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多様な人が集まる読書会だからこそ企画の工夫がカギ

目次

趣味をイベントにして大盛況を実現

Q:お仕事は?

 繊維メーカーの中の社内システム担当です。ずっと部署も変わらず働いていて、この4月で社会人4年目となっています。
 入社のきっかけは、本業がいわゆる「不織布」、マスクやシップなど作っているメーカーなんですけども、その不織布の可能性が広く、布から車の内装材とかエアコンの中の空調フィルターなどにも使われるということで、そこに魅力を感じたことですね。仕事内容としては社内システム担当のヘルプデスクです。

Q:プロハでの活動は?

 社会人1年目のときなんですが、そもそも関西出身なので、東京に知り合いがいなかったんです。
 知り合いをどうやって作っていこうかと思ったとき、朝活というのが東京で流行っているという記事を見つけて、本当なのかと疑いながらとりあえず参加してみたんです。そしたら、人生が狂い始めるきっかけになりました(笑)。
 最初はカフェでフリートークする朝活で、そこに居たのがいわゆるフリーランスとかの人。当時僕は日本国民の98パーセントはサラリーマンだと思っている時代があったんで、そこでちょっとカルチャーショックみたいなのを受けたんです(笑)。面白いなと、どんどん朝活に出て行く中で、自分もやってみたらと他の人にも言われるようになってきました。
 そこで何をやろうかと行き着いたのが読書会でした。よく「元々読書が好きだったんですか」と聞かれるのですが、それまでまったく本は読んでいませんでした。僕の場合は本を読まないってところからのスタートです。朝活で様々な人と話していると、色々な本を紹介してもらえるんです。それらの本を読もうと思ってもなかなか後回しにしがちなので、それじゃ、意識的に締め切りをつくると言いますか、読むスパンをつくるにはどうしたら良いかと考えた時に、読書会を定期的に自分で開こうと思ったんです。そのため初めは、自分のための読書会に人を巻き込むみたいな感じでした。
 最初は神田駅のサンマルクカフェで小さく、4人くらい友達集めて開催しました。それがもう2年位前になりますね。それから1年間くらいはカフェを転々としながらやっていました。
 学生・社会人問わず、来る方が毎回違っていて、仕事されている方も業種がばらばらで、「夜行バスで大阪から来たんですけど、次のイベントまで時間が空いたんで来ました」みたいな人も来たり、中には中国からの留学生が半分カタコトの日本語で参加したり、色々な人が来ましたね。

Q:プロハを知ったのは?

 虎ノ門にあったリトルトーキョーというイベントスペースで早野さんと会ったときに、シェアスペースを作るという話を聞いて、一度見に行くことがきっかけでした。気づいたら来たという感じですね。
 初めて来た時、オシャレなスタジオみたいなイメージでしたね。ちょうど良いサイズ感があって、最初やりたかった「ビブリオバトル」で本の紹介をやるという時にステージみたいな所もあるし、マイクも使えて、プロジェクターもあるとのことだったのでイメージ通りかなと思いました。いまでは月一回くらいはプロハでイベントをしています。
 プロハに来てからは、朝活のやり方の幅も広がりました。カフェではないので、お客さんが途中で席を移動できるなどの動きが取り入れられるということもあって、このプロジェクターを使ったイベントをしたり、席を実際に立ち上がって何かをやるということも可能になったんで、人の目を気にせずできるというのはありますね。

Q:プロハ朝活の感想は?

 メリットとしては、融通が利きやすいというのがあります。良いのかはわからないですけど、午前中にあまりイベントやる人が居ないので、私自身が融通を利かして色々なことができていたりします。あと本に関するイベントを神保町でやると、勝手に「神保町だから本のイベントなんですね」みたいなことを言われるので、立地ブランドみたいなものがありますね。
 お客さんの反応としても、カフェよりリラックスしてやれるのが良いとの声は頂きますね。一部朝活っぽくはないとの声も頂きます。プロハは秘密基地みたいなイメージが強いので、日当たりが悪いという声もありますね。
 プロハではせっかく本のイベントを開催しているので、プロハっぽい本棚を用意してもらいたいなと。
 イメージとしてあるのは、個人の本棚とかはなんとなく区分けはされていると思うんですけど、それをもう少し全面に押し出す。せっかくプロハってバックグラウンドが全然違う人が多いので、「こんなことをしてる人が読んでいる本がこれですよ」と、来た人が分かる本棚だと良いのかなと思いますね。

Q:イベント企画でのこだわりは?

 基本はまず自分が面白いイベントにするということです。毎回少しでも違うことをやらないと、お客さんも同じものよりも良いと思いますし、私自身飽き性なので、自分にとってもそのほうがいいですよね。
 また、イベント中に気をつけていることが、「平等なコミュニケーションの場」にすること。人数が多くなったり、本の紹介イベントとなると、たくさんの人が話しだすので、聞いているだけの人がいたりもするんです。それなら同じイベントで同じようにお金をかけて来ているのだから、それだともったいないと思って、全員が平等に話せる機会というのを作れるような場づくりをイメージしてやってますね。

Q:プロハを一言でいうと?

 とりあえずプロハに行けば何かが起こる、みたいなイメージですかね。人が居てモノがあって、新しいことが始まるという感じがあります。イベントなり、新たな事業なり、色々なモノが進み始めたりしている。他の人にプロハを説明する時も、「何か面白いことが始まる場所」だと伝えていますね。

Q:朝活以外で挑戦したいことは?

 少しやり始めているんですけど、いわゆる地域コミュニティに関わっていきたいですね。通常よりもっとローカルなものです。
 イベントを開催すると、興味を持った人が色々な所から来てくださるんです。そのとき、自分の周りのコミュニティはどうなのかを考えると、だいたい疎遠な人が多い。それこそ地方にインターンはするけど、いま住んでいる東京のお隣さんはどうなのかって部分もあるわけです。そういった所にアプローチをかけたらどうなのかと思って、少しずつですけど動き始めています。
 江戸川区を盛り上げると活動を考えているという人の話を聞いて、自分も江戸川区に住んでいたので、それは面白いかもと話を聞きに行ったんです。「自分が場づくりとかやっている中で、色々な場づくりをやってきた人たちがいて、そういった人の中でやっていけば面白いのではないか」と思っています。
 これからも、いっそう様々なことに挑戦できればなと思っております。今後ともよろしくお願いします。

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ABOUT US
弦本 卓也
1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。