書籍『未来は5マスで考える』好評発売中!!

誰もがやりたいことを実現できる場所を作りたい『未来は5マスで考える』(無料公開⑬)

目次

おわりに

「本業をがんばる」も立派な選択肢

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

あなたのやりたいことや「キャリアの種」はみつけられたでしょうか。

ワークに取り組んで5マス式キャリアマップで考えた結果、

「やっぱりもうすこし本業をがんばることにした」

「実は会社の仕事でやりたいことができていると気づいた」

という方もいらっしゃるかもしれません。

僕はそれもあなたの正解だと思います。転職したり副業をはじめたりすることだけが「自分らしさ」ではありません。

自分をみつめなおした結果、あなたが決めたのなら、どの道もすべて正解です。さらに言うと、選んだ道を本当の「正解」にしていくことのほうが重要です。

僕も、いろいろな活動をしているとはいえ、本業を11年続けています。

なぜなら、僕を育ててくれたリクルートへの恩返しがすんでいないからです。就職活動をしていた頃から「給料をもらえなくても学びたい」と思って入社した会社です。すばらしく魅力的な同僚、先輩、上司、OB・OGたちに囲まれ、毎日面白いチャレンジをさせてもらっています。僕のさまざまな副業にも理解を示し、応援してもらえることにもいつも感謝をしています。

活動する場所で得られるスキルや経験が異なる

会社では、個人ではできない経験をさせてもらえるのも魅力のひとつです。大企業なら、入社したばかりの若手が億単位の予算を任される機会もあります。

僕自身も広告や企画・開発、組織運営などで、大規模なプロジェクトをたくさん経験させてもらいました。これは自分ひとりでは一生をかけてでもできない規模だと思います。

会社の名前という看板を背負って仕事ができるのもメリットです。会社の看板を借り、個人のプロジェクトでは手の届かないような規模やジャンルの仕事を経験し、スキルアップすればいいのです。

自分を支えてくれる柱は多いほどいい

小さなプロジェクトがうまくいきはじめると、「会社を辞めよう」という考えが頭をよぎることがあるかもしれません。

しかし、少なくとも本業で得られる給料と同じくらいの利益、できれば2倍ほどが見込めるようになるまでは、安易に会社を辞めないほうがいいというのが僕の意見です。

なにも、会社を辞めることだけが「チャレンジ」ではありません。

小さなプロジェクトがうまくいきはじめたら、本業のほうで新たなチャレンジをしてみてもいいでしょう。仕事内容に要望をしてみたり、部署異動を希望したり、新規事業を提案したりするのです。

あなたのプロジェクトの経験からくる自信や「いつでも辞められる」という心の支えがあることで気負わずに提案ができたり、上司や会社に気を使わずに本来やるべき業務に集中できたりするかもしれません。

会社を転職して、別の会社での仕事を本業としてもいいでしょう。年収が下がるとしても、副業のほうで収入があれば安心してチャレンジできそうです。

小さなプロジェクトはいくつあっても困りません。プロジェクトが大きくなってきたら、次の小さなプロジェクトをはじめてもいいでしょう。

何ごとも、比重が偏るのはハイリスクです。1本足よりも2本足のほうが安定します。2本よりも3本のほうがもっと安定するのです。複数の場所での活動は、互いを一段と成長させてくれます。

誰もが「やりたいこと」を実現できる場所を作りたい

今、僕が構想しているのは、現在の弦本ビルの進化版です。

このビルに世界中の誰もが自分のやりたいことを持ち込むことができ、必要なアドバイスやサポートを受けられ、それを形にできる場所をつくりたいと考えています。

イメージとしては、「税務」「法律」「デザイン」「IT」「マーケティング」「PR」「営業」「人事」などといった、それぞれぞれの専門家のブースが用意されていて、やりたいことがある人がそれらのブースをまわることで、必要なアドバイスをもらえたり、実務的なサポートを受けたりできるというものです。

つまり、ここに来れば自分のやりたいことがみつかり、小さなプロジェクトをはじめられ、お金を得ながら自分らしいキャリアを実現できるといった場所をつくりたいのです。

まだ構想段階ですが、ゆくゆくはこのような場所をオンラインやリアルの場所として実現しようと考えています。

本書や5マス式キャリアマップのフレームワークは、この構想を実現する第一歩目として執筆しました。実は、これから一緒にこの夢を叶える仲間を集めることも目的にしています。

私自身も、引き続きたくさんの経験をしながら、この5マス式キャリアマップを活用して新しいプロジェクトを立ち上げていきます。

ぜひ、またどこかで進捗を報告させてください。

「ワクワク」は最強のモチベーション

「やりたいことは、言い続けることが大事」といいますが、僕は言い続けることよりも、実際に行動し続けるほうが大事だと思います。

何も手をつけずに「やりたい」と言う人や、いつまでたっても「やりたい」と言っているだけの人よりも、ささやかでもいいので行動している人へ、周囲の人も手をさしのべてくれるものです。

本当に心からワクワクしているときは、じっとしてはいられません。熱意はスピードとしてあらわれ、行動を重ねることで、いずれ質も高まってくることでしょう。

本書を読んで、一人でも多くの方の「ワクワク」が増え、それが行動につながり、自分らしいキャリアを実現する人であふれる世界なるように、少しでも役に立てればと思っています。

本書の感想は、ぜひAmazonのレビューなどでコメントしていただけたら嬉しいです。積極的に声を取り入れて、よりよいものに改善していきたいと考えています。

また、ブログやSNSなどでの投稿も大歓迎です。「#未来は5マスで考える」とつけてください。ワークシートの内容や、取り組みに対するコメントなどをみつけたら、僕も積極的にフォローし、応援をさせていただきます。

もちろん僕に直接ご連絡をいただいても喜んでお手伝いします。

「弦本ビル 2015-2023」  絵:池上 里佳子
「弦本ビル 20XX」  絵:池上 里佳子

編集後記

「いい人そう!」。弦本さんから最初にメールをもらったときの第一印象です。文面には人柄が表れるものです。弦本さんからの問い合わせのメールには、人を安心させる雰囲気がありました。

不動産投資やキャリア支援をはじめとする多くの事業を行ってきた弦本さん。「これまでの活動の集大成にしたい」、そして何より「誰かの役に立ちたい」という想いで出版を志したそうです。

経験値も知識量も独自性も抜群の弦本さんですが、彼の得意分野でもあり主戦場でもあるのは不動産業。どの切り口で企画するのがより多くの読者のためになるのか、何度もディスカッションを行いました。企画を考えてはいろいろな人にレビューをもらい、微調整どころじゃない大幅な変更を何度も加え、ついに形になったのが、本書『未来は5マスで考える』です。

「5マス式キャリアマップ」という、ユニークでパワフルなコンテンツを生み出した弦本さん。「やりたいことがわからない」「自分の強みがわからない」と悩む人は、問答無用で本書のワークに取り組むことをおすすめしたいです。こんなにもシンプルな考え方で、しかも説得力のある形で、自分のためにも人のためにもなる“キャリアの種”をみつけられる方法は、他には思いつきません。

また、本を世に広めるための仕組みづくりにかける弦本さんの情熱とアイデアには驚かされっぱなしでした。しかも、そのどれもが「三方よし」になるものばかり。この人間性と商才の絶妙なバランスも弦本さんの魅力だと思います。

最後に、一介のブックライターにこのような場を設けてくださった弦本さんに心からの感謝を申し上げます。本書が若者たちの明るい未来につながりますように。 村上 杏菜

謝辞

前著の『超ど素人がはじめる不動産投資』(翔泳社)を執筆してから早3年。次はキャリアに関する書籍を書きたいと漠然と考えていました。

個人であれこれと図を描きながらキャリアの振り返りをしていたところ、まさに本書のアイデアとなる「5マス式キャリアマップ」の原型が目の前に誕生しました。

出版の過程でも、本書の内容に沿って自身でも実践を重ねてきました。

「ビジョンシート」を書いて仲間を探したり、「ヒアリングシート」で想定読者にインタビューをしたり、お金の流れを検討し、実際に企画提案書を作ったこともありました。

自分ひとりではできないことを、プロの方々にアウトソースしました。

こうして、実体験にもとづき1冊の本ができました。

書籍は一度読んで終わりとなるのは寂しいですから、ワークシートで自分と向き合えるようにし、またワークショップを開催することで、気軽にキャリアについて考える機会を用意するように心がけました。

そして、本書も書いて終わりではなく、草案の段階から無料公開をしてレビューをもらったり、ワークシートの内容を見てもらったりすることで改善を繰り返してきました。

今後も「一人ひとりの可能性をもっと世の中に!」を実現できるように、より良い書籍やワークになるように改善してまいります。

今回、本書を作るうえでも、たくさんの方に助けていただきました。

特に、ブックライターの村上 杏菜さんに心より感謝を申し上げます。本書の概要がまったく固まっていない段階からお知恵をいただき、企画から執筆まで終始、協力をありがとうございました。なにより村上さんがいなければ書籍として形にして世に出すことはできませんでした。

ブックデザイナーの井上 新八さんには素敵な表紙にデザインしていただきました。これまで手がけられた数多くのベストセラーに仲間入りできるようにがんばります。

そして、建築士でありイラストレーターでもある池上 里佳子さんには、現在と未来の弦本ビルのデザインを描いてもらいました。描いてくれた理想のビルを実現できるよう、邁進していきたいと思います。

他にも、本書の制作の過程でさまざまな方にお世話になりました。

キャリアコンサルタントの長谷川さんには8時間のインタビューで弦本のキャリアや価値観を分解してもらい、メモや行動を大切にしてきたことを言語化してもらいました。

キャリアアドバイザーの江﨑さんにはワークシートの作成で壁打ちをさせてもらいました。実際のワークショップではリクルートの副業部のみなさんにもお世話になりました。

ワークシートの事例作成では川辺さんの意見も取り入れました。レビューをしてくれた髙橋さんもありがとうございました。

そして、いつも税務や会計でお世話になっている宮城会計事務所の宮城 純平さんには、付録1の税務部分を監修いただきました。

また、長時間のインタビューの内容を文字起こししてくださった堺さん、吉田さん、佐藤さん、イラストを作成してくださった山中さんにも感謝いたします。

最後に、親友であり会えば朝まで語り合ってしまうキャリアアドバイザーの日比さん、そしてリクルーターのイーさんもありがとうございました。

ここには書ききれないほど、数多くの方々にお世話になりました。何気ない出会いや一言であっても、みなさまとの時間が今の自分を形づくっています。

この場を借りてお礼を申し上げます。

『未来は5マスで考える』書籍紹介

「一人ひとりの可能性をもっと世の中に!」をコンセプトに、副業で複数の事業を起業し、数万人と出会いキャリアを応援してきた筆者が提唱する「5マス式キャリアマップ」

5マスのキャリアマップと18枚のワークシートで、小さなプロジェクトのアイデアを見つけて、「やりがい」と「お金」を両立する自分らしい人生を実現しよう!

未来は5マスで考える

※印刷用のワークシートは こちら からダウンロードできます

『未来は5マスで考える』目次

はじめに

プロローグ あの人はなぜ「自分らしい働き方」を実現できるのか

会社に人生を捧げるだけの時代は終わった
「自分らしく働いている人」をイメージしてみよう
「やりたいこと」ベースではじめる”小さなプロジェクト”
本業を持ちながら別のことに取り組むメリット

第1章 「5マス式キャリアマップ」で自分らしいキャリアを描こう

「5マス式キャリアマップ」とは
5マス式キャリアマップでキャリアの種をみつける方法
小さなプロジェクトの実現に必要な5つの力
「つながる力」が大事な理由
自分を振り返る時間をつくろう

コラム1 僕の人生は「人に会いにいく」ことで変わった 〜同期100人全員に話を聞いて〜

第2章 過去と現在を振り返って「あなたのキーワード」をみつけよう

キャリアの可能性の扉を開こう
ワーク1 自己紹介シートからのキーワード連想
ワーク2 人生のキーワードのリストアップ
ワーク3 人生のモチベーショングラフ
ワーク4 「自分のため」になった瞬間リスト
ワーク5 「誰かのため」になった瞬間リスト

コラム2 「小さなプロジェクト」をいくつも経験して“やりたいこと”を極めていった 〜イベント開催、沖縄への教育実習生派遣、高専生の就職支援〜

第3章 やりがいとお金を両立する「キャリアの種」をみつけよう

自分の可能性に気づく旅へ
ワーク6 「人生の4つのL」で描く未来のビジョン
ワーク7 キーワードの整理
「自分のため」か「誰かのため」かを見分けるヒント
ワーク8 各マスで共通するキーワード探し
ワーク9 「自分のため」と「誰かのため」の両立
オリジナリティのあるテーマに発想を広げるヒント
ワーク10 新たにはじめることリスト
プロジェクトを小さくはじめるヒント
ワーク11 新たにやめることリスト
ワーク12 「どうしてもやめられないこと」の見直し

コラム3 「想いを共有できる場」をもつと夢はどんどん実現していく 〜ビル1棟でコミュニティづくり〜

第4章 「お金」と「収益化」について考えよう

ワクワクするものにお金を使おう
経験することに価値がある
お金は「ありがとう」を形にしたもの
やりがいとお金を両立する収益化のコツ
知っておくと役立つ「ビジネスモデルの基本形」

コラム4 出会いとつながりを120%活かすための「メモ習慣」 〜なぜアイデアが次から次へとわいてくるのか?〜

第5章 行動しながら自分らしいキャリアを実現しよう

実際に行動しながら形にしよう
「副業禁止」でも、お金をもらわずにはじめてみよう
ワーク13 お手本となる人や商品・サービスのリストアップ
ワーク14 企画提案書の作成
ワーク15 「お客さん」探し
ワーク16 「仕入れ先」探し
ワーク17 タスクの洗い出し
ワーク18 振り返りと改善
小さなプロジェクトがうまくいった先の選択肢
アウトソースするほどプロジェクトは成長する

コラム5 想いを「ビジョンシート」にまとめ、どんどん人に会いに行こう 〜人とつながれば、なんだって実現できる〜

付録1 プロジェクトをはじめるときによくある質問
付録2 プロジェクトの成功に必要な業務と外注先
付録3 ワークに取り組む時間割の例

おわりに

感想やコメントをお聞かせください!

本書の感想は、ぜひAmazonのレビューなどでコメントしていただけたら嬉しいです。積極的に声を取り入れて、よりよいものに改善していきたいと考えています。
また、ブログやSNSなどでの投稿も大歓迎です。「#未来は5マスで考える」とつけてください。ワークシートの内容や、取り組みに対するコメントなどをみつけたら、弦本からも積極的にフォローし、応援をさせていただきます。

もちろん僕に直接ご連絡をいただいても喜んでお手伝いします。

未来は5マスで考える

※印刷用のワークシートは こちら からダウンロードできます

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本書に関連する講義を法政大学キャリアデザイン学部にて行いましたので、あわせて参考にしていただけたら嬉しいです!

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ABOUT US
弦本 卓也
1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して、スーモのメディアづくりを7年、その後にエンジニア組織の組織づくりを4年行う。 また、リクルート社内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ部長を務める。不動産投資に関する情報交換や物件見学のワークショップなどを行う。 入社2年目に新築一戸建ての広告を取り扱う部署に異動したことをきっかけに、「いい企画を作るためには、まずは自分で経験したい」という想いから個人で新築一戸建てを購入。その翌年には売却分野を担当したことをきっかけに売却も経験。マンションの売買なども行い、11年間で11回の引っ越しを経験。 「新しい住まいや暮らしを自ら探究したい」という気持ちで購入した東京都千代田区の神保町の中古ビル「弦本ビル」は、コワーキングスペース、シェアオフィス、シェアハウス、飲食店が入居する複合ビルとなっており、20代を中心とした若手社会人や学生のやりたいことを実現する場所として注目を集めている。3年間で延べ1万人以上の来場者を記録し、家賃年収1,400万円を達成しながら満室経営を続けている。 お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて株式会社を3社創業。うち1社は売却し現在は2社を経営している。他にもエンジェル投資家として若手実業家の支援を手がける一面も。 日経新聞や不動産業界紙、書籍や雑誌、テレビなどでも多数の注目を集めておりセミナー講師なども行う。宅地建物取引士を保有。