思います。そうするとそこからイメージが得られて、一歩踏み出しやすくなると思うので。

日比:だって弦本さんも大学生の当時はプログラミングにずっと打ち込んでいた人で、何もやってなかった人なんですよ、特段。明治大学に受かって、即日辞めて、もう一回明治大学に行くって意味が分かんないじゃないですか。今はすごく特別な人っぽく見えるところはあるんですけど、黒歴史じゃないですけど、大学生の頃は迷走していた人だから、そういうのがあったりするんですよ。

とはいえ、やっぱり良くできる人だなって僕も見ていて思います。異例値だなって感じる瞬間はめちゃくちゃあるから、「出来て当たり前じゃん」みたいな態度でたまに来られると僕もイラっとするみたいな。「いや、それは違うでしょ」って思うんですけれど、やってきているプロセスとかは別に間違っていないというか異例値ではなくて、普通の人がやっても一定できる。

ただ見ていて違うのは、何が違うのかというと圧倒的にスピードが早かったりとか、センスがよかったりみたいな。センスのいい人って人が10回やってできるところを3回ぐらいできちゃうみたいなそういう問題なんですよね。突き詰めれば、量をこなしておけば追いつけるみたいなところは一定あるんで、あんまり腐らなくてもいいかなって言う気がします。

弦本さんを見過ぎるとしんどいんで、さっき言った半歩先くらい、自分と似たようにもがいている人を見た方がいいんじゃないかなと思っていて。僕の周りに僕よりも成功をしている人がたくさんいて、僕はどちらかというとコミュニティの中だと失敗しまくっている人なんですね。二回ぐらい失敗していたり。起業したんですけど一回喧嘩別れしているし、役員やっていたけれど降ろされたりとかもあるので、うちの若い子に言っているのは、俺はどっちかっていうと失敗くんだからっていう話をしていて、失敗くんでもやりたいことをやれるようになるから、「希望だと思って」っていう話をするんですけれど、自分の思うこの人だったらなんかいいなと思う人を見つけて、その人の歩み方とかを踏襲したらいいかもしれないですね。

先生:去年の5月の三回生ゼミなんだけれど、面白い人をこうやって並べて喋ったんだけど、反応が一緒で、それってすごい人なんだけれど自分と結びつかない。マイクロソフトで執行役員やっている人も画面に出ていたんだけれど、自分のキャリアをこうやって話してくれるんだけれど、それってその人はすごい人、すごいなと思うけれど、自分に繋がらないって話で。

大学の授業でも、自分の役に立つところを何か1つでも2つでも、何かここは使えるんじゃないかっていう感じの捉え方っていうのができればいいのかなって。こういう人たちの話を聞くときに、この人になってくださいって言っているわけではなく、完全に重なるわけではないのでそれは期待していないし、一人一人やっぱり違うので、ここは学べるとかここはヒントになるとかいうレベルで。

だから大学の授業ってみんなそうなんだ。刺激を与えていて、その中の何かを汲み取ってほしいんだけれど、そこが汲み取りやすくなっていなかったり、汲み取る側も汲み取れないので、授業も面白くないのねちょっと。全部が全部役に立つっていうのではなくて、この話のこの部分っていうのは自分の経験と結びついてっていう話を自分でつくれるかどうかっていうのが結構肝かなというふうに。

弦本:自分が目指したい、ちょっと先にいる人を探して会いまくるっていうのが一歩目かもしれないですね。それでいいところを少しずつ見つけて、盗んでいく。

先生:これからするべきなのは、一個上の先輩をよく見ていて、自分と志向が似ている人をよく観察して、どういう就活するのかっていうのを見て、それで就活が終わった後にその人に話を聞きにいくのが一番いいんじゃないかな。考え方だとかキャリアの作り方、この人みたいになりたいなみたいな人がいたらその人を捕まえて、ゼミの仲間に聞けばいい。

弦本:それを重ねていくともしかしたら、人によっては僕みたいになる人もいるだろうし、僕自身もまだ今の「次の半歩先」を目指して頑張っているので、人生はその繰り返しかもしれないですね。

日比:僕らもそうですよ。ちょっと先の上の人のうまくいっている人とかと仲良くしていて、この人みたいになりたいなみたいな人の背中を常に追いかけているので、ちょっと先の人がいいかなって。僕でもホリエモンの話聞いたってよくわからないですもん。すごいなってしかならないので。

弦本:ありがとうございます。めちゃめちゃいいと思います。

学生:さきほど「今後は個人が主役の時代になる」とおっしゃったと思うんですけれど、私たち個人が今後養っていくべきスキルや持っておくべきスキルなどがあれば教えていただきたいです。

弦本:いっぱいあるけれど、でもさきほどの話に近いかもしれないですね。人と会って、目標となるような部分を見つけて、ここは自分にも取り入れようと思う、「好奇心を持って学び続けること」かなと。

先生:去年4回キャリアセミナーをして、来た人たちが共通して言っていたことは、スキルは努力で必要に応じてあとから身につけることができる。そのスキルの上に乗っけるための土台を作らなきゃいけなくて、これが大学生のやるべきことで、スキルが活きるように、マインドとかいろいろなことを言っているけれど、これがあれば上にスキルはその後の努力、時間を使えばできるっていうふうに言っている。それの土台をどうやって作るのかって結構大事ってみんな言っていた。

日比:「好きなことを見つけて突き詰められる」みたいなのが僕は大事かなと思っていて、なので個人の時代なので、変遷するので、その時に自分がこれ好きだ、やりたいみたいな、というのに突っ込んでいれば後から付いてくるっていうところがあるので、そこが僕は大事かなと思いますね。

僕のキャリア相談はだいたいそういうのが多いです。自分が何が好きかわからないですって人がめちゃくちゃ多いので、そうすると指針が決まらないので、僕は好きを見つけて欲しいみたいなのは言っていますね。

先生:わくわくするってPRだと思っていて、わくわくできる人とできない人がいて、わくわくできる人っていうのは、そういうのを見つけて突き詰められる、しやすい人かな。

日比:何でもいいですよ。損得勘定でも。お金を儲けるのが好きですっていう人もいるので全然。何でもいい。

先生:そういうものを何も見つけられない人っているよね。そういう人をどうするのかっていうのが大学側の課題ではある。

ではそんな感じで、この後ワークショップに残る人は残って、授業のある人たちは授業に行って、その後も食堂で飯を食って懇親会をするので来てくれれば。関心がある人は来てくれたらと思います。

ということで、今日はどうもありがとうございました。

ご参考までに、過去に法政大学キャリアデザイン学部、千葉大学の教育学部にて同様の講義をした際の様子はこちらです。

また、慶應大学の経済学部で弦本ビルのコミュニティづくりについて講義をした際の様子はこちらです。

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ABOUT US
弦本 卓也
1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。