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ヨーロッパ周遊記(20100904ソフィア)

部屋には12個のベッドがあったものの、荷物があるのは4人ぐらいだ。そして俺以外には1人しかいない。睡眠は22:15→9:15と、十分にとることができた。タイマーをせずに目が覚める。

一度、だれかの出発の準備の音で目が覚めたものの、すぐに二度寝した。起こされるのはユースホステルだからで、お互い様というものだ。
チェックアウトの12:00まで粘って、洗濯物を取り込む。今日は完全に乾いていて、リフレッシュできそうだ。

チェックアウトのときに、夜まで荷物を置かせてもらえるかを聞こうとしたら、向こうから預かろうかと言ってくれた。なんてありがたいんだろう。

ベオグラードからブルガリアに行く電車は、21:15発で到着は7:00の予定らしい。
ブルガリアには泊まらずに17:00からギリシャにいこうと思う。今日は洗濯もシャワーも十分にしたから何日かはいけそうだ。
朝食は昨日の夕飯と同じだ。コーヒーを一杯飲む。

掃除のおばさんがデザートを勧めてくれたので食べてみる。昨日のおじさんにまたもや進められてウイスキーを飲む。おじさんは45歳のオーストラリア人らしい。
パソコンでギリシャのアテネの宿を予約する。そこはアテネ駅から近いようだ。

12:30にホテルから再出発する。
昨日購入した瓶の返却をしに、スーパーへと向かう。ビール瓶1本で15ディナールのデポジットだ。
返却にはレシートが必要だと言われて宿に戻る。
ロビーの裏の部屋に戻ると、リュックからコードがはみ出ていた。荒らされた模様だ。
犬がゴミを漁ったみたいなように見えるけど、ここに入れるのは受付のお兄さんぐらいだ。軽く開けようとして諦めたような形跡で、中身は無事だった。

しかし、鍵の番号は10個のが3桁なので、全通りで0~999の1,000通りしかない。1通り試すのに1秒掛かるとしたら1,000秒≒16分、平均すると8分で開錠できてしまうのだ。んまぁ、中身にそこまでの価値はないんだけど。
不安ながらも、鍵を二重にしておき、13:00に再々出発。

信号機に待ち時間のカウントダウンがあると信号無視や無理矢理横断を防止できそうだ。待つ時間のリスクが把握できるからだ。


教会に行くと、ちょうど14:00の鐘が鳴る。荘厳で静粛な雰囲気だ。
熱心に祈る信者たちがいて、写真を撮ってはいけないようない雰囲気だ。

お城と川を見て歩く。

次の予定が決まり、目的地が分かったうえで目指すのは気持ちに余裕ができ、非常に効率がいい。

残りの650ディナールを消費するために、夕飯にスパゲティー、棒の肉、オレンジジュース、食パン、クッキーを購入して、お釣りの20ディナールでシリアルをハチミツで固めたお菓子を購入する。

17:45に帰宅。荷物は無事だ。

レンジでチンさせてもらい、夕飯を食べる。スパゲティーはヨーグルトのような酸味で、肉はしょっぱいケバブのようで美味しかった。日本では食べない味なので、冒険しないと出会えない味だ。

手紙を書いて、充電を済ませて、歯を磨いてシャワーを浴びる。
荷物を一つにまとめて、手提げには食料のみを入れる。

駅まで向かう帰りに、中学生の集団に、「ニーハオ」と声を掛けられて立ち話。日本人だと伝えると「こんにちは」と話してくれて嬉しかった。一枚だけ写真を撮る。

道路には、野放しになっていそうな犬がうじゃうじゃいる。

電車に乗る前に車掌さんにグローバルパスを見せると、「ここでは使えないよ」と言われる。チケットオフィスでは無料と昨日も今日も言われていたものの。
地図を見せて、ここは青色じゃないから多分使えると思うんだけどな、と伝えると「取りあえず乗りなさい」ということで、何とか乗り込むことができる。
ここにきて初めて韓国人の女性に会う。俺のことを韓国人と思ったらしく、同じ車両の座席にやってきた。

21:15発の予定が、22:50を過ぎてからの発車となる。
詳しく調べてみると、ポーランドは、セレクトパスでは選択できるものの、グローバルパスは使えない区間のようだ。
それで、セレクトパスが使えるから、地図には色が塗ってあるんだ。パッと見て、地図では使える範囲のように見えてしまっていた。

同じ部屋の中の英語の話せないセルビア人のおばちゃんとコミュニケーションを取る。セルビアの人は、おそらくいいときも悪いときも「ブラボー」って言うんだな。言葉に感情を込めて話すのが大事なんだね。

パスの件はどうしようもないので、取りあえず寝ることに。

睡眠を22:30→0:00でとっていると、車掌さんに起こされる。
グローバルパスを差し出すと、案の定使えないとの回答を受ける。そこで、どうしたらいいのかと尋ねると、車内にて13.50ユーロを支払うことに。
お釣りを計算するのにソワソワしていると思ったら、ディナールからユーロへの換金の計算をしていたのね。
駅員さんが他の乗客のセルビア人の女性に声をかけて、わざわざユーロに換金してもらってから、お釣を払ってくれた。
韓国人のおばさんによると、彼女の払った運賃は22ユーロらしかった。ギリシャからはパスがあるから、その分が安いのかもしれない。いずれにしても、高額のペナルティではなくて助かった。

ライアンエアのペナルティの経験のおかげで、今回はそれ以上に堂々とできたんだろう。

旅は非日常だから、ハプニングも大歓迎だ。考えてみたら、非日常を日常に取り入れていくために旅をするのかもしれない。
未知なる世界に飛び込めるように。日本に帰って、勇気を持って起業できるようにしたいな。最悪のプランまで把握できていれば、それ以上はそこまで考えても仕方がないし、状況は変わらないのだろう。
電車は、時速40キロぐらいになったかと思えば、めちゃめちゃ加速して揺れはじめる。
出発の遅れを取り戻そうとしているのだろうか、安全運転に気をつけてほしいと願う。

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ABOUT US
弦本 卓也
1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。