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本業でエンジニアをしながら副業で宅建士の免許を持たず賃貸営業をするケース(東京都港区六本木・27歳男性)

目次

プロフィールを教えてください!

  • 27歳・男性
  • 2年前に東京都港区六本木で副業で不動産仲介エージェントはじめた
  • 賃貸仲介業のみ(売買仲介業はおこなわず)
  • 自身では宅地建物取引士(宅建士)の資格と免許の保有はなし(所属先に専任の宅建士が在籍)

1ヵ月間のおよその接客人数、接客回数、契約件数は?

  • 接客人数は少ないときで3名程度、多いときで10名程度

どのような会社で、どのような契約条件で働いているか?

  • 会社自体は社長と役員が数名しかいない小規模の会社
  • フルコミッション制を採用しており、他にいる15名ほどの営業たちはすべて個人事業主として独立して仲介営業をしている
  • 自分は賃貸仲介業が専門だったが、他のメンバーはみな売買仲介業が専門だった
  • 賃貸は自分だけがおこなっていたこともあり、社長や役員たちとの距離も近く、自分の意見も言いやすい環境
  • 報酬としては仲介手数料やAD費(広告費)としてもらう売上の半分をもらう
  • 物件にAD費(広告費)が上乗せされている場合には、お客様からは仲介手数料をいただかずに紹介することもある
  • 経費(交通費など)は自費で負担
  • その他の会社としてかかる経費(事務所の賃料)などはの按分での負担などはない
  • 固定費に関してはとくに差し引きせずに、成果報酬のみをもらう形式

副業で不動産仲介エージェントをはじめる前は、どのような仕事をしていましたか?

  • 副業をはじめる前は、IT企業で働く普通の会社員でした
  • 仕事が激務の割に給料が低く、常にお金に困っているような状態でした(当時は奨学金などの借金がありました)

副業として不動産仲介エージェントをはじめたきっかけは?

  • 経営者とつながれるマッチングアプリに登録し、マッチングした方に相談したところ、不動産の賃貸はどの時代にもなくならないもので、長い目で見てもしばらくは稼げるといった話をしていただき、副業としてはじめることにしました
  • 副業での収入の目処が立ってきたことで、現在はその本業を辞め、フリーランスのエンジニアとして活動しています
  • この頃はフリーランスになるほどの技術や知識がなく、お金を稼ぐ手段もなかったため、不動産エージェントして働いて救われたことを覚えています

副業で不動産仲介エージェントとして働くスケジュールは?(1ヵ月間でどの程度の割合で仕事をしているかなど)

休日のスケジュール

副業として、土日のみの対応が基本。繁忙期や仕事が入る時期には、毎週の土日に活動する

  • 会社には直接出社せずに、お客様との物件見学の時間に間に合うように、直接現地に行って対応するという流れ
  • お客様の方ですでに契約したい物件が確定していることが多く、1日に何件も物件見学に行くことは少ない
  • 物件を見学して、そのまま入居を決めるようであれば、申込用紙を印刷して記入してもらい、貸主の不動産会社に申し込みをし、入居審査をしてもらい、入居まで進める流れです
  • たまに、あらかじめ希望していた物件を見ただけでは決まらなかった場合には、カフェやファミリーレストランなどに入り、何件か物件の情報を探して一緒に決めることもある
  • まれに、あらかじめ物件情報から一緒に探したいと連絡があった場合には、朝の10時ごろに現地の近くで集合し、午前中のうちに内見する物件を決め、お昼すぐに物件見学をするという流れ
  • その場合でも、夕方の4時頃には見学を完了し、帰宅

平日のスケジュール

平日は本業のフリーランスのエンジニアをしているため、副業はしていない

不動産仲介エージェントの副業をして良かったと思うことは何ですか?

  • 自分が物件を探すときの観点が少し変わった
  • これまでは物件を探すときには「家賃が安くて立地がいいところ」しか考えていなかったものの、いまでは初期費用をいかに安くできるかまでを考えるようになった(もちろん調べればわかることかもしれませんが、自分の場合はこの副業をきっかけに知ることができたのでよかったです)
  • 副業での仲介エージェントの仕事を通じて、仕事で関わるお客さんはもちろん、もともと仲の良かった友人たちにも、他の仲介会社よりも初期費用を安くして物件を紹介してあげられたので感謝されてよかった
  • 賃貸の初期費用は安いものではないので、今後も少しでも安くできればと思っている
  • 喜んでもらえることで、やりがいを感じながら仕事をすることができた

不動産仲介エージェントの副業をして大変だったと思うことは何ですか?

  • 繁忙期には月に10名ほどを接客し、売上も大きかったものの、閑散期になると問い合わせが2~3名に減ってしまい、収入が7割ほど減ってしまったこと
  • (正直あまりなかったのですが強いていうならば)お客様の求める条件の物件がなかなかなく、朝から夕方くらいまで探し続けることがあったこと
  • 希望する様々な条件のなかで、妥協できるところを少しづつ聞いていき、家賃も希望の金額よりも5,000円ほど上げて探し続けた
  • ここまでして何件も物件見学に行っても、結局契約できずに終わってしまい、売上につながらなかったのも残念だった
  • しかし、一生懸命に接客していると、また思いがけないことで連絡をもらえて、再度探して契約が決まったこともあった

これから不動産仲介エージェントの副業を始めたい方へアドバイスやメッセージをお願いします!

  • 正直な話、そこまで簡単で楽のできる仕事ではないので、根気よく頑張ることが大切
  • 基本中の基本だが、不動産はお客さんがその後何年も住む場所になるため、真剣に向き合い、親身になってお話を聞くことが大事
  • あくまで意思決定をするのはお客様のため、たとえ自分は別の条件がいいと思っても、お客様を尊重することが大事。「自分はこれがいいと思う」は禁句にして、お客様のいいと思うものを突き詰める
  • とことんお客様のわがままに付き合って(もちろん限度はありますが)、気持ちよく決断をしてもらえるように
  • 結果が出ないと焦ってしまい、それがお客さんに伝わってしまうと、逆に決まるものも決まらなくなってしまうこともある
  • 心構えとしては、余裕をもって「決まらくても当然」だと思って接客するスタンスがおすすめ(たとえ9割型契約が確定しそうなお客様だったとしても)

不動産屋開業者へのインタビュー

不動産屋の開業には様々な方法があり、たくさんの働き方があります。実際の事例をもとに、イメージを含めてみるとよいでしょう。

不動産屋を開業して成功する特徴についても以下にまとめています。あわせて参考にしてみていただければと思います。

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ABOUT US
弦本 卓也
1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。