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不動産屋の開業の流れと必要な準備まとめ

不動産屋を開業するにあたり、必要な準備にはどのようなものがあるでしょうか。今回は、実際に不動産屋を開業するときの流れについて紹介します。

目次

不動産屋の開業の流れ

大まかな流れは以下の8つになります。

  1. 開業計画の策定
  2. 開業資金の用意
  3. 事務所の設置
  4. 会社の設立
  5. 専任の宅地建物取引士(宅建士)の設置
  6. 宅地建物取引業免許(宅建免許)の申請
  7. 保証協会への加入(任意)
  8. 開業

それぞれ順に見ていきます。

開業計画の策定

不動産業には、物件を仲介する賃貸仲介と売買仲介、物件を管理する賃貸管理、物件を建てて販売するデベロッパーなどがあります。開業時には、どの業態で創業するのかを決めましょう。資金力がある場合には物件を建てて販売することもできますが、少資本で開業する場合には、まずは賃貸仲介からはじめて、次に売買仲介、並行して賃貸仲介を進めて、資本力が着いてきてからデベロッパーへと進出するのがおすすめです。

つぎに法人か個人かを決めます。不動産屋は個人事業主でも開業することはできます。一人で起業する場合、個人事業主の開業は費用がかからないことや、税金的な観点では年間の売上が700万円を超えるまでは個人事業主の方が有利ともいわれますが、法人の方が信頼があるため、法人で設立するほうがおすすめです。法人の場合は株式会社か合同会社かが選べますが、株式会社がおすすめです。

開業資金の用意

不動産仲介業での独立開業の場合には、開業資金の相場は500万円ほどといわれています。

いよいよ開業するにあたって、開業資金を用意します。仮に日本政策金融公庫で融資を受ける場合でも、自己資金は必要資金の1割以上は用意が必要です。

事務所の設置

株式会社を登記するにも、宅地建物取引業免許を登録するにも、事務所が必要となります。要件を満たす場合には自宅やコワーキングスペースの一部を事務所にできる場合もありますが、事前に事務所を用意しておきます。

事務所が決まったら、家具などの設備の準備や、パソコンなど備品の準備も進めましょう。

会社の設立または個人事務所の設置

事務所の住所を使用して、株式会社または合同会社の場合には法人の登記をおこない会社を設立します。設置した事務所は本店として登記しましょう。個人の場合には税務署に開業届を出すことで個人事務所を設置することが可能です。

事務所は宅地建物取引業法(宅建業法)で要件が定義されていますので、問題がないかは事前に確認しておきましょう。

専任の宅地建物取引士(宅建士)の設置

宅地建物取引業法(宅建業法)の決まりでは、不動産仲介業の開業では、専任の宅地建物取引士(宅建士)1名以上を登録しなければならないとされています。また、同一の店舗内でも、従業員の5人に1人以上は宅地建物取引士(宅建士)の資格の保有者が在籍していないとならない決まりがあります。

そのため、不動産仲介業の営業をおこなうために宅地建物取引士(宅建士)の設置をします。

宅地建物取引業免許(宅建免許)の申請

専任の宅地建物取引士(宅建士)が決まったら、都道府県知事または国土交通大臣に申請をおこないます。承認をもらえれば無事に開業をすることができます。

保証協会への加入(任意)

不動産仲介業で開業をする際には、あらかじめ管轄の法務局に供託金を1,000万円以上預けておく必要があります。これは、不動産業者以外の消費者に不利益があった際に、法務局から支払いをおこなえるようにするための担保です。しかし、供託金の1,000万円を預けるのは開業時にも大きな負担になりますので、代わりに保証協会に加入することで、弁済業務保証金分担金を60万円のみ納めることで、1,000万円を免除してもらうことができます。

また、保証協会に加盟することで、不動産業者が物件を登録して物件情報を流通させているレインズ(REINS)という仕組みを使用できるようになるため、加入がおすすめです。

保証協会には、ハトのマークの(公社)全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)と、ウサギのマークの(公社)全日本不動産協会の2種類があります。いずれも加入の条件はほとんど同じですので、キャンペーンで価格の安い方や、相談をしてみて自分にあっていると思う方に加入するのがよいでしょう。

開業

これにて、いよいよ開業です。開業後はインターネット広告やチラシやポスティングなどの集客、営業を開始し、接客や見学などの対応、賃貸借契約書や売買契約書、媒介契約書などの契約書の締結などをします。

不動産仲介業では開業は比較的簡単にできますが、その後の継続が難しいといわれます。

開業後は集客が大事になりますので、1日でも早く開業して業務に着手し、1日でも早く売上が入るように営業を開始しましょう。

不動産屋の開業の相談も、お気軽に

不動産屋の開業をご検討の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

弦本 卓也

1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。

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