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ニューヨーク滞在記⑱マディソンスクエアガーデン、そしてジェームズファーレー郵便局へ!

Sep/09/2008 TUE 曇り時々雨

睡眠0:30→7:15

今日も朝ご飯は間に合わなかった。そこでLSIの12階のラウンジで1ドルの自動販売機からカフェラテを買ってみる。うーむ、普通の美味しさだ。授業の前に教室の前で雑談をしていると、プレムとエリカが同じ1ドルでもっと美味しいコーヒーを淹れてくれるお店が近くにあると教えてくれた。

今日の宿題は量が少なかったので、授業の直前に急いで終わらせる。テーマは受動態で、現在完了形で用いたり、助動詞と一緒に用いたりする変形についてだ。

授業の前の時間では、毎回、生徒たちが揃うまでのしばらくの間、ルハニを中心に談笑をする時間がある。雑談の時間は情報収集の時間でもあるのでできるだけ参加したい。雑談の前までに、今日の宿題を集中して終わらせる。ギリギリだ。雑談のあとには生徒たちが揃い、さっそく丸付けがはじまる。

今日は火曜日ということもあり、授業では新しく入った生徒に向けて自己紹介からはじまった。もうお馴染みのメンバーなだけに、今回は自己紹介がスムーズにできた。新しく覚えるメンバーも少ないので気楽な感じだ。

休み時間に相方とユウキのいる教室に遊びにいく。廊下では、前にサンボンの家で会ったウンーニが、これまた韓国美女の女性と仲良く話している。話しかけて聞いてみると妹だそうだ。妹と同じクラスで授業を受けているらしい。

ジュンペイとラウンジで話していると、ひさしぶりにゴウンとも会った。ゴウンにこの後予定はあるかと聞くと、図書室でメールを送った後ならフリーだとのことだ。お土産を買うのにゴウンを誘う。

LSIの目の前のキャナルSt.は、いつもお土産屋さんで賑わっている通りだった。これまでは中に入らずほとんど素通りしてきたのに、もうお土産を探す時期になってしまった。一軒一軒お店に入っていって、手紙に貼るシールを探す。

なかなかいいものがなかったので、イエローラインのキャナルSt.駅まで引き返して、タイムズスクエア駅へとアップタウンする。ゴウンはお店を見るのと歩くのが好きだからとついてきてくれた。んで一緒にシールを探してくれた。シールはあまり置いてなかったけど、最終的に2つのお店で2種類のステッカー(1.07ドルと2.16ドル)を買うことができた。それを切って使うことにする。

夕飯を食べようということで、キャナルSt.駅に戻ってバーガーキングに行くことにした。バーガーキングは韓国だけでなく日本にも店舗があるみたいだけど、俺は食べたことがなかったので味を知らなかった。ステーキハウスという少し高めのセットを注文して食べることにする。全部で7.36ドルだ。飲み物は、他の飲み物のメニューが聞き取れなかったので、コーラを注文することに。先にジュースを注ぐマシンを見ておけば、何があるかがわかったんだろうけど。

今日のお礼にとゴウンにポテトをあげると、店内の棚からケチャップを大量に持ってきてポテトにかけはじめた。十分に塩味がきいていたので驚いたけど、ケチャップをつけないと満足いかないらしい。ちなみに、マクドナルドやバーガーキングの味は、アメリカと韓国で変わらず、同じような味らしい。

20:00にゴウンと別れて、キャナルSt.駅から59St.駅まで移動してのホテルに荷物を置きにいく。ゴウンはレッドラインの反対方向が帰る方向だった。帰りがけに59St.沿いの西側のペーパークラフト屋さんで封筒を探すも、サイズのあうものが見つからなかった。その後にいつものデュアンリードに行くと白い封筒をもらえたので部屋に戻って宛先を記入することに。

部屋から出て、22:00に手紙を出しに中央郵便局に行く。中央郵便局はジェームズファーレー郵便局といい、W31と33St.の間、そして8Ave.と9Ave.の間にある24時間営業の郵便局だ。レッドラインで59St.駅から34St.まで乗って、そこから中央郵便局まで歩く。マディソンスクエアガーデンを通ったけど、ガーデンという名前の割に、ちっとも庭っぽくなかった。駅の入った施設のようにみえる。

今日は空が曇っている。曇りの日に空を見上げると、飛行機がよく飛んでいることに気がつく。いつも晴れてるときには気づかないのになぁ。

中央郵便局は広い宮殿のような造りで、とても綺麗な施設だった。

入るとすぐにガードマンと目があった。局内では送る手紙に封をして、赤字で「AIR MAIL JAPAN」と書く。はじめての手紙なので、送る形式にも自信がないし、料金もわからない。列に並んで二度手間になるのは嫌だったので、さきほどのガードマンに聞いてみることにした。ガードマンは目があうと「Where are you from?」、「What’s your name?」などと聞いてきてくれた。俺はそれに答えて、「I want to ask you something.」と言って要件を切り出した。

彼は手元に書いた形式がよいかはわからないけど、普通はこういう風に書くというのを教えてくれた。とりあえず列に並んで聞いてみてとのこと。しばらく列に並んでいると、急に目の前の人がひとりでジェスチャーをしながら熱く語り出したのでびっくりする。その様子を周囲もとくに気にとめていないことに、さらに驚く。よく見たら、耳に大きめの補聴器みたいなイヤホンマイクをつけて、電話をしていたのだ。

15分ぐらい並んだかな。郵便局員のおばさんに「I want to send this to Japan by airmail.」と差し出す。するとピピピ、とタッチパネルで入力を済ませて、バーコードの読み取り機みたいなものを手紙にかざして、あっさり処理をしてくれた。手紙の形式はこれでいいの?と聞くと「OK.」らしい。速達などの指定をしなかったので、94セントの普通便で5~7日で日本に届くとのことだ。

手紙にあらかじめ決まった形式がないのかと拍子抜けしつつも、22:30に郵便局を出る。帰る前に、さきほどのガードマンにお礼を伝えて出ることにした。こういうときってチップを払ったほうがいいのかなぁ。

彼は奥の部屋に引っ込んでいたみたいだったから、少しだけその部屋を覗きこんで「手紙、送れた!」とレシート振りまわして伝えた。そしたら2つ、3つ質問をされたので、少し立ち話をする。「ニューヨークには英語の勉強に来た」と答えると、彼は「明日の22:00にここにおいでよ。その時間帯は忙しくないから英語で話をしよう」と誘ってくれた。俺は喜んで彼と約束することにした。彼の名はジェームズというそうだ。黒人の警備員で、白髪だった。年齢はわからないけど、牧師さんみたいな印象と優しさだった。

話し相手になってくれるんだってさ。嬉しい。しかも現地人だ。明日来るときには、今日のお礼に何か差し入れしようかな。チョコは嫌いかな、ポテトチップスのがいいかな。なんてあれこれ考えながら電車に乗ってホテルまで帰った。

チップをあげる文化に慣れないのは、お礼の気持ちをお金で表現するのに抵抗があるからかもしれない。お金は、受け取った人が好きに使えるものなんだけど、物をあげるときにはあれこれ相手のことを考えてあげるから、気持がこもってるような気がするのかもしれない。チップよりもポテトチップスの方が感謝の気持ちが伝えられるのではないか。

んなことを考えながら電車に乗ってたら、59St.駅よりも2駅先まで乗り過ごしてしまう。レッドラインは時間帯によって、止まらない駅があるのかな?ここは前にマリコの紹介でやってきた、72St.の駅だった。

電車で折り返すのも気が進まないので、歩いて帰ることにする。考えごとをするときは歩く方が好きなんだよね。そんなんで、歩きながら色々なことを振り返って整理していく。英語を勉強すると本当に外国人と話せるんだという実感や、英語を通じた素敵な出会いに感謝しなくちゃという想い。きっと「お会いできて嬉しいです」が直訳の「Nice to meet you.」も、上辺だけの定型文ではなくて、心をこめて言うような言葉なんだろうな。

帰りがけに、信号を渡っていると、突然横から物乞いをされた。まだ全然働けそうな、そこまで年ではない男性だった。働ける年齢に見えるのが逆に怖い。こんなとき、相方だったらお金をあげるのかな。

0:00にホテルに着く。部屋には相方もユウキもいない。シャワーを浴びて早く寝ようと思ったけれど、パソコンを広げて日記を更新する。すると30分ほどでふたりが帰ってきた。ふたりでバーに行って、マスターにカクテルをつくってもらって飲んでいたらしい。

宿題やらなきゃ、ブロードウェイでお土産を探さなきゃ、睡眠をとらなきゃ、ガイドブックを読んで後悔のないプランを立てなきゃ。帰国までのカウントダウンの足音が聞こえる。でも今日は手紙が出せてよかった。

今日も自分の部屋に帰って、おやすみぃ~。

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ABOUT US
弦本 卓也
1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。