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不動産仲介会社での経験を活かして宅建士の免許を持たず転職後副業したケース(北海道札幌市・29歳女性)

目次

プロフィールを教えてください!

  • 29歳・女性
  • 5年前に北海道札幌市で副業で不動産仲介エージェントはじめた
  • 賃貸仲介業のみ(売買仲介業はおこなわず)
  • 自身では宅地建物取引士(宅建士)の資格と免許の保有はなし(所属先に専任の宅建士が在籍)

1ヵ月間のおよその接客人数、接客回数、契約件数は?

  • 接客人数は5~10組ほど
  • 接客回数は12回ほど
  • 契約件数は2~6件ほど

どのような会社で、どのような契約条件で働いているか?

  • 役員含めて10名程度の小さな会社
  • 最初の3ヵ月間は営業の先輩に同行し、物件提案や物件案内、契約の申込みや締結の流れを教えてもらった
  • その後に独り立ちしてからは、進行中の案件の相談をする以外はほとんどコミュニケーションをとらずに進められた
  • 報酬は成果報酬型で、仲介手数料の6割を会社が受け取り、自分でもらえるのは4割
  • 固定費として引かれる分はなかったものの手当もない(自家用車を持ち込みで使用し、移動で必要な車のガソリン代などは自分で支払う形式)
  • 別途インターネットでの広告掲載や事務所の利用などもさせてもらっていたものの、維持費用などに関しては負担してほしいといわれたことはない
  • ただし、見込客の契約ができないことが続いたときに「お金をかけて集客していることを忘れるな」と厳しく言われたことが心に残っている

副業で不動産仲介エージェントをはじめる前は、どのような仕事をしていましたか?

  • もともと不動産の賃貸仲介の会社でフルタイムでの勤務をしていた
  • しかし、フルタイムで不動産の賃貸仲介をおこなっていた際には業務量が多く、拘束時間の長さが嫌で他業種に転職していた
  • そこで、転職をしながらも過去の経験や人脈、顧客を活かして仕事ができると思ったため、副業での独立開業を決意した

副業として不動産仲介エージェントをはじめたきっかけは?

  • 不動産の賃貸仲介から転職した際に、給与が大幅に下がってしまったため、スキルを活かして勤務ができる副業を探していたときに、不動産関係の知人から紹介されて雇ってもらうことになった
  • 不動産賃貸仲介を副業でできるということを考えたこともなかったが、知人から紹介されてはじめて副業できることを知った
  • 飛び込みや一見さんに物件の提案や案内をおこない、成約をするのは大変な労力のため、基本的に知り合いやその紹介客のみを担当するという形態にした

副業で不動産仲介エージェントとして働くスケジュールは?(1ヵ月間でどの程度の割合で仕事をしているかなど)

平日のスケジュール

一週間に3日間程度、平日の夜に2時間ほど働く形式

  • お客様が希望した条件での物件探し
  • メールなどでのお客様への連絡。次回の物件提案や案内のアポイントを決めるなど
  • 申込中のお客様の契約書の書面送付や契約手続きの連絡、契約締結実施日の打ち合わせ
  • 契約書類の見直しや覚書等の作成
  • 契約後のアフターフォローの連絡
  • 所属先の会社からインターネット広告の物件情報の更新を依頼された場合には更新をおこなう
  • 物件オーナーや管理会社へメール連絡

休日のスケジュール

休日は祝日などの状況によっても異なるものの、月に5回ほど働いている。案内する物件の件数によっても異なるものの、1案内につき4時間程度の時間をつかっている

  • お客様への物件提案、物件案内をおこなう(できるだけ明るい時間に)
  • 所属する会社の宅地建物取引士(宅建士)と同行し、重要事項説明書や契約締結の手続きをおこなう
  • 物件オーナーの家に相談などのために訪問する

不動産仲介エージェントの副業をして良かったと思うことは何ですか?

  • 副業という形でも不動産の賃貸仲介の仕事をすることで、これまでフルタイムで働いていたときに懇意にしてくださったお客様や物件オーナー、管理会社、リフォーム業者などの繫がりを活かして働くことができたため
  • また、懇意にしてくださっているお客様やオーナー、不動産関係者のみなさんに喜んでもらえる機会が多くあるため、自分自身のやりがいに繋がっている
  • 身内や友人の引っ越し先を一緒に探したり、見学したり、アドバイスをしたりということが単純に楽しいという面もある
  • いろいろなことが目まぐるしく変化している業種だと思うため、継続して業界にいることが大切だと感じている

不動産仲介エージェントの副業をして大変だったと思うことは何ですか?

  • とにかくお客様ありきの商売で、土日祝日や大型連休、子どもの夏休み、冬休みの期間に物件探しをする方が重なることで、自分のプライベートを犠牲にして、お客さんのために物件を探したり、何度もオーナーや管理会社へ通ったり、1日に何組も物件案内したり、忙しい時期には体力的にも精神的にも疲弊し、本業に影響を及ぼしかねないことが一番大変で一番心配なところ
  • お客様との日程が過密にならないように調整をおこなうように心がけているものの、どうしても多くの方の都合のいいタイミングが重なってしまうため、週末にいろいろなことを一遍にこなす必要があり、さらに週末の前にはその準備をひととおりおこなう必要があるため、金曜日も手放しに飲み会などに行くことができないところ

これから不動産仲介エージェントの副業を始めたい方へアドバイスやメッセージをお願いします!

  • 不動産業というものは一生なくなることのない業種だと思うため、本業は異業種で働いている場合でも見識を広げるという意味でも経験が人生の糧になると思う
  • 週末の業務がどうしても多いため、休日を副業にあてたくないという方にはおすすめしない
  • 不動産業を通じて、住宅のことやローンのこと、賃貸住宅に関する情報やリフォームのテクニックなどを知ることができる
  • 各種の設備やガーデニング、電気、水道、ガスなどの仕組みや、たくさんの知識を学ぶことができる
  • 自分や家族、友人などの実際の生活や人生にも非常に有意義な体験、経験ができる
  • 不動産は仲介手数料をもらう「手数料商売」のため、保険関係の業種とも近いと感じる
  • 世の中の商売の成り立ちや、裏側の闇の部分も覗くことができる副業という面もあるので、興味のある方はぜひ経験するのをおすすめしたい

不動産屋開業者へのインタビュー

不動産屋の開業には様々な方法があり、たくさんの働き方があります。実際の事例をもとに、イメージを含めてみるとよいでしょう。

不動産屋を開業して成功する特徴についても以下にまとめています。あわせて参考にしてみていただければと思います。

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ABOUT US
弦本 卓也
1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。