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挑戦と継続があれば、好きなことは仕事にできる。

※この記事は、書籍『プロハ夢手帳』の記事の抜粋です。ご購入は こちら からお願いします。

目次

キャンプツアー主催とキャリアサポート

株式会社ジョブライブの共同代表として、一般向けキャンプツアー「無人島プロジェクト」の主催、キャリアサポート事業を担当しています。

無人島プロジェクトとは、電気も水道もない無人島に人を連れて行くという取り組みが、旅行事業としてビジネスになったものです。毎年夏に2泊3日のキャンプツアーのかたちで行なっており、1開催あたり30~40名、年齢は20代が中心になっています。2017年は18歳~72歳までの方が来てくれました。
また、そこから派生して100名規模の社員旅行を受託し開催したり、和歌山県有田市から無人島の管理委託を受けて無人島の開発を手掛けるようになりました。キャンプ場のプロデュースをするなど、徐々に仕事の幅が広がってきています。

キャリアサポート事業は「やりたいを、シゴトに」をコンセプトとし、転職や起業、副業(複業)など、サポートをする対象の方がどんな働き方を選んでもその選択をサポートできるようにしています。転職をしたい方には人材総合サービスの提供を、起業・副業(複業)したい方がいれば事業を始める場所を提供するために、コワーキングスペースも運営しています。事業を始めるとホームページも必要になってきますから、それをサポートするウェブサービスも提供しています。無人島プロジェクトと同じように事業経営を行なうにつれ多角化し幅広く行なっている状態です。

キャリアサポートを行なうなかで、やりたいことが有る方には、転職や副業(複業)をの支援を行ない、やりたいことが見つからない方は無人島に行き、自分自身と向き合っていただく。このため、2つの仕事は別のものではなく、繋がりを持っていると言えます。

実際に無人島に行った方々の中には、離島に移住した人や転職をした人もいます。無人島では「自分のやりたい仕事」というよりも、「自分の人生をどうしたいか」を見つけにいくというほうがしっくりくるかもしれません。何もない場所に行くことで、日常から離れて自分と向き合い、また、初めて出会う人たちとコミュニケーションを持つことで、はじめて見えてくるものもあると思います。

起業家としての基礎を築いた大学時代

大学には5年間通っていました。最初の3年間は普通に通い、その後1年間休学してアメリカに留学した後、帰国して1年で卒業しました。

1年生〜3年生の間はやりたいことを好きにやっていました。アルバイトをしたり、サークルの活動をしたりと、ごく普通の大学生でした。無人島の活動を初めたのは、19歳のときです。無人島の活動は現在の仕事になっていますから、今になって考えれば自分にとって大きな出来事だったと思います。

アメリカ留学も大きな転機でした。アメリカに行って気づいたのは、目的意識をしっかり持って大学生活を過ごしている人が多いということです。「自分は将来こんなことをしたいから、大学でこんな勉強をしているんだ」などと、自分自身が将来の描きたいキャリアを見据え大学生活を過ごしている人が大勢いて、日本の大学生との明確な差を感じました。せっかく大学生活という自由な4年間があるのだから、目的意識を持って様々なことに取り組む大学生が増えれば、人生はもっと充実したものになっていくのではないか。そんなことを考えていました。

この考えをもとに、帰国後に「関西学生サミット」というイベントを開催しました。大学生ながら起業をしていたり、社会貢献事業をしているような目的意識を持った大学生と、特に何も活動をしておらず目的意識もまだないも大学生のマッチングイベントです。「このイベントを関西の学生が誰でも知っているようなイベントにできたら、大学生活をもっと充実させられる仕組みができるかもしれない」という思いから自ら構想し、組織を作り、開催にこぎつけました。大学生活のオープンキャンパスを目指し、千人規模、50の団体に協力をいただきました。

イベントをゼロから考え開催できたことは、私の大学生活の中で最も人生に影響した出来事でした。イベントの活動、就活、大学と3つのことを同時に進行していた時期でもあります。忙しく、ハードな日々ではありましたが、大学時代には得難い事業経験ができました。関西学生サミットでは400万円ほどの予算を動かさなければならなかったので、営業部隊をつくって起業に営業回りもしましたし、集客のためにマーケティングも必要でした。より魅力的な企画にする為に夜通し会議をしていたことも忘れられません。

大学時代に一つの事業経験を積むことができてたことが今にも活きています。現在の仕事のベースができた、非常に充実した大学生活を過ごせたと思います。

マッチングビジネスに魅力を感じリクルートへ

新卒で、リクルートに入社しました。学生時代にマッチングイベントを開催した経験から、リクルートのマッチングプラットフォームビジネスに興味があったのです。当時から将来は起業すると決めていましたので、そのなかでもできるだけたくさんの企業や経営者に出会える事業会社はどこだろうと考え、リクルートジョブズに入社をしました。リクルートの事業の中でも中小企業にも出会える、タウンワークやフロム・エーなどのアルバイトやパート領域求人広告の事業がいいのではないかと考えたためです。

しかし、配属後は入社前に考えていたようにうまくいったわけではありませんでした。営業目標に追われ、自分の未熟さ故に、クライアントのビジネスモデルを深く学ぶことや経営者との事業についての会話はなかなかできませんでした。仕事として目の前の案件を刈り取ること、数学を追うことで精一杯になってしまい、その結果「これは自分のやりたいこととは違う」と思いはじめてしまったのです。営業のしかも出ないうえに、自分のやりたいこともできないままになりました。「一体何のために働いているのだろう」と意気消沈してしまったこともありました。

起業を決意させた強烈な出会い

そんなとき、リクルートで働きながら会社を経営している先輩に出会いました。リクルートは正社員に副業が許可制で許されている珍しい企業なのですが、その先輩は自分の会社で数十億もの事業をしていて、さらにリクルートでも働いて成果も出しているような人でした。その先輩の働きぶりを見た時、目の前の仕事で数字が出ないとか、やりたいことができないとか、自分はなんて小さなことを言っていたのだろうかと気づかされました。目の前のことで当たり前に成果が出せて、時間をかけずに業務をこなせるスキルがあるからこそ、自分のやりたいことができる。だから、目の前のことで結果を出せばすべてが好転する。結果は次のステージに自分を運んでくれることを、このときに学びました。

こうして先輩の出会いをきっかけに、彼の働き方やキャリアに憧れを持ち、複業で事業を始めたことが、直接の起業のきっかけになりました。最初に自分の事業として考えたのが、「教える」と「学べる」のマッチング事業でした。人に何かを教えられるくらいのスキルを持つ人は多くいますが、その人たちが実際に人に教えているかというとそうではありません。一方で「何か習ってみたいな」とか「コミュニテイがほしいな」と思っている人も一定数います。そこで、両者をマッチングさせたらいいビジネスになるのではないかと思い、最初の事業計画を立てたのです。最初はヨガ教室やコーヒー講座などをそろえ、「ストリートアカデミー」のようなものを目指していました。

マッチングビジネスで収益化の壁に直面

こうして「教える」と「学べる」のマッチングで事業化を模索しましたが、うまくいきませんでした。思うような利益を出すことができていなかったのです。当時、学生イベントと営業の経験しかなかったため、事業として収益を上げたことがなかったうえに、お客さんがお金を払ってまで買いたいサービスにできていなかったことが原因でした。

また、ビジネスモデルそのものも、優れているものだとは言えないものでした。ワークショップの場合は客単価が3000円程度です。そのなかでどれだけ集約を頑張ろうとも、大きな売り上げをつくることはできません。効率の良い集客の仕組みを作れない限り、ビジネスの規模としても小さく、うまくお金が回らなかったのです。自分のやりたいことを形にすることはできていても、それを稼げるモデルにしていくことが苦手なのだ、と気づきました。

その時点でいったん方向性を考え直すべく、違う事業にも目を向けていきました。そこで目をつけたのが、大学生の頃からずっと続けていた無人島プロジェクトです。それまでは利益を出すことは考えていませんでしたが、いかに自分自身のやりたいことのなかで収益を出すかを考えに考えた結果、参加費用を見直し、無人島のほうで収益化をめざしてみようと決めました。すると、こちらはビジネスとしてうまくいきそうだとわかりました。その理由は客単価が高いことと、事業の希少性です。誰もやっていない事業で、相場価格もありません。3000円のワークショップより10倍以上単価が高いにもかかわらず、容易に集客できたのです。そこで、もともとのマッチングビジネスは方針転換をして「習いごと」ではなく「仕事体験」というと、小学生や中学生が、学校の授業の一貫で地域のお店などを訪問しますが、まさにその大人バージョンです。こちらは自社のPRをしたい企業からお金をいただき、参加者からも少しお金をいただく双方向から料金をいただくモデルに進化し、収益化に成功しました。またそこから結果的に企業へのコンサルティングに話が発展していったりもしました。この2つの事業のあとに、コワーキングスペース事業も始めました。企業経験がない中、手探りでマッチング事業を始めた、丁度一年後です。こちらも最初は収益化に苦しみましたが、1年以内に黒字化することができました。それは収益化に苦しみながらも、考えながら施策を打ち続けた経験があったからこそできたと考えています。企業を始めた1年は数々のビジネスモデルに挑む日々を過ごしていましたが、当時はリクルートで働きながら起業していたため、先ほどの先輩と同じように副業で起業をしていることになります。平日は普通に仕事をして、土日を使ってワークショップの仕事をしたり、休日があれば無人島の仕事をしたりしていました。

私自身、忙しいことが好きなのだと思います。当時は、どれだけ忙しくても、辞めようと思ったことはありませんでした。「どうすればうまくいくのか」とひたすら考えながらやり続けることは苦しくも、楽しかったのです。「やりたいを、シゴトに」するために試行錯誤した1年は、起業家に絶対必要な1年だったように思います。起業1年目は試行錯誤の年でしたが、2年目には安定して1人分の給料を出せるくらいの利益が出るようになってきました。そのタイミングで法人を立ち上げ、「合同会社ジョブライブ」を設立しました。現在ジョブライブにいる2人の役員のうち1人に社長に就任してもらい、彼には給料を取ってもらえるようになりました。自分は副業だとしても、1人分の給料が出せ、きちんと事業にフルコミットできる人ができたことで、軌道に乗ったように感じました。コワーキングスペース事業も黒字化し、キャリアに悩む方々をサポートする拠点ができたことにより、キャリアサポートの事業のほうも多角化しました。転職を検討している方に向けた人材紹介事業の展開や、起業・副業でサービスを手がける方に対してウェブ制作事業を展開するようになると、会社として提供できるサービスが増えました。このため、苦手だった「収益化」の部分も、少しずつクリアできてきたと感じています。

続けていれば、失敗はない

今までを振り返ると「やめないこと、諦めないこと」が大事だったと感じています。関西学生サミットは一度失敗し、延期せざるをえなくなった時がありましたが、それでもやり続けました。無人島も最初はビジネス化していなかったものの、19歳の時からずっと続けています。「これがやりたい」とか「これが好きだ」というものがあれば、たとえ小さなスタートでもいいからやり続けていくうちに、必ずどこかでうまくいくタイミングが来ると思っています。多少形を変えてでも、成功するまでやり続けることです。私で言うならば、大学生の時に始めたことが現在のシゴトに繋がってきています。最初の「根本」にある思いがしっかりしていれば、うまくいくものです

続けることと同じくらい、やってみることも大切です。まずは「さっさと始める」ことが大切です。起業当初は、「教える」「学べる」のマッチング事業が本当に自分のやりたいことなのかと聞かれると、しっくりこない部分もありました。しかし事業を転換し、挑戦しつづけていくうちに、自分が納得できるものになってきた感じがします。行動する前にわからないからといって足踏みするのではなく、まずやってみる。これがすごく大事だと気づきました。

もう一つ大事なことは「自分の考えを形に残すこと」です。例えば、自分がやりたいと考えていることを事業計画書にすることも形に残すことです。事業計画書ができたら、次はホームページにしてみるのもいいですね。自分のやりたいことは、自分の頭の中にしかないものです。それを事業計画書やホームページなど何か形に残して誰かに見てもらえれば、見てくれた人が理解して「これなら自分もやってみたい」とか「これなら買ってみたい」といってもらえる可能性に繋がります。形にすることで勝手にそれが営業を始め、それをみた人がその事業を動かしてくれることにもなり得るわけです。

形に残すことで、ビジネスの成功確率も上がります。自分のやりたいことを周りに理解してもらって、フィードバックしてもらうのです。最初は一人でつくった事業計画書も、10人にフィードバックしてもらえればそれは10人の知恵が詰まった計画書になります。失敗するリスクが減り、うまくいく可能性も高くなるわけです。

私は、人は衝撃的な人や出来事との出会いでしか変わらない、と思っています。成功体験を持っている人に囲まれる環境に身を置き、その人たちから何かを学びとってすぐにチャレンジする機会を得ることが大切です。

まずは始めること。形にすること。諦めないこと。私はそうして、いま「やりたいを、シゴトに」しています。

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12人のインタビューから学ぶ、行動のヒント。

本書に登場するのは、プロハに関わりのある12人の起業家たち。それぞれの起業体験から生き方のこだわりをわかりやすく語っています。

本書では、それぞれのページに、手書きで文章を書き込めるノート部分を設けました。

文章を読んで、思いついたことを自由に書き込み、「自分だったら何ができるか?」、「自分だったらどう考えるか?」をまとめながら読み進めることができます。

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本書の章末には、学んだことを整理し、自分の次のアクションを生み出すために、オリジナルのスペシャルワークシートを設けました。本書のワークシートを書き上げて人と対話することで、さらに大きな成長のチャンスを得ることができます。

自分と向き合い、気づきを得るために、ぜひワークシートにチャレンジしてみてください。

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本を読み終わったら、単に読むだけではなく、自分だけのメモが書かれた本を持ってぜひ

神保町のプロハ(TOKYO PRODUCERS HOUSE)に足を運んでみてください。そして、プロハの

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弦本 卓也
1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。