書籍『お金の真理』や『ブチ抜く力』でベストセラーを生み、海外の不動産を買い集めていたことでも有名な与沢翼さん。
最近は不動産や日本株の購入にも精を出している様子です。
与沢翼さんは、過去には一度は法人税の未払いが発覚し、会社が経営破綻したにもかかわらず、海外に移住し、見事に復活されました。
今回は、アルバイト、実業家、投資家と、さまざまな立場を経験した与沢翼さんの、書籍や動画などを見て、お金持ちになるためのステップをまとめてみました。
目次
消費家は、「消費→稼ぐ→消費→稼ぐ」のサイクルを繰り返す人のことをいいます。一般的に、社会は消費家になるように刺激をしています。
個人としても、「うらやましがられたい」「モテたい」などといった見栄を刺激されており、車や高級料理店、ホテル、車、旅行などを所有したり経験したりすることを、本能的に望んでいます。
しかし、与沢翼さんは高校時代からアルバイトに明け暮れるなかで、このままでは一生働くだけになってしまうと気づき、ほぼ全額の貯蓄をおこなったそうです。
具体的には、毎月の支出として、携帯代とネット代で1万円、食費が5万円だったそうです。家賃は居候をさせてもらい0円で、早稲田大学のビジネスコンテストで優勝した際には、利用させてもらった学内の事務所に泊まり込んでいたそうです。実家暮らしやシェアハウスに泊まることで、家賃を下げることも提案しています。家賃は、自由に過ごせる空間と引き換えに、不動産オーナーを稼がせるだけの固定契約だと考えているそうです。
投資家は、「投資→消費せず投資→消費せず投資→やっと消費」というサイクルで、消費を先送りして、支出を減らし、収入を投資にまわす人のことをいいます。
自分の時間を使って働く従業員や個人事業主は、動ける時間に上限があるため、収入にも限界があるといわれています。
自分の時間を使う以上にお金を稼ぐためには、お金に働いてもらうビジネスで成功するか、投資で成功するしかないということです。
投資は、リスクが大きいがリターンも大きい短期投資と、リスクが小さいがリターンも小さい長期投資の2種類に分けられます。まずは、リターンが大きい短期投資からはじめて、長期投資に必要な元手(3,000万円以上)がつくれたら、徐々にリスクの小さい長期投資にシフトさせていくのがいいそうです。
短期投資とは、値動きの上下を利用して差益を積み増すことをいいます。 短期投資では、時間をかけることでそのリスクを小さくすることができます。
短期投資では為替投資(FX)がおすすめとのことです。為替投資(FX)は一般的にはリスクが高いため危険といわれがちですが、レバレッジをかけレバレッジをかけなければ、相場は安定しているので危なくありません。
為替投資(FX)が有利な理由は以下です。
短期投資では、小さな売却益を積み上げて、回転率をあげて複利で運用する意識が大切です。ただし、短期的な相場は誰も予測できないので、購入する銘柄と時期が大切です。値動きの型を覚えて、有利な位置で相場に入ることが大切です。
結局は理論ではなく、今日明日のリアルな相場、生きた実践が大切です。すべては相場が教えてくれるそうです。値動きのパターンは数十種類。チャートの絵を見て、上昇シナリオを10個、持ち合いシナリオを10個、下落シナリオを10個覚えるそうです。勝率をあげるコツは、不明なときに入らない、想定の範囲内なのにロスカットをしてしまわない、利幅を上げるためには、損切りのラインをあげて上昇についていくことだそうです。
短期投資には、他にもビジネスオーナーになる方法があります。ビジネスオーナーは、一番辛いが一番成長できる、短期的には苦労するが長期的には報われると考えています。
短期投資は、元手が大きくなるにつれて資金を失うリスクも大きくなってきます。そのため、3,000万円以上の元手を目安に、長期投資にシフトします。長期投資は、より安全ではありますが、リターンが小さいため大きな元手ではじめます。長期投資では株式がおすすめです。株式は、プラスサムといわれるように、会社があるかぎり、企業の成長にあわせて配当のリターンが生まれていきます。
とくに 米国株式は、安定して成長することが前提となっているためおすすめです。理由としては、米国は資本主義を強く牽引する国であり、国の存続が企業や株式の存続となっているためです。また、米国の企業は他国よりも投資家向けの経営が浸透しており、情報開示の透明性が高く、投資家への還元も強く意識されています。
ニューヨーク証券取引所は、世界で最も資金が集まる証券取引所であり、ジェゲミーシーゲルの示す「実質トータルリターン指数」からも、持続的に成長していることがわかります。
そのため、長期投資では、GoogleやAmazon、Facebook、Microsoft、Apple、IBM、バークシャー・ハサウェイなどの株式がおすすめです。
長期投資の基本はバリュー投資です。現在は安くても、将来高くなる株を探します。具体的には、株価やROE(自己資本利益率)を見て、割安になったタイミングを判断して購入します。純利益(株主資本)が増えていく株式で、かつ株価が安い株式がおすすめです。また、経営者が投資家を重視しているかどうかは、内部留保や配当性向が中長期的によいかをみて判断します。
長期投資には、他に不動産投資などがあります。
安定投資は、元手が大きいほど安定して運用することができる投資です。最も安全なのは米国債といわれています。米国は最も安全性の高い国で、さらに国際は、安全性の高い金融商品といわれています。
また、現在の米国債の年利は2.4%です。
そのため、たとえば年間で240万円の収入で最低限の暮らしができるとすると、1億円があれば、リタイアできるといえます。最低限の暮らしに必要な金額から、逆算して元手を計算しましょう。
なお、米国債の投資で気をつける点としては、あらたに発行された「新発債」は利回りが高いが、途中で売却された「既発債」は値段が下がるということです。そのため、米国債を買うときには、10年間持ちつづけることが大前提となります。
投資可能予算が1億円以上の世帯は、世界の人口70億人のなかで、1,000万世帯ほど、日本では182万世帯ほどといわれています。日本では100人に3人ほどの割合です。このとき、居住用不動産は投資可能予算の対象には含まれていません。居住している不動産は、流動性が低く投資にすぐにまわすことができないと考えられるためです。
安定投資では、プライベートバンクからの提案も役に立ちます。プライベートバンクは、投資家の保護のために適格投資家の要件をつくっており、一定の条件を超えないと取引をさせてもらえません。しかし、プライベートバンクが取り扱っている金融商品では、さらに高金利で安定した投資もあるそうです。
たとえば、シンガポールの最大手OCBCの子会社のグレート・イースタンは金利4.2%(政府が元本保証)、HSBCマレーシアは金利2.5%、シンガポール政府ファンドは金利8%ほどだそうです。
投資でなくても、労働収入で資産を築くことも可能です。代えがききづらく、報酬の異常に高い専門職です。非上場オーナー、アーティスト、スポーツ選手、医師弁護士の一部は、年収10億円で手取り5億円などの実現が可能です。
また、労働収入以外でも、版権収入があります。これらは、有名人、クリエイター、発明家などが手に入れられるものです。
一方で、上場企業の創業オーナーや事業売却者は、労働収入ではなく投資収入が大きいともいえます。株式の売却による収入です。給与よりもストックオプションで株式を得ている場合もあります。国内では税制上、給与課税が最大で55%であるのに対して、配当課税が20%であり節税になるのと、給与をもらう従業員への面目上、給与収入は低く見せて、株式や配当での収入を得ている場合が多いようです。
与沢翼さん自身も、もともと中学生のときにはブランド物を数百円で仕入れて福袋にして売るビジネスや、高校生ではバイクを売るなど、他にもアルバイトで労働収入を得ていたそうです。しかし、アルバイトは時間の切り売りで限界があり、すでにビジネスモデルやマニュアル、ルール、タスクなどの仕組みのある安定するところで働くことは思考停止であり、仕組みに乗って考えなくていい分、搾取されていることに気づいたそうです。
そこで、本来の可能性を捨ててしまっていることに気づき、労働力から搾取する側にまわるために、起業をしたそうです。ただし、労働収入をすぐに手放すことは現実的には難しいため、今回の4ステップを提案しているのと、他にも副業をすることもおすすめされています。
その場合は、ビジネスからの収入が安定して、労働収入の2倍以上を稼げるようになったときに、労働収入をやめるタイミングだそうです。この場合も、元手を引き出して使ってしまわずに、 商品のロットを増やす、人を雇う、設備を買う、広告費を増やす、採用力を上げる、ブランドを上げるなどをおこない、利益を再投資することで、事業を大きくしていきます。
なお、与沢翼さんの『お金の真理』、『ブチ抜く力』の読書ノートは、以下にまとめています!
お金に関する本はこちらにもまとめています。
また、与沢翼さんの考え方を取り入れた、副業や不動産投資で資産を増やす方法については、以下も参考にしてみてください!